2019/12/08

今週の為替相場を考える(12/9~12/13) 

今週の為替相場を考える(12/9~12/13) 

今週の主な材料でも書いているが、「11日のFOMC」、「12日の英総選挙」、「米中通商協議を巡る動き」と、「15日の第4弾の対中制裁関税発動」の有無で相場が決定することは間違いない。

それが全てで、事前にどのような結果を予想し動きを期待するのか? 米国の香港人権法の可決、新疆ウイグル自治区の人権関連法案の動きもあり事態を複雑にするも、米中共に制裁関税・報復関税の掛け合いで傷を負っていることもあり、個人的には「何らかの合意=制裁の停止や延期」などを期待したくなる。それらの結果を受けて今後の為替相場の動きは大きく変わってくることも間違いない。

したがって、今現在の為替相場の予想はある意味ではこれらがこうなるだろう、こうなった場合にはどう動くかと、可能性だけを意識せざるを得ない。つまり、今考えてもあまり意味がないと言えなくもない。

最近のGBPUSDは1.31台と今年5月以来の水準まで値を戻し強さは抜き出ている。今年10月15日に200日MAを上抜けし、以降続いた1.2800~1.3000のレンジ相場を上抜け、200週MAも上抜けしていることもあり、期待通りに12日の総選挙で与党保守党が過半数を得ることができれば、さらなる上昇を期待することは当然の流れと思われる。

NZDUSDもGBPUSDの連動した形で強さは目立っている。9月末の0.6204をボトムにして先週は0.6580近くまで上昇し、週終値ベースでは7月末の水準を上回っている。テクニカルベースでは0.6625を目指し、200週MA=0.6910を目指したいのであろうが、0.66台で売り転換を迎える可能性も否定できず。

USDJPYは米中通商協議を巡る動きと15日の制裁発動の有無で、円高や円安と両サイドの可能性を秘めている。トレンドを追うなら円売り、一発逆転を狙うなら円高の思いは変わらず。そうでなければ、200週MA=109.80のポイントを意識しながらも、200日MA=108.90中心に108.20~109.80のレンジ相場で動かないことも選択肢になるが、個人的には12月の円相場の急変を願っている。

USDCADは先週末の強い米雇用統計に反して弱く、CAD高期待が裏切られてしまった。基本は1.30~1.33台(1.3330)のレンジを継続中で、12日のポロズ・カナダ中銀総裁の発言を意識したい。

USDAUDは広くは0.6650~0.7000で、11月中旬から続き0.6750~0.6870のレンジで推移し上値を試す動きを継続している。もちろん米中通商協議の結果を受けて素直に反応することは間違いなく、積極的にポジションを取りにくい状況は変わらず。