2019/12/13

2019年12月13日(金)昨日12日、海外市場の動き(午前5時半ごろ)

2019年12月13日(金)昨日12日、海外市場の動き(午前5時半ごろ)

英総選挙の結果を見守る中で、ご存じの通り市場は米国の対中追加関税の延期を織り込み、米株は急伸し、米債利回りも急伸し、為替相場はドル全面高!

通商合意の結果のカギはトランプ氏が握り、13日の4時半から協議し午後に発表の予定とのことで、1600億ドルの追加関税の延期? 見直し? 発動中の3600億ドルは? この結果に相場はさらに急変することになりそう!

トランプ氏はツイッターで、中国との通商合意に「極めて近い」と表明。その他の報道も合意に向けた楽観的な報道が多数流れる中で、米株は急伸からスタートし一時300ドル超の上昇で、米10年債利回りも前日1.7914%→一時1.92%まで上昇。現時点では若干値を下げるも強い流れは変わらず。

英総選挙の締め切りは日本時間午前時で午後に大勢が判明するとのことだが、その前に出口調査の結果で相場が動くことになることも間違いなさそう。

為替相場は、英総選挙の結果待ちながら、米中通商協議の合意を期待する流れに、リスクオンでJPYは全面安で、逆にAUDUSD+NZDUSDの強さが目立っている。また、ECB理事会から大きなサプライズもなくEURUSDは終わってみれば前日と大きな変化は見られず。

USDJPYは、トランプ氏の発言を受けたリスクオンの流れに108.60→109.45まで一時続伸。円クロスでも円安が続き、AUDJPY+NZDJPYは1~1.1%近く上昇へ。引き続きトランプ氏からどのような通商合意の結果が発表されるのか? その結果次第で急変のリスクも残る。

GBPUSDは、英総選挙の結果待ちながら、与党保守党の圧倒的な勝利の可能性が弱まることを予測したポンドロングの巻き戻しの流れは止まらず。さらに、トランプ氏の発言を受けたドル買いの流れもあり、アジア市場の1.3228を高値に、1.3051まで続伸。午前4時半からは弱に買い戻しが強まり今現在は1.3170台まで値を戻している。ただし、午前7時に投票が締め切られ出口調査の結果が発表となり、結果をうけGBP相場は上下変化することも間違いない。

EURUSDは、ECB理事会は期待通り政策金利の据え置きを決定、スタッフ予想を発表するも、リスクは下サイドに傾くが、あまり深刻でもなくサプライズはなく。ラガルドECB総裁の記者会見からややタカ派との意見も見られるが、EURUSDは直後の1.1154を高値に、トランプ氏の発言を受けたドル高の流れに一時1.1103まで下落し1.1130台で推移している。

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22:30    USD 週間新規失業保険申請件数=25.2万件(予想21.2万件 前回20.3万件)

22:30    USD 生産者物価指数=前月比0.0%(予想0.2% 前回0.4%)、前年比1.1%(予想1.2% 前回1.1%)、コア前月比-0.2%(予想0.2% 前回0.3%)、コア前年比1.3%(予想1.6% 前回1.6%)
22:30    EUR ラガルドECB総裁記者会見

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【米中通商協議関連】 日本時間13日午前4時半から、貿易合意について協議する予定で合意はこの日の午後にも発表される可能性がある

トランプ大統領(ツイッター)
〇中国との通商合意に「極めて近い」と表明。
〇中国との大規模な合意に非常に近付いている、「中国は合意を望んでおり、米国もだ」
〇約1600億ドルの中国製品に対する追加関税を15日に発動するかを巡り、通商・経済顧問らと12日中に協議する可能性が高いとみられている。
〇米国が発動予定の中国製品への関税を延期 することを提案したとの報道も。

関係筋(WSJ)
〇米通商交渉団が第1段階の通商合意実現と緊張緩和に向け、15日に発動を予定する対中追加関税の見送りを提案した
〇すでに課している約3600億ドル分の中国製品に対する関税を最大50%引き下げる案も提示したという。

パーデュー米農務長官
〇中国の当局者らはトランプ米統大領に、400億-500億ドル(約4兆3000億-5兆4000億円)相当の米国産農産物を購入すると述べたが、そうした契約を交わすことには後ろ向き

ダウ・ジョーンズ通信
〇米国の交渉担当者は15日に予定している対中関税第4弾の発動の取りやめと、発動済みの関税の削減を提案

米交渉担当者(ブルームバーグ)
〇中国との間で第1段階となる貿易合意の条件で一致し、トランプ大統領の承認を待つ段階に入ったと伝えている。

【ECB理事会】
〇政策金利を予想通り据え置き、金利はインフレ率が確実に目標に届く段階までは現行またはそれ以下にとどまるつもりと、長期にわたり低金利を維持し、月額200億ユーロのペースで安定的に資産買い入れを継続へ。

ECBスタッフ経済予測(リスクは下サイドに傾くが、あまり深刻ではない)
〇経済成長率見通、2019年1.1→1.2%、2020年1.2→1.1%、2021年1.4→1.4% 、22年1.4%、
〇インフレ率、2019年1.2→1.2%、2020年1.0→1.1%、2021年1.5→1.4%、2022年1.6%。

ラガルドECB総裁(市場はややタカ派と見込む)
〇記者会見の冒頭で、「私には独自のスタイルがある。拡大解釈や勘ぐり、相互参照はしない。ありのままの自分でいるつもりだ」と指摘
〇タカ派のECB理事会メンバーとともにコンセンサスを模索することが目標であると強調し、私はハトでもタカでもない。【私の夢は知恵の象徴であるフクロウ】になることだと発言。
〇ECBはマイナス金利の副作用を非常に強く認識。最大の関心事

ラガルドECB総裁
〇ユーロ圏の景気減速に不確実ながら底打ちの兆しがあるとの認識
〇近い将来の追加利下げの可能性は低いことを示唆
〇成長減速に歯止めがかかった初期の兆候が幾つか」見られるとし、「基調的インフレの緩やかな高まり」も指摘
〇ECBの運営方法の再検討を2020年1月から開始する見込み
〇ECBの第一の使命である物価安定の回復がおろそかになることへの懸念も。

中国(中央経済工作会議)
〇経済政策の安定性維持、中国指導部は経済政策を安定的に保ちながら経済成長目標の達成に向け2020年は政策の効果を高めていく方針を示した。国営新華社が中央経済工作会議を受け報じた。

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