2019/02/12

2019年2月12日(火)昨日11日、海外市場の動き(午前5時半ごろの動き)

2019年2月12日(火)昨日11日、海外市場の動き(午前5時半ごろの動き)

米中通商協議の次官級レベル協議が開始され、14~15日のハイレベル協議へ進展期待感が相場を動かしたのか? ポンペオ国務長官がファーウェイにプレッシャーを強める中、コンウェイ米大統領顧問は米中首脳会談の可能性を示し、ドル全面高。ダウは小幅安、米債利回りは上昇、原油価格は小幅安。

イタリア金融機関の12月不良債権は予想外に減少したことを好感するも、イタリアのサルビーニ副首相は9日、イタリア中銀とイタリア証券取引委員会の幹部は「完全に排除される」と強硬。ドンブロウスキス欧州委員会副委員長はイタリア中銀の独立性を維持するよう求めている。また、JPモルガン、2019年イタリアGDPが-0.3%と予想し対GDP赤字が拡大すると予想。引き続きイタリア発の材料は気になる。

メイ英首相報道官、メイ首相は14日の離脱をめぐる審議を前にして、12日にEU離脱交渉の最新状況を議会で説明へ。EUのバルニエEU離脱首席交渉官は相変わらず「メイ政権と合意した離脱協定が秩序立った離脱に向け今もなお最善策だと考えている」とあり、「離脱協定案の再協議は行わないと重ねて表明」、するも、「離脱後の英EU関係を巡る政治宣言を微調整する可能性に言及」している。

NY連銀調査は「インフレ期待の中央値、1年先、3年先は3.0%で変わらず」、「世界の金融システムにおけるドルの地位は依然として高く、金融危機以降もその利用度合いは大きく変化せず」とあるが? SF連銀は「失業率の水準とインフレ動向に関連性はない」と報告。

中国で1月に入り大型の支払い遅延が2件発生。中国民生投資(CMIG)は2月1日に返済を怠り、昨年デフォルトに陥った永泰能源は、債務再編計画の一環である支払いを先週履行しなかった。

さて、為替相場はドル全面高で、変動率だけを見るとJPYとGBPは対ドルで0.6%近く下落と弱さが目立っており、NZDとCADは対ドルで0.1~0.2%近くの下げにとどまりドル高の中では下落幅は比較的少ない。

USDJPYは、早朝の109.70台をボトムに欧州市場に入り110.00の大台をクリアし、米国市場に入ると2月4日の高値110.16を上回り、110.46まで続伸。110.50の壁は超えられれないものの、次官級会議、閣僚級会議へと続く米中通商協議への期待もあるのか、110.30台をボトムに高値圏で推移。3連休明けの東京市場の株・為替相場を次第ながら、円買いが弱いと判断すれば引き続き上値を試す動きが期待できる。ただし、今までの110円と同じく、110.50円は一つのターゲットであることは間違いない。

EURUSDは、弱いユーロ圏発の経済指標に続き、イタリア経済の低迷、政治的な問題、ブレグジットの動きなどを考えれば積極的にEUR買を進める材料に乏しく、1.1300を割り込み、1.1250近辺をボトムに下げ止まることができるか?

GBPUSDは、2月5日に1.3000を割り込んでからは上昇できずにいる。今日からメイ首相はEU離脱交渉の最新状況を議会で説明、14日からの審議を前にして積極的に動けず。アジア・欧州市場の1.2930台を高値に、米国市場に入り2月7日の1.2855ボトムを割り込み、1.2845まで一時下落。

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18:30    GBP 12月 商品貿易収支=-121.02億ポンド(予想-118.92億ポンド 前回-120.23→124.00億ポンド)、総合貿易収支=-32.29億ポンド(予想-38億ポンド 前回-29.04億ポンド)、対EU除く貿易収支=-36.42億ポンド(予想-32億ポンド 前回-39.25→-41.84億ポンド)

18:30    GBP 12月 鉱工業生産指数=前月比-0.5%(予想0.1% 前回-0.4→-0.3%)、 前年比-0.9%(予想-0.5% 前回-1.5→-1.3%)

18:30    GBP 12月 製造業生産高=前月比-0.7%(予想0.2% 前回-0.3→-0.1%)、前年比-2.1%(予想-1.1% 前回-1.1→-1.2%)→ 予想外にマイナス幅が拡大し悪化

18:30    GBP 第4四半期 GDP・速報値=前月比-0.4%(予想0.0% 前回0.2%)、前期比0.2%(予想0.3% 前回0.6%)、 前年比1.3%(予想1.4% 前回1.5%)→ 予想を下回り6年ぶりの低成長で、1.2900を割り込みGBP売りが強まる

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【北米】
一部報道で、トランプ大統領のアドバイザーらは、習近平国家主席との首脳会談を3月に「マールアラーゴ」で開催することについて非公式に協議へ。

フォックス・ニュース、「コンウェイ米大統領顧問は、トランプ大統領は習主席に近く会いたがっている」とし、「トランプ大統領が中国の習近平国家主席と近い将来に会談する可能性はなお存在」。米中は通商協議で合意に近づいているかとの質問に対しては、「完全にそのように見える」。

ポンペオ国務長官、「ファーウェイの設備が、米国の重要なシステムを備えている国々に配置された場合、そのような国とパートナーになることは一段と難しくなる」、「ファーフェイ製機器の使用に伴う機会とリスクを明確にしたい

SF連銀の報告書、インフレが抑制されるという国民の信頼が物価上昇を阻止し、失業率の水準とインフレ動向に関連性はないと認識。インフレの力学が主に経済に存在する緩みではなく、FRBがインフレ率を目標近辺に抑制できるという国民の期待によって決定される」ことが明らかになった。

ボウマンFRB理事、賃金の伸びは底堅く物価上昇率はFRBの目標水準に近づくなど米経済は良好で、FRBの現行政策スタンスは快適。

NY連銀調査、インフレ期待の中央値、1年先、3年先は3.0%で変わらず。共に昨年4月にともにこの水準近辺に上昇し、その後はおおむね横ばいで推移。

NY連銀報告、「世界の金融システムにおけるドルの地位は依然として高く、金融危機以降もその利用度合いは大きく変化せず」。世界の外貨準備に占めるドルの割合は、1999年70%→2017年63%に低下するも、ユーロや他の通貨が伸びたことで高水準を維持。

【欧州】
デギンドスECB副総裁は、フランスの黄色いベスト運動により独自動車ゼクターは減速

メイ英首相報道官、メイ首相は14日の離脱をめぐる審議を前にして、12日にEU離脱交渉の最新状況を議会で説明へ。

EUのバルニエEU離脱首席交渉官、「メイ政権と合意した離脱協定が秩序立った離脱に向け今もなお最善策だと考えている」、「離脱協定案の再協議は行わないと重ねて表明」、するも、「離脱後の英EU関係を巡る政治宣言を微調整する可能性に言及」。EUとの関税同盟を目指す野党・労働党の提案について「得られるものがある」と指摘、メイ首相に事態打開に向け歩み寄るよう促した。

イタリア中銀は金融機関の不良債権を公表、2018年12月に前年比で34%減となる170億ユーロの総不良債権が減少したことを好感し、米債利回りは低下。

ドンブロウスキス欧州委員会副委員長、「イタリアのサルビーニ副首相は9日、イタリア中銀とイタリア証券取引委員会の幹部は「完全に排除される」べきと述べていた。このことで、イタリア政府が同国中銀に対する圧力を強めたことを受け、中銀の独立性を維持するよう求めた。

JPモルガン、2019年イタリアGDPが-0.3%と予想。2019年第1四半期は-0.75%でドイツ・イタリア10年債利回りの差が拡大しダウンサイドリスクになりえる。「現時点では、イタリアの2019年の財政赤字対GDP比が2.8%に上昇すると見込んでおり、成長見通しと合わせ、19年の債務残高対GDP比は133.5%に増加する」→ イタリアの昨年の公的債務残高対GDP比は132%で、EU加盟国の中でギリシャに次いで2番目の高水準。

ドイツ2018年対米貿易黒字(ロイター)、試算額は対米輸出が1.5%増の1135億ユーロと過去最高。対米輸入は4%増の646億湯ーロ。約490億ユーロと前年から約10億ユーロ減少するも引き続き高水準。

仏中銀、第1四半期GDP成長見通し=前期比0.4%。

【アジア・その他】
中国で1月に入り大型の支払い遅延が2件発生。中国民生投資(CMIG)は2月1日に返済を怠り、昨年デフォルトに陥った永泰能源は、債務再編計画の一環である支払いを先週履行しなかった。


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