2019/02/08

2019年2月8日(金)アジア・欧州市場序盤の動き

2019年2月8日(金)アジア・欧州市場序盤の動き

どこを見ても、「欧州経済の減速と米中通商協議の先行き不透明」が株安要因とのコメント一辺倒でリスクオフムード! たしかに、原油価格は続落52ドルギリギリまで下落、日経平均株価も2%近くの下落、米10年債利回りは2.64%台と続落。

オセアニア発も弱い材料が多発。6日のロウ豪中銀総裁のハト派発言、7日のNZ雇用統計の悪化、そして、今日の豪中銀四半期金融政策報告の成長とCPI見通しの下方修正。

今日も、この豪中銀の四半期金融政策報告で、成長とCPI予測が下方修正されたことでAUDUSDは前日の安値0.7090台を割り込み→0.7060台まで下落するも、結局は元の水準に逆戻り。

さて、市場参加者が意識している、米中通商協議は、来週に話し合いが行われる。市場が期待したトランプ大統領と周中国国家主席との会談が予定されていないことで、最終的な合意が2月末までにできるのか? クドローNEC委員長いわく「米中首脳会談は現段階ではかなり先の話となる」との発言もありこの不安が表れている。トランプ氏が手放しで喜びそうな合意がそう簡単にできそうにないことは周知の事実。

欧州委員会の成長見通しの下方修正、BOEの四半期インフレ報告の成長見通しの下方修正。最近の弱いユーロ圏発の経済指標。イタリア・フランスとの対立(フランス外務省は、駐イタリア大使を「度重なら内政干渉」に抗議し召還)、独・イタリアとの対立はいつものこと、どうなるかわからないブレグジットの交渉。EURUSDは1.35~1.50のレンジに漂っていれば特に気にはならないが、下振れすると厄介。

GBPUSDだって1.30を割り込んでどうも回復できずにいる。メイ英首相の必至な説得にもEU側は聞く耳を持たずの状態。EU離脱案をめぐる2回目の採決を2月末まで延期する準備をしていとの報道も昨日流れていたが、どうなることやら。担当者間の協議は今後も続けるとのこと。

さて、USDJPYは日本株安に一時109.65まで下落するも、それ以上は売り込めず。かといって110円台まで買い上げる力もなく109.80の上値が重い。円を取引する人にとっては円クロス以外の選択肢はなさそう。