2019/02/27

2019年2月7日(水)昨日26日、海外市場の動き(午前5時半ごろの動き)

2019年2月7日(水)昨日26日、海外市場の動き(午前5時半ごろの動き)

パウエルFRB議長は「先月決めた利上げ休止方針を再確認」。メイ英首相は「EU離脱で短期の限定的な延期の可能性」を示唆。相場に無関係ながらベトナムでは米朝首脳会議が開催。

米株は小幅上昇にとどまり、米金利は小幅低下、米経済指標は強弱混在ながら、弱い米住宅着工件数にドル売りが始まり、パウエルFRB議長の議会証言を受けドル売りが加速し終わってみればドル全面安で。特にEU離脱の延期期待の高まりにGBPの上昇が目立っている。

GBPUSDは1.3280台へ続伸、EURGBPは一時0.8560台と2017年5月以来のGBP高、GBPJPYも一時147円台と昨年11月中旬以来のGBP高へ。アジア市場の1.3093をボトムに欧州市場に入るとメイ英首相の発言を受け1.3237まで続伸。米国市場に入りオプションカットの影響なのか一時1.3142まで下落するも、パウエルFRB議長の議会証言後に上昇しロンドンフィキシングと同時刻には1.3284まで上昇し高値圏で推移している。

市場が考えているGBP買いの要因としては、①メイ首相による「英国のEU離脱期限延期の可能性」、②コービン英労働党党首「2回目の国民投票実施支持」、③カーニーBOE総裁を含め多くの政策委員は「ブレグジットリスクの中で、インフレ圧力を示唆し、穏やかな利上げの必要性を示唆」、

今後の流れとしては、①議会の明確な同意がある場合にのみ、3月29日に合意なく離脱する。→ ②3月12日までに修正離脱案を議会が承認しなかった場合、合意なく離脱するかどうか採決させる。→ ③否決した場合は、3月14日に離脱交渉期間の「短期の限定的な延期」を要請するかどうかの採決を行う。

USDJPYは、アジア市場の111.07を高値に、アジア・欧州市場・米国市場の序盤までは110.70台をボトムに下げ止まっていたが、弱すぎる米住宅着工件数を引き金に110.67まで下落し、そこの水準で下げ止まる。米国市場に入りFRB議長の議会証言後の主要通貨でのドル売りにも関わらず大枠110.70~86の狭いレンジで推移していたが、欧州市場も取引を終え薄くなった市場の午前4時ごろ、米金利の低下を意識したのか、JPYショートの巻き戻しや110.50割れのストップを狙ったのか、110.43まで下落し下げ止まり、110.50台で推移。

パウエルFRB議長(上院銀行委員会議会証言)は「先月決めた利上げ休止方針を再確認」。①世界的な景気鈍化、不安定な金融情勢、インフレ圧力の弱さを踏まえると「将来の政策変更について忍耐強いアプローチが正当化される」。②米経済は足元の景気情勢は健全で、経済見通しも良好だが、ここ数か月で「相反するシグナル」が見られ、金利変更について辛抱強くあることは正当化されると判断。③昨年終盤に株式相場や債券価格など金融市場が不安定になり「昨年のそれ以前に比べ、成長を支える力が弱まった」。④インフレ圧力が「抑制」される中、米経済はここ2カ月ほど鈍化するデータもあったが、今四半期は支出が増加し健全だ。⑤最大のリスクは世界経済の減速。

米経済指標は強弱混在。米住宅着工件数107.8万件(予想125.5万件 前回125.6→121.4万件)。建設許可件数132.6万件(予想129.0万件 前回132.2万件)。ケース・シラー前年比0.19%(予想4.5% 前回4.7→4.58%)。CB消費者信頼感指数=131.4(予想125.0 前回120.2→121.7)。