2019/02/20

2019年2月20日(水)昨日19日、海外市場の動き(午前5時半ごろの動き)

2019年2月20日(水)昨日19日、海外市場の動き(午前5時半ごろの動き)

米中通商協議は19日~22日まで再開、その結果待ちながら市場は何等かの合意を期待。米国は人民元の安定維持を求めるとの報道にCNHは上昇しドル売りの流れを後押し(?)。

米株はマイナス圏からスタートし小幅ながら続伸へ。米債利回りは軟化、WTIは底堅く推移し小幅高へ。ECB(メスター)+BOE(デギンドス)からは相変わらずハト派発言が続く。

為替相場は米金利が軟化しドル全面安。GBPの上昇が目立ちGBPUSD+GBPJPYは1.1%近く上昇。英雇用統計は予想通りで動きはなく、20日のメイ首相とユンケル欧州委員長の会談を期待する動きへ。

AUD+NZDは期待通りのハト派の豪中銀議事録後のアジア・欧州市場の売りから、米中通商協議の期待感は消えず回復しそれなりに上昇傾向を維持。

EURUSDは、独ZEW期待指数はまずまずながら、現況指数は弱さが目立ち、ユーロ圏建設支出の伸びは弱い。欧州市場のボトムから回復するもEURGBPの売りの影響もありEURUSDの上昇力は比較的弱い。

JPYだけが黒田総裁の条件次第では「追加緩和を検討」との発言もあり、ドル売り圧力は鈍くクロスで円は全面安。

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USDJPYは、黒田日銀総裁は「円高の進行が日本の経済・物価に悪影響を与え、2%の物価安定目標の達成に必要と判断されれば追加緩和を検討していくことになる」と発言。一時110.82の円安水準まで上昇するも、日本株への反応は鈍く円売りも続かず。ただし、GBPJPYは1.1%近く上昇するなど、他の主要通貨や新興国通貨で円売り圧力は止まらず。米中通商協議で「米国は人民元の安定維持の確約を求める」との動きも円売りを抑制する動きと思われ、結局は一日を通じて110.45~82のレンジで推移。米中通商協議の行方を確認するまでは動きにくい状況は変わらず。

GBPUSDは、20日のメイ首相とユンケル欧州委員長との会談は重要との認識で、ユンケル欧州委員会委員長は「英国がEU離脱の延期を求めれば、加盟国は反対せず」とあり、欧州議会選が行われる5月末までの延期なら「英国はEU議会選挙に投票することになる」とある。どうなるのか? いずれにしても2月27日の英議会採決が重要に。GBPUSDは1.30の大台を上回り2月5日の高値1.3050台を上回り、一時1.1358まで上昇。水準的には高値圏にありこの水準からはさらに買い上げにくいと思うが、メイ首相とユンケル欧州委員長との会談を待つことにしたい。

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0:00    USD 2月 NAHB住宅市場指数=62(予想59 前回58)

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【北米】
サンダース大統領報道官、米中通商協議は19日から再開し22日まで継続。(ライトハイザーUSTR代表、ムニューシン財務長官、ロス商務長官、クドローNEC委員長、クドローNTC委員長が出席)。21日からはムニューシン米財務長官、ライトハイザーUSTR代表が率いる閣僚級会議が行われる。

ブルームバーグ、米国は人民元の安定維持の確約を求める。21日に米中は通商と経済を巡る問題に関する覚書(MOU)の中で為替政策をどのように扱うか協議を進めており、米国は中国に対し関税の影響軽減に向け人民元の切り下げを行わないことを確約するよう要求した。

メスター・クリーブランド連銀総裁、FRBは今後の数回の会合でバランスシートの計画をまとめる。今後の動きに関しては様子見の姿勢。見通し通りであれば金利をわずかに引き上げる必要がある。

メスター・クリーブランド連銀総裁、次の動きはなお引き締めだが、利上げ前に経済情勢を見極める時間がある。FRBのバランスシート縮小プロセスを今年は減速させることが望まし。欧州や中国の成長減速や米中貿易摩擦の影響に絡むリスクが米経済を予想以上に減速させるようであれば、「見通しと政策見解を調整する必要が出てくる」

【欧州】
英当局者、英政府は2月27日までの議会採決を目指している。

英首相報道官、20日のメイ首相とユンケル欧州委員長との会談は重要。メイ首相はユンケル会談で法的な裏付けを求めている。離脱合意が再交渉できることを模索

英首相報道官、内閣は合意なきブレグジットに好いても話し合っている。

英国、対EU交渉で「モルトハウス妥協案」示さず。(モルトハウス妥協案は、国境から物品を輸送する際に技術的な解決策を活用するもの。EUとの交渉が不調に終われば、政府がEUに支払い継続を提案し、現在の通商条件を延長する)

ユンケル欧州委員会委員長、英国がEU離脱の延期を求めれば、加盟国は反対せず。ただ、欧州議会選が行われる5月末までの延期なら、英国はEU議会選挙に投票することになる。トランプ大統領に自動車関税を止めるよう望む。

欧州委のシナス報道官、「取り組みに進展が見られ、明日の会談はその重要な進展の一環となる」→ EUは離脱協定案の再交渉は行わないと言明。関係筋も今週の会談で英議会が納得するような案が浮上するかは不明との見方を示している。

デギンドスECB副総裁、無秩序なブレグジットなら欧州経済に深刻なショック。欧州景気の鈍化について引き続き分析中。しばらくの間ECBは緩和的政策を維持する見込み。エネルギー価格が今後数か月間軟化しても、中期的にインフレが目標に収れんすることを確信。

IFO、ドイツの2018年18年のドイツの経常黒字は2940億ドルで世界1位。2位は日本で1730億ドル、3位はロシアで1160億ドルだった。経常黒字は3年連続で世界首位。

【アジア・その他】
黒田日銀総裁(衆院財務金融委員)、「円高の進行が日本の経済・物価に悪影響を与え、2%の物価安定目標の達成に必要と判断されれば追加緩和を検討していくことになる」と発言。→ USDJPYは110.48→110.70まで一時急伸。金融政策運営は「為替相場にリンクしたかたちで行っていない」としながら、「為替の変動が経済・物価に与える影響はあり得る。それも1つの要素として、経済・市場の動向を見ながら金融政策を運営していくことは不可欠だ」

豪中銀議事録を受け、直後はAUDUSDの買いが強まるも続かず。 経済見通しについて著しい不確実性が見られる。ここ数ヶ月で先行きの下方修正リスクが増加した。金利の上昇・低下のシナリオは以前よりも均衡。住宅価格は歴史的水準まで落ちている。一段と住宅価格が下落すれば消費やGDPを原則させる可能性。中国の成長は2018年に軟化した。経済はGDPデータが示している以上に減速しているようだ。年初までに、中国は春節前の鉄鋼生産増や株価上げなどにより、原油価格やLNG価格が上昇した。これにより豪州経済は12月末期の前期よりGDPが上がると見ている。2019年及び2020年のGDP見通しを、前回の予想より0.25%下げ、2019年のGDPは3%前後を予想。

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