2019/02/02

2019年2月2日(土)1日、海外市場の動き(6時半ごろの動き)

2019年2月2日(土)1日、海外市場の動き(6時半ごろの動き)

パウエルプットから始まる米金利へのハト派センチメントの塊は、米雇用統計で若干塊は弱くなりかけ、ISM製造業を含め予想外に強い米経済指標に米金利が上昇。塊はやや溶け始めてはいるが、方向展開を期待するまでにはいかず。

米中ハイレベル通商協議では期待した進展もなく過ぎた。ただし、トランプ・ライトハイザ・ムニューシン各氏は2月中旬に中国を訪問すると劉副首相に伝達とある。また、米朝トップ会談の途中で米中トップ会談が開催する可能性との報道もあり、そこで最終決着が見られる期待が膨らむ。クドローNEC委員長は「協議には、言うなれば良い空気が流れていた」というもトランプ次第。

米雇用統計は強いが強弱混在。雇用者の伸びは予想外に上昇するも、前月分は大幅に下方修正、平均時給の前月比は弱く、前年比は変わらず強く、労働参加率も上昇。失業率は政府機関の一部閉鎖で小幅上昇。

米ISM製造業景気指数は56.6と予想外に強く前回も上方修正され、米製造業PMIは欧州勢が落ち込む中で、54.9と前回・予想と変わらず。ミシガン大学消費者マインドは、91.2と予想・前回を上回り強く、建設支出も0.8%と予想外に強い。(卸売在庫と卸売売上高だけが弱い)

為替相場の反応は今後の米中通商協議の期待(?)と米金利の上昇にクロスを含めて円売りが目立ち、原油高にCADも強くUSDCADは11月5日来のCAD高水準となる1.31台を割り込み、CADJPYは82.70台→83.80台へと1円超の上昇へ。EURJPYも125.80台とフラッシュクラッシュの円高スタート近くに近づいている。GBPJPYは上昇するも145の壁が大きなポイントに。

EURGBPは欧州市場で0.8730→0.8790まで急伸し、GBPUSDの上値を抑える動きが見られたが、米国市場に入りEURGBPは一時0.8746まで反落し、ブレグジット期待の剥離に弱かったGBPUSDも1.31台を一時何とか回復。EURGBPの買いがEURUSDの上昇の引き金となり米雇用統計で一時1.1486まで上昇、ロンドンフィキシングで高値1.1488をつけるも1.1500の壁は超えられず失速。

USDJPYは、アジア・欧州市場は108.72~97のレンジで推移するも、米雇用統計から底堅くなりはじめ、ISM製造業景気指数が強いと、米債利回りが上昇し始め、米株が軟調になり始めるも、最近は米金利と連動した円相場は、109.00~20のストップを付け始め、(00:00時のオプションがらみの可能性も!)109.50のテクニカルポイントを一時超え109.58まで上昇してようやく上げ止まる。

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22:30    USD 1月 雇用統計: 失業率=4.0%(予想3.9% 前回3.9%)、非農業部門雇用者数=30.4万人(予想16.5万人 12月31.2→22.2万人 11月17.6→19.63万人)、労働参加率=63.2%(予想 前回63.1)、時間当たり賃金=27.56(予想 前回27.48)、平均時給=前月比0.1%(予想0.3% 前回0.4%)、平均時給=前年比3.2%(予想3.2% 前回3.2→3.3%)、平均週間労働時間=34.5(予想34.5 前回34.5)

22:30    USD 1月 製造業PMI・確報値=54.9(予想54.9 前回54.9)

0:00    USD 1月 ISM製造業景況指数・総合指数=56.6(54.3 前回54.1→54.3)

0:00    USD 1月 ミシガン大学消費者信頼感指数・確報値=91.2(予想90.7 前回90.7)

0:00    USD 11月 卸売在庫=前月比0.3%(予想0.5% 前回→0.9%)、卸売売上高=前月比0.3%(予想0.5% 前回0.8%)
0:00    USD 11月 建設支出=前月比0.8%(予想0.2% 前回-0.1→0.1%)

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【北米】
中国代表団は、率直かつ具体的で有意義であり重要な進展があった。
カドロー国家経済会議(NEC)委員長は、米中通商協議は良好な雰囲気の中で進められ、技術移転問題の詳細を巡り幅広い討議が行われたとしつつも、合意に向けなお多くの課題が残されている。いかなる合意も「明確な実施」を伴う必要がある。

カドロー国家経済会議(NEC)委員長は、1月30・31日の「協議には、言うなれば良い空気が流れていた」→ 米中が2日間にわたる閣僚級の貿易協議を終了し、中国は米国からの農産物やエネルギーなどの輸入を「大幅」に拡大すると確約した。貿易戦争の「休戦」が終了する3月1日が1カ月後に迫る中、両国は交渉の打開に向けさらなる協議を計画している。

新華社は、トランプ米大統領、ライトハイザー氏・ムニューシン財務長官率いる米代表団が2月中旬に中国を訪問すると劉副首相に伝達
中国の劉鶴副首相、習近平国家主席が トランプ米大統領と今後も緊密に連絡を取ることに前向きとトランプ氏に伝達

トランプ大統領は、メキシコとの国境沿いに壁を建設する財源を確保するため、非常事態宣言を検討、法的根拠もある。

トランプ大統領は、北朝鮮の金委員長との会談に向かう際に、中国の周主席との会談も検討

ブラード・セントルイス連銀総裁は、バランスシートは想定したよりも間違いなく大きくなるだろう。2.4%の政策金利は他国と比較しても依然として高い。1月の米雇用統計は力強い。経済に関しては様子見をする時期。FRBは指標に対応する。

カプラン・ダラス連銀総裁は、金利据え置きは適切な判断で、FRBは少なくとも6月まで金利を据え置く必要がある。2019年のGDPは2%近くなると予想。米雇用統計は、正社員としての就職を望みながらもパートタイム就労にとどまっている就業者の急増が示されたことに言及し、「ノイズが多い」。中国やその他の国の成長減速などの下方リスクが存在。

【欧州】
フォックス英国際貿易相は、経済減速に直面しているEUが英国のEU離脱に関する新たな要求をできだけ早急に認めることを望む。
英首相報道官、50条の延長は要求せず。3月29日に離脱する予定。EUとバックストップの変更について早急に話し合う。

製造業PMIが4か月連続で前月比低下、2018年第4四半期GDP速報値は-0.2%と前期-0.1%と合わせ2期連続のマイナスで、リセッション入りが確定し、イタリアの財政赤字に及ぼす影響を注目。イタリア国債利回りが上昇し10年債利回りは一時2.78%に上昇。