2018/04/10

2018年4月10日(火曜)欧州・米国市場序盤の動き

2018年4月10日(火曜)欧州・米国市場序盤の動き

習近平氏の対話と市場開放を進める方針に、中貿易摩擦のリスクは弱まり、欧州株は強く、米株も大幅上昇からスタート。為替相場は、トランプ氏の南ア訪問をキャンセルし、米国のシリアへの軍事行動の可能性が高まり、予想外に強い米PPIにもドル売りは止まらず。株高とリスク選好パターンに円売りへ。

GBPUSDは5月利上げ期待と金利上昇に強さを維持し1.4188まで上昇、相変わらず上昇傾向を維持。AUDUSDとNZDUSDも米中の貿易摩擦の軽減を好感した動きに上昇傾向は止まらず、AUDUSDは0.7760台へと3月27日来の高水準、NZDUSDは0.7370ちかくへと2月下旬の水準へと上昇中。

USDJPYは200時間MAの106.50~60台を底値にテクニカルにも上昇傾向が強まり、欧米株の上昇と米中貿易摩擦のリスク軽減(いまだに落としどころは不明? カプラン・ダラス連銀総裁は米中の貿易問題に関する協議は水面下で進むとみられ、公にはならないだろうと語る)にクロスでは円売りの流れは止まらず。ただし、USDJPYは117.80~25のレンジで大きな動きは見られず。

EURUSDは、前日のドラギECB総裁のユーロ圏景気拡大ペース維持と強気発言が底堅さを維持し、ノボトニー・オーストリア中銀総裁の年内QE終了を予想するタカ派発言に、直後は1.2350のポイントを上抜け一時1.2377まで上昇。1.2230~50の壁を上抜けしたことで下値リスク弱まる。

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【北米】
カプラン・ダラス連銀総裁=米中間の貿易問題の鎮静化を期待。今年3回利上げするとの基本シナリオに変わりはない。米中の貿易問題に関する協議は水面下で進むとみられ、公にはならないだろう、、米中が最近公表した関税提案のうち実際に実施されるのはほとんどないとの楽観的見方

カプラン・ダラス連銀総裁=今年の米経済成長率を2.5~2.75%と予想。失業率は低下し、インフレ率は2%の目標に向かって徐々に上昇。2019年の経済成長率はやや鈍化し、2020年には1.75%に低下と予想。FRBは逆風を考慮し、フェデラルファンド(FF)金利を段階的かつ辛抱強く引き上げていく必要がある

トランプ大統領=シリア問題に対応のため南ア訪問を取りやめ。

【欧州】
ホールデン・BOE理事=金融政策が個人にどのように影響したのかを示すスコアカードを作成する可能性がある

ノボトニー・オーストリア中銀総裁=年内の資産買い入れ終了を予想。利上げプロセスでは中銀預金金利を-0.4→0.2%へ引き上げる可能性があり、その後、主要政策金利のリファイナンス金利を引き上げることに違和感はない。ただし、利上げの開始時期への言及は時期尚早。→ EURUSD1.2377まで上昇。

ノボトニー・オーストリア中銀総裁=ECBに為替レートの目標はなく、中期的に2%を若干下回る程度のインフレ率を維持する目標について変更は望んでいない。目標を依然下回っているインフレ率、政策正常化の中心議題として討議すべき事項の1つ。われわれは金融政策で重要な転換点にある。


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CAD 3月 住宅着工件数=前年比22.5万件(予想21.8万件 前回22.97→23.1万件) →  予想を上回るも前回よりは低下

USD 3月 生産者物価指数=前月比0.3%(予想0.1% 前回0.2%)、前年比3.0%(予想2.9% 前回2.8%)、コア前月比0.3%(予想0.2% 前回0.2%)、コア前年比2.7%(予想2.6% 前回2.5%)→ 予想と前回を上回る

CAD 2月 住宅建設許可=前月比-2.6%(予想1.3% 前回5.6→5.2%)→ 予想外のマイナスへ

USD 2月 卸売在庫・確報値=前月比1.0%(予想0.8% 前回1.1→1.0%)、卸売売上高・確報値=前月比1.0%(予想0.1 前回-1.1→-1.5%)

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