2018/04/09

2018年4月9日(月曜)欧州・米国市場の動き

2018年4月9日(月曜)欧州・米国市場序盤の動き

相変わらず相場変動の要因は米国の通商政策ながら、ポンドの強さと豪ドルの弱さが目立っている。

中国は貿易摩擦の対応で「人民元の段階的な切り下げを検討」との報道に、アジア市場の終盤にかけUSDCNYは上昇しリスク回避の円買いは限定的ながら、AUDUSDは下落幅を拡大。GBPUSDの強さは格別で、3月28日の水準となる1.1460台まで上昇し、クロスでもポンド高が目立っている。

USDJPYは、黒田日銀総裁は「出口戦略で市場との対話は時期尚早」との発言でもの上値は107.20と予想外に伸びず、欧州株高も上げ幅を縮小と共に、106.90台へと、上下変動幅は少なく、市場のセンチメントも円ブルと円ベアが拮抗。8日のトランプ大統領による「中国が貿易障壁を下げるとの見通し」とのツィートのリスク選好の円売りと、米財務省の為替報告書と日米首脳会談の円高圧力へと動く可能性の両面の可能性を意識した動きへ。

EURUSDは、アジア・欧州市場は1.2260~86の狭いレンジから、1.23台を超え4月4日の高値1.2315も上回り1.2320台まで上昇、1.2330、1.2350のポイントを上抜けする市場のセンチメントが変わる可能性も。


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15:00    GER 2月 貿易収支=184億ユーロ(予想190億ユーロ、前回174億ユーロ)、経常収支=207億ユーロ(予想226億ユーロ 前回220億ユーロ)

16:30    GBP 3月 ハリファックス住宅価格指数=前月比1.5%(予想0.1% 前回0.4%)、3か月/前年比2.7%(予想2.0% 前回1.8%)

17:30    EUR 4月 センティックス投資家信頼感=19.6(予想20.5 前回24.0)

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【北米】
トランプ米大統領(8日 ツイッター)=中国の知的財産侵害に対する制裁関税をめぐり「知財で取引は成立するだろう」。中国が貿易障壁を下げるとの見通しも。税金は互恵的になる。貿易紛争で何が起ころうとも、習近平国家主席とはいつも友人だ。

米中の動き=米国は中国に輸入品500億ドルに制裁関税を表明→中国が往復関税を発表→米国は1000億ドルの追加政策を検討へ。ただし、中国が知的財産侵害や対中貿易赤字の削減で譲歩すれば、関税発動を見直すとある。一方、米政府高官は、水面下で交渉中、貿易戦争の可能性を否定するなど、ブレーキを踏む動きも。

4月15日前後に公表予定の米財務省為替報告書を注目。米国は日本を「監視リスト」に指定済み。前回の報告書では「円相場が本来の実力より割安」と指摘、

4月17~20日、安倍首相が米国訪問し、トランプ大統領と会談。貿易不均衡是正で円高を求められるリスクも。

トランプタワーで火災(4月7日)=トランプタワーで火事が発生し男性1人が死亡、原因は不明。


【アジア・その他】
黒田日銀総裁=出口戦略については、タイミングや手順を検討する局面になく、市場との対話は時期尚早。5年間の任期中に異次元緩和の正常化プロセスを検討。大規模緩和の長期化による金融仲介機能などへの影響を注視し、必要に応じて対応する。強力な金融緩和の継続によって2%の物価安定目標の実現の「総仕上げを果たすべく、全力で取り組む。

中国外務省の耿爽報道官=貿易摩擦の責任は米国にあり、現在の状況下で交渉を行うのは不可能

複数の関係筋=中国は米国との貿易摩擦における対応措置として、人民元の段階的な切り下げを検討

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