2018/04/27

2018年4月27日(金曜)アジア・欧州市場序盤の動き

2018年4月27日(金曜)アジア・欧州市場序盤の動き

連休前の週末金曜日。南北首脳会談による相場の変化を期待するも影響は見られず。ただし、株価にとってはプラス材料との声も多いが、米朝首脳会談が本命。

東京都区部のCPIは前年比0.5%と予想0.8%、前回1.0%から大幅低下。昼に日銀は周知のとおり金融政策の据え置きを決定するも、今まで2019年度ごろになる可能性が高いと明記してあった「物価2%目標の達成時期を削除」、この意図が気になるも円相場は動かず。

黒田日銀総裁の記者会見では「物価2%の実現をめざして安定維持に必要な時点まで緩和継続」と今までと変わらでも、「物価2%目標の達成時期を削除」、のタカ派的な思惑が否定され円売りへ。

日経平均株価は、+148.26(+0.66%)と強く中国株も小幅上昇へ。最近注目度の高い米10円債利回りは2.973%と伸び悩み気味。原油価格(WTI)は67.94とやや低下。

欧州市場では、英GDP、米GDPと、重要な経済指標が控えており、連休前の相場への影響度は大きいので注目。

USDJPYは、日銀の決定を受け、「物価2%目標の達成時期を削除」の思惑を気にしながらも、黒田日銀総裁の記者会見待ちで109.10台~109.30台の小幅なレンジで推移。黒田総裁は、「物価2%の実現をめざして安定維持に必要な時点まで緩和継続」に109.50近くまで上昇中。薄商いの中で下げ幅は限定的でこの円安値圏での動きを見れば上昇圧力がより高い。

EURUSDは、1.2100の大台を割り込み、戻り高値の1.2110台と限定的で上値の重さを実感。欧州市場に入ると前日の安値1.2090台を割り込み1.2060台まで続落中。

GBPUSDは、アジア市場では1.3910~35のレンジで安定していたが、欧州勢の参入に下値トライが始まり、前日の安値1.3895を割り込み1.3880台まで続落中。英CPIの結果待ちの中で下値を試す動きについて行き難いのが実感。非常に重要なCPIになっている。

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NZD 3月 貿易収支=-0.86億NZドル(予想2億NZドル 前回2.17→1.72億NZドル)

GBP 4月 GfK消費者信頼感調査=-9(予想-7.0 前回-7.0)

JPY 3月 雇用統計: 失業率2.5%(予想2.5% 前回2.5%)、有効求人倍率=1.59(予想1.59 前回1.58)

JPY 4月 東京都区部 消費者物価指数=前年比0.5%(予想0.8% 前回1.0%)、除く生鮮食品=0.6%(予想0.8% 前回0.8%)、除く生鮮食品エネルギー=0.3%(予想0.5% 前回0.5%)→ 予想を下回る

JPY 3月 鉱工業生産・速報値=前月比1.2%(予想0.5% 前回0.0%)、前年比2.2%(2.0% 前回1.6%)→ 予想を上回る

AUD 第1四半期 生産者物価指数=前期比0.5%(予想 前回0.6%)、前年比1.7%(予想 前回1.7%)

JPY 日銀金融政策決定会合=政策金利0.0~0.1%の据え置きを予想、

FRN 第1四半期 GDP・速報値=前期比0.3%(予想0.4% 前回0.7%)、前年比2.1%(予想2.3% 前回2.5→2.6%)

GBP 4月 ネーションワイド住宅価格指数=前月比0.2%(予想0.2% 前回-0.2%)、前年比2.6%(予想2.6% 前回2.1%)

FRN 4月 消費者物価指数・速報値=前年比1.8%(予想1.7% 前回1.6%)→ 予想を上回る

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【アジア・その他】
上海外国為替市場で人民元相場安=基準値6.3393元に設定、3月21日以来の現安水準。月間で一年半ぶりの大幅安へ。

日銀金融政策決定会合=政策金利の据え置きを決定。誘導目標である長期金利(10年物国債金利)を「0%程度」、短期金利(日銀当座預金の一部に適用する政策金利)を「マイナス0.1%」といずれも据え置き、長短金利操作(イールドカーブ・コントロールYCC)付きの量的・質的金融緩和の維持を賛成多数で決めた。

日銀金融政策決定会合「経済・物価情勢展望(展望レポート)」では、物価見通しをおおむね据え置くも、今まで2019年度ごろになる可能性が高いと明記してあった「物価2%目標の達成時期を削除」、

黒田日銀総裁=物価2%の実現をめざして安定維持に必要な時点まで緩和継続。金融環境は極めて緩和した状態。物価と19年度以降の成長率は下振れリスクが大きい。


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