2018/04/11

2018年4月11日(水曜)昨日10日、海外市場の動き(午前5時30分ごろ)


2018411日(水曜)昨日10日、海外市場の動き(午前530分ごろ)

習近平氏の対話と市場開放を進める方針に、米中貿易摩擦のリスクは弱まり、欧米株は大幅高で債券利回りも上昇。為替相場は、トランプ氏は南ア訪問と米州首脳会議もキャンセルし、英仏と共同したシリアへの軍事行動が避けられない動きへ。予想外に強い米PPIに米CPIの強い数字が期待できる中でもドル売りは止まらず。株高・米金利の上昇に円売り圧力は止まらずAUDJPYCADJPYNZDJPY1%超の上昇。米州首脳会議(41314日)でNAFTA再交渉の大枠合意期待と原油価格の上昇にカナダドルは急伸、豪ドルとNZドルも上昇へ。

GBPUSDは金利上昇とインフレ圧力の高まりに5月利上げ期待は変わらず、強さを維持し1.4188まで上昇。1.4200の大台には抵抗があり上値は重く1.414588のレンジで推移するも、上昇傾向を維持。

EURUSDは、前日のドラギECB総裁のユーロ圏景気拡大ペース維持と強気発言が底堅さを維持し、ノボトニー・オーストリア中銀総裁の年内QE終了を予想するタカ派発言に、直後は1.2350のポイントを上抜け一時1.2377まで上昇。1.223050の壁を上抜けした強気ムードの中で、ECB報道官はECBの見解ではないと否定的発言に一時1.2324まで値を下げるも引き続き1.2350台を維持。

AUDUSDNZDUSDも米中の貿易摩擦の軽減と、資源価格の上昇を好感した動きに上昇傾向は止まらず、AUDUSD0.7760台へと327日来の高水準、NZDUSD0.73752月下旬の水準へと上昇。

USDJPY200時間MA106.5060台を底値にテクニカルにも上昇傾向が強まり、株高と米中貿易摩擦のリスク軽減にクロスでは円売りの流れは止まらず。特にリスクと商品価格に敏感はCADJPYAUDJPYNZDJPYでの円売りは強く1%超の上昇で、USDJPY117.8025のレンジの上限を超え一時107.40まで上昇。ただし、高値は45日の107.496107.46を超えられず。

ダウ+428.90(+1.79%)、Nasdaq2.07%、S&P5001.67%、StoxxEurope6000.83%、FTSE1001.0%、DAX1.11%高へ。米10年債利回りは2.795%(+0.015)と一時2.811%まで上昇、2年債も2.315%(+0.033)と上昇し、独10年債0.518%%(+0.012)上昇、英10年債1.407%(0.00%)は横ばい。原油価格(WTI)はシリアリスクもあり65.75(+3.67%)と上昇、CRBIndex2.146(+1.1%)と資源価格の上昇が目立つ。


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CAD 3月 住宅着工件数=前年比22.5万件(予想21.8万件 前回22.97→23.1万件)   予想を上回るも前回よりは低下

USD 3月 生産者物価指数=前月比0.3%(予想0.1% 前回0.2%)、前年比3.0%(予想2.9% 前回2.8%)、コア前月比0.3%(予想0.2% 前回0.2%)、コア前年比2.7%(予想2.6% 前回2.5%) 予想と前回を上回る

CAD 2月 住宅建設許可=前月比-2.6%(予想1.3% 前回5.6→5.2%) 予想外のマイナスへ

USD 2月 卸売在庫・確報値=前月比1.0%(予想0.8% 前回1.1→1.0%)、卸売売上高・確報値=前月比1.0%(予想0.1 前回-1.1→1.5%)

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【北米】
カプラン・ダラス連銀総裁=米中間の貿易問題の鎮静化を期待。今年3回利上げするとの基本シナリオに変わりはない。米中の貿易問題に関する協議は水面下で進むとみられ、公にはならないだろう、、米中が最近公表した関税提案のうち実際に実施されるのはほとんどないとの楽観的見方

カプラン・ダラス連銀総裁=今年の米経済成長率を2.52.75%と予想。失業率は低下し、インフレ率は2%の目標に向かって徐々に上昇。2019年の経済成長率はやや鈍化し、2020年には1.75%に低下と予想。FRBは逆風を考慮し、フェデラルファンド(FF)金利を段階的かつ辛抱強く引き上げていく必要がある

NY連銀=FRBがバランスシート上に保有す4.4兆ドルの債券について、規模は当初予想されたほど縮小せず、2021年初頭までに3兆ドル近辺に落ち着く可能性。2007─09年の金融危機前のFRBのバランスシートの規模は約0.9兆ドル。

トランプ大統領=シリア問題に対応のため、南ア訪問とペルー開催の米州首脳会議も取りやめへ。

サンダース報道官=習主席の発言は正しい方向への一歩で、通商問題を前進させるとの認識。

トランプ米大統領(ツィート)=中国の習近平国家主席が経済開放を進める方針を表明したことについて歓迎

ボサート大統領補佐官(国土安全保障・テロ対策担当)が辞任、前日、国家安全保障問題担当補佐官に就任したボルトン氏の要請による。

シリア情勢が緊迫=トランプ政権はアサド政権の化学兵器使用疑惑に対抗し、英仏などとの軍事行動の検討に入った

【欧州】
ホールデン・BOE理事=金融政策が個人にどのように影響したのかを示すスコアカードを作成する可能性がある

ノボトニー・オーストリア中銀総裁=年内の資産買い入れ終了を予想。利上げプロセスでは中銀預金金利を-0.4→0.2%へ引き上げる可能性があり、その後、主要政策金利のリファイナンス金利を引き上げることに違和感はない。ただし、利上げの開始時期への言及は時期尚早。 EURUSD1.2377まで上昇。

ノボトニー・オーストリア中銀総裁=ECBに為替レートの目標はなく、中期的に2%を若干下回る程度のインフレ率を維持する目標について変更は望んでいない。目標を依然下回っているインフレ率、政策正常化の中心議題として討議すべき事項の1つ。われわれは金融政策で重要な転換点にある。

ECB報道官=ノボトニー・オーストリア中銀総裁が示した金利の道筋はECB理事会の見解を反映するものではない EURUSDの売りが強まる。


【アジア・その他】
習近平国家主席(ボアオ・アジア・フォーラム)=銀行から自動車製造まで多岐にわたるセクターを開放すると明言。輸入拡大や製造業の外資保有制限緩和、知的財産権保護の強化を表明。中国で証券や保険、自動車製造を営む場合に外資の過半出資を認める。自動車などの関税を下げて輸入を拡大する方針。→ 米国との貿易摩擦を和らげ、交渉による解決につなげる狙い
・年末までに金融セクターを一段と開放

・自動車メーカーの外資保有上限を引き下げ

・自動車輸入関税を引き下げ  
・知的財産権保護を強化

・世界貿易機関(WTO)政府調達協定への参加プロセス加速を支援
・輸入拡大を促進する年1回のイベントを計画"

国際金融協会(IIF)=世界の債務は20171012月(第4四半期)に過去最大の237兆ドルに達し、10年前と比べ70兆ドル余り増えている。


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