2020/11/29

今週の主な材料(11月30~12月4日)

 今週の主な材料(11月30~12月4日)


①米国のコロナ感染拡大と欧州の抑制の動きと、ワクチン期待。

②1日の豪中銀理事会と今後の主要国の緩和期待

③英EU通商協議は期待感とは裏腹に交渉は難航。

④政権移行へと動くバイデン政権の主要閣僚人事は誰が? そして、共和党の承認は?


感謝祭・ブラックフライデーも終わり、例年なら米国はクリスマスムード全開のはずなのだが、今年は新型コロナの影響でどうも様子が違いらしい。相変わらず、将来の好転期待感は強いが現状は感染の拡大が重要なテーマに変わりない。


① 新型コロナの感染拡大とワクチン期待とが混在する中で、欧州の一部では引き続き行動規制が一時的に続いているが感染者数はやや低下している。反面、米国では感染者数の増加は止まらず過去最高となっている。また、規制強化の効果と夏場に向かう豪州やNZでは感染は抑えられており、その違いが最近の為替相場の動きと一致している。


② 1日の豪中銀理事会は、政策金利0.1%の据え置きが予想されており、最近の新型コロナ感染の抑制や19日の強い雇用統計をもありネガティブな発言とならないとみている。今後の主要国の金融政策の予定は、カナダ9日、ECB10日、FOMC16日、BOE17日、日銀18日とほぼ12月前半までに集中しており、相場の転換期となるのか? コロナワクチンの動きを合わせて考えたい。


③ 英EU通商協議は、個人的には何らかの合意を期待している。直近の発言を見ても期待感や合意に向けた意気込みは感じられる反面、英国水域での漁業権、公平な競争条件(国家補助金)、ガバナンス(紛争解決手続き)が主な争点で大きな溝が残るとある。結果として正式は発表があるまでは疑心暗鬼、それまでは発言による上下の急変動は一時的ながら底堅い動きも。


④ 既に、国務長官にブリンケン氏、国家安全保障担当の大統領補佐官にサリバン氏、国連大使にグリーンフィールド氏を起用する人事を発表しているが、上院が素直に受け入れるかは不明。イエレン氏が財務長官に指名される見通しで、一部からドル安との観測もあるがどうなることやら。今後の指名を受けた相場の動きを注目したい。


主要国の経済指標から、

米国では、4日の米雇用統計(予想、失業率6.7%に改善、非農業部門雇用者数50万に低下、平均時給の前年比は低下)が重要で、1日の米ISM製造業(予想57.8に低下)と、3日の非製造業景況指数(予想56.0に低下)を重要視している。


30日(月)中国製造業PMI、独CPI、米NAR住宅販売保留指数

1日(火) 独雇用統計、ユーロ圏各国の製造業PMI改定値、カナダGDP

2日(水) 豪第3四半期GDP、米ADP雇用統計、ベージュブック

3日(木) 中国財新総合・サービス業PMI、ユーロ圏各国総合とサービス業PMI・改定値、米週間新規失業保険申請件数、米総合とサービス業PMI・改定値、米ISM非製造業景況指数

4日(金) 米雇用統計、カナダ雇用統計


発言その他

1日、2日のパウエルFRB議長の上下院での証言もあるが、30日のユーロ圏財務相会合、1日のEU財務相理事会を経て、3日のECB総裁も気になる。また、ラガルドECB総裁(30日、1日、6日)の発言も多い。それと、2日のロウ豪中銀総裁発言も注目している。


詳しい予定は別表から


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