2020/11/21

直近のIMMデータから見えること(11月17日発表分)

 直近のIMMデータから見えること(11月17日発表分)


集計日が11月17日(火)のCFTCのIMM通貨先物のポジションから、円、ユーロ、ポンド、スイス、カナダドル、豪ドル、NZドルの7通貨を見ると、ネットポジションでは152,998→141,191(-11,807)コントラクトの減少となっている。


これは、9月29日から8週連続の減少となっているが、22日の241,600→141,191と100,000コントラクト近くと大幅な減少で、7月21日の122,225に次ぐ水準に低下している。言い換えれば他通貨の先安=ドル先高を意識したポジションが多いと言える。


一方、為替相場の当日終値を9月22日と11月17日で比較してみると、以下のようにUSDは全面安で、どうも整合性が取れない動きとなっていることが気になって仕方ない、大きな相場変動の前兆ではないことを願っている。


EURUSD 1.1708→1.1862

USDJPY 104.92→104.18

GBPUSD 1.2730→1.3243

USDCAD 1.3302→1.3105

AUDUSD 0.7168→0.7298


前週との変化を個別に見ると、円が41,894→29,667(-12,227)と大幅な減少となっていた。ただ、その前2週間では米大統領選の不透明感を受け+10,205、+13,796と短期間でロングが大きく拡大していた反動が、新型コロナウイルスのワクチン利用期待が強まったことで急変していたと思われる。集計日のUSDJPY相場は11月3日104.425→11月10日105.256→11月17日104.184と円高へと動き、先週末の終値は103.82とさらに円高へと動き、結果として円のロングが積みあがらない状態で円高へと動いていることになる。


ユーロは、135,287→133,960(-1.327)と小幅な減少にとどまっているが、トータルポジションはいつ通りで圧倒的なシェアを占めている。ECBの金融緩和の確実視となかなか合意できない復興基金に減少傾向は止まらず。8月25日の211,752から、直近でポジション額が似通っている7月21日とEURUSD相場を比較してみると、1.1527→1.1862と300ポイント超のユーロ高で、ポジションと為替水準の整合性が見られない代表各となっている。


ポンドは-17,695→-19,746(-2,051)とマイナス幅が小幅ながら拡大、スイスは+15,864→+14,924(-940)、カナダドルは-21,349→-20,359(+990)、豪ドルは-8.720→-6,123(+2,597)と増加、NZドルは+7,717→+8,868(+1,151)と増加している。


詳しくは別表をご覧ください


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