2020/11/13

2020年11月13日(金)昨日12日、海外市場の動き(午前5時半ごろの動き)

 

20201113日(金)昨日12日、海外市場の動き(午前5時半ごろの動き)

 

金融市場は新型コロナワクチン効果もひとまず終息。ただし、英米欧州を含めコロナ感染の拡大は止まらず。金融緩和+財政支出拡大の期待も変わらず。

 

米株はダウが続落し-1.45%近くの下げで、SPNasdaqも弱い。米債利回りも弱く0.9%の大台を割り込み0.886%(-0.093)近くで推移。原油価格は在庫統計の増加に41ドルを割り込み下落。

 

為替相場は、EURUSDは健闘、リスク選好に売られたJPYCHFに買い戻しが見られたが、他の主要国は総じて弱い。GBPは予想外に弱い英GDP+悲観的なEU英通商協議に弱さが目立ち、資源価格の低下やコロナワクチン期待効果に買われていたAUDNZD+CADも弱く、TRYは歴史的安値から続伸中。

 

パウエルFRB議長、ラガルドECB総裁、ベイリーBOE総裁が出席したECB主催のパネルディスカッションからは、新型コロナワクチン開発にも慎重姿勢は変わらず、引き続きコロナ感染拡大を危惧とあった。

 

GBPUSDは、すでにジョンソン首相の上級顧問のカミング氏が辞任し弱さが目立っていたが、昨日はさらに予想外に弱い英GDP、悲観的なEU英通商協議に弱く、米国市場に入り一時1.3100台まで下落し、クロスでもポンド安が目立っている。来週19日にはEU首脳会議が予定されておりこれまではGBP相場は上下共に含め変動は避けられず。個人的には何らかの合意を期待しているが?

 

USDJPYは、新型コロナワクチン開発期待で2円超上昇した流れから、90MA105.6070で上値を抑えられ、3日間は大枠104.8070のレンジで上下変動している。米株は弱く、米金利も低下、原油価格も弱く、105.41を高値に105.00台まで円高となったが、引き続きレンジ内の動きで方向感は見られず、積極的なJPY買いも見られず。目先の円売り材料が提供されていることは間違いないが、全てが楽観的な方向を期待しているだけで、ポジション的には円ロングが多いとは感じられず。

 

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米新規感染者は、ワクチン開発への期待とは裏腹に14万人を超え過去最多更新、9日連続で10万人を超え、入院患者も2日連続で過去最多を更新。

 

英政府は新型ウイルスの新規感染者が3万3470人となりパンデミック以降最多となった。英経済への影響が不安視される展開となっているが、一部で都市封鎖も実施される中、市場では1012月期の成長はマイナスになるとの見方が強まっている。

 

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カンフリBOE副総裁

◎主要国の金融当局でつくる金融安定理事会(FSB)が保留中の報告書で、3月の市場と資金を巡る動向をまとめると指摘。FSBが「政策変更が必要かもしれない分野の特定を含め、国際レベルで一段と注意を払う必要がある、具体的かつ横断的な問題に対する包括的な作業計画」を策定するだろうと語った。

 

ベイリーBOE総裁(FT主催の会合で)

◎英国と欧州連合(EU)の通商交渉の行方は12月の会合で中銀が行動を打ち出す可能性に影響し得る

12月には「より多くの情報をわれわれが持つことは確かなので、ある意味でその通りだ

 

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パウエル、ラガルド、ベイリー、ECB主催のパネルディスカッション

◎ワクチンの臨床試験(治験)で良好な結果が出たことを歓迎しながらも、経済の先行きは不透明なままだと強調。

◎不確実性の大きな川から、今は反対側が見えている」としつつも、「ワクチンの生産と配布についてはまだ不確実性があるため、それほど熱狂したくない」

 

ラガルドECB総裁

◎ワクチンで熱狂的になりたくはない」

◎支援の期間は重要。

◎銀行は企業への融資に非常に注意する必要。

 

ベイリーBOE総裁

◎ワクチンは「勇気づけられる」とし、不確実性が低下することに期待すると述べる一方、「われわれはまだその段階に達していない」

◎英中銀は金利を低水準に維持するための手段としてイールドカーブ・コントロール(YCC)について議論したが、現時点で導入の必要はほとんどない。

◎現在の英国では短期ゾーンの金利のコントロールを強化すべきとの声はそれほど多くない

◎必要に応じたマイナス利の実施方法を巡って、各行と話し合いを行っているが、議論の取りまとめの公表時期については「具体的に考えていない」とし、「何が可能で何を修正すべきか、銀行とともに取り組むべき課題が山積している」

 

パウエルFRB議長

◎治験結果について「好ましく歓迎すべきニュース」と評価する一方、「自信を持って短期的な影響を評価するには早すぎる

◎経済は堅調な回復経路を引き続きたどっているとみているが、その主要なリスクは明らかに米国で新型コロナ感染がさらに拡大することだ

◎米景気回復は予想より速く力強いが、向こう数カ月は厳しい時期に。

◎われわれも議会も追加で対策を実施する必要。

 

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米議会民主党の幹部

◎新型コロナウイルス追加経済対策の交渉再開を求めたが、共和党側は支援策の規模を巡って民主党案に難色を示し、数カ月わたる行き詰まりはなお解消されていない。

 

シューマー上院院内総務

◎感染が拡大しており救済が必要。

◎共和党は選挙結果の現実を否定するのを止めるべき。

 

マコネル共和党上院院内総務

◎従来示してきた5000億ドル規模の追加対策が望ましい、民主党案は規模が大きすぎるとし、「行き詰まりが解消できればいい」

 

ペロシ下院議長

◎家が燃えているのに消火を拒むようなものだ

◎感染拡大が病院を圧倒する恐れがある。

 

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