2020/11/10

2020年11月10日(火)昨日9日、海外市場の動き(午前5時半ごろ)

 2020年11月10日(火)昨日9日、海外市場の動き(午前5時半ごろ)


ご承知の通りの三重幸。米大統領選の決着、期待のコロナワクチン開発に沸騰。さらに、英EU通商協議で進展。直接的には、ファイザーが「新型コロナワクチン試験、今月末に完了の見込み」との報道を受けた市場の急変から始まる。


①米大統領選でバイデン氏が勝利へ、②ファイザーCEOはコロン治験が11月中旬に終了する可能性と、感染防止の有効率が90%超を発表。③英EU通商協議でEUは今週に英国との妥協を目指し、英国は大きな進歩を遂げたと語る。


米株は急騰(除くNasdaq)、米金利は急伸、商品価格急伸。為替相場は、新興国通貨急伸、資源関連通貨急伸、リスクヘッジ通貨急落。


米株は先物が急騰した流れを受け、29,933.83の高値圏近くから取引きが始まり、強さを維持するも終盤にやや伸び悩むもダウは29158.10と+834.44(+2.95%)の大幅上昇へ。Nasdaqは弱く-181.45(-1.53%)の下落。米10年債利回りは0.933%(+0.118)と終盤に伸び悩む大幅上昇、原油価格は40.07ドル(+2.94ドル)とこちらも終盤に伸び悩むも大幅高。


為替相場は、欧州市場でファイザーは「新型コロナワクチン試験、今月末に完了の見込み」との報道に市場は急変。先物市場で米株・米債利回り急騰し、商品価格の急騰、新興国通貨が急騰し、資源関連通貨のAUD+NZD+CADも急騰し、リスクヘッジ通貨のJPY+CHFが急落。USDJPYは103.80台→105.00へ急騰するも、他の主要通貨はドル売りへと動き、JPYはクロスで大幅全面安。


米国市場に入り米債利回りは緩やかに上昇するも、現物株は大幅高からスタートし続伸とはいかずNasdaqは弱くマイナス圏へ。EU英通商協議の進展期待にEURUSDが大きく値を崩す中でGBPUSDは健闘。米金利の続伸なのか、EURUSDは1.1920の高値から1.1800を割り込み1.1795まで下落し1.1820台で推移。USDJPYは一時105.65まで続伸しようやく上げ止まり105.30台で推移し、GBPUSDは1.3120~1.3208のワイドレンジで上下変動しながらも、1.3160台と前日比では小幅な上昇を維持。


ストレスが溜まりに溜まっていた相場だけに、新型コロナワクチンの期待相場だけに、予想や期待通りの結果となるのか? 行き過ぎ感が無きにしも非ず。今後の変化には注意したい。


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米製薬大手ファイザーと独バイオ医薬ベンチャーのビオンテック

◎共同開発する新型コロナワクチンの初期の臨床試験(治験)の開発で大幅な進展があり、感染を防ぐ有効率が90%を超えたと発表

◎現時点で安全性を巡る重大な懸念はなく、今月中にもワクチンの緊急使用に関する米当局の承認を求める見通し

◎ファイザーのブーラCEOはCNBCに対し、治験は11月中に終了する可能性があると発言。

→ メッセンジャーRNA(mRNA)技術に基づくもの。遺伝子を人工的に合成するため、短期間で大量のワクチンを製造できる利点がある。ワクチンの有効性に関する報道は、世界経済や市場が新型コロナによる景気後退から抜け出す重要な要素だった。


ファウチ・米国立アレルギー感染症研究所(NIAID)所長

◎ファイザーのワクチン候補は異例に高い有効性がある。

◎モデルナもmRNA技術に基づいた開発で同様の結果を報告する可能性がある。


アザー米厚生長官(FOXニュース)

◎規制当局がファイザーから治験データを受け取り、データを検証する作業には数週間かかるだろうと述べた。


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英国と欧州連合(EU)の通商交渉に進展がみられる。

◎スナク英財務相は、ブレグジット交渉で大きな進歩を遂げた。合意は可能と発言。

◎EUは今週中に英国と妥結することを目指し一層努力すると述べる。

→ 英国は漁業権に関して「良識のある」譲歩に前向きだと述べた。妥結に向け双方に善意がある


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