2020/07/17

2020年7月17日(金)昨日16日、海外市場の動き(午前五時半ごろの動き)

2020年7月17日(金)昨日16日、海外市場の動き(午前五時半ごろの動き)

株安、債券利回り軟化、原油安とリスクオフで、米国市場ではドルは強くJPYは弱い。

欧米株は軟調で、EUROSTOXX600は-0.47%、ダウは終盤にかけボトムからやや反発するも-0.5%(-135.53ドル)と下落。米10年債利回りは0.618%と-0.014%低下、原油価格は40.72ドルと軟化。

米週間新規失業保険申請件数は130万件と予想に届かず減少幅も弱まり、労働市場の回復停滞を示唆。米小売売上高は前月比7.5%と予想を大幅に上回り、主要13項目のうち10項目で増加。米企業在庫の前月比は-2.3%と予想通りながら、1992年の統計開始以来過去最大の減少で1930年の大恐慌以降で最大の落ち込みとなる懸念が広まる。

IMFスタッフ報告では、17カ国を対象にまとめた分析では破綻に追い込まれる中小企業の割合が4%→12%に上昇する可能性を示唆。特にイタリアは倒産する企業が最も増加する恐れがあるとのこと。NY大学スターン経営大学院のアルトマン名誉教授は、今年の「メガ倒産」の多発がまだ始まったばかりだと米社債の投資家に警告。

USDJPYは、円ショートとリスクオフの流れにアジア市場では一時106.83まで円高が進もフォローは無く(いつもながら円に対しての信頼感は弱く、本邦機関投資家の買いも消えず)、欧米市場も株安へと動き200時間MA=107.20まで上昇。米国市場ではこれを上回り107.40まで続伸してようやく上げ止まる。50超えのストップを付けた後で市場が円ベアになり上昇後に再び円高へと動くことを期待しているが? 

EURUSDは、注目のECB理事会では予想通り金融政策の据え置きを決定、ラガルドECB総裁は意見不一致が懸念される中でPEPPの柔軟性と全額利用を示唆したことで、イタリア債が買われるなど流れはEUR買いへと動き一時1.1442まで上昇。今日から始まるEU首脳会議(17~18日)で不透明感が強い復興基金案で合意ができるか? ドル買いに変化する中でそのリスクを意識してか1.1370まで下落。

全会一致の原則を考えれば合意できない可能性が高いが、例外措置で合意できるか。EUR上昇を期待しているが、今日・明日の結果次第では、上下いずれの方向でも動きは加速することになるが、土日で取引はなく週明け月曜日に波乱が生じる可能性も。