2020/07/30

2020年7月30日(木)昨日29日、海外市場の動き(午前5時半ごろ)

2020年7月30日(木)昨日29日、海外市場の動き(午前5時半ごろ)

FOMCは金利据え置き、パウエルFRB議長はできる限りの手段を活用。ドルは売りと買いに反応するも、結局は元に戻りドル安水準にとどまる。

FOMCは予想通り、政策金利0.00~0.25%で据え置きと、量的緩和政策も米国債を月800億ドル、住宅ローン担保証券(MBS)は同400億ドルを買い入れる現状の資産購入を維持すると決定。(ロイターFOMC声明全文 https://jp.reuters.com/article/fed-fomc-statement-idJPKCN24U30W)

別な声明では、前日発表した緊急融資プログラムを3カ月延長し12月31日まで継続したのに続き、ドル流動性スワップラインと、外国の中央銀行にドルを供給する暫定的なレポファシリティーを2021年3月31日まで延長へ。

パウエルFRB議長は、できる限りの手段を活用することを約束し続けるとあり、9月のFOMCで緩和期待が続く。(日経新聞 パウエルFRB議長会見 https://www.nikkei.com/article/DGXMZO62069050Q0A730C2000000/)

米株はFOMC前からの上昇傾向を維持し、ダウ+160.29(+0.61%)上昇。原油価格は41.20台で推移し、金価格はFOMC直後に1,998.40ドルまで上昇するもまたも失敗し1985近辺で推移。米10年債利回りはFOMC後に軟化し0.571%(-0.011)近辺で推移。

為替相場は、米貿易赤字の縮小、NAR中古住宅販売保留の仮契約指数の予想外の上昇にも、ドル買い戻しは逆に、逆にFOMC前にドル売りが強まり、FOMCで直後ドル買い、パウエル発言でドル売りへと動き流れはドル売りを継続中。

USDJPYは、104.80~105.20のレンジから、FOMCとパウエル発言を受け104.77~105.16へと上下するも、結局は元の水準に逆戻りで、水準的にはJPY売りが予想外に弱いことも事実。

EURUSDは、アジア市場の1.1710台をボトムに、FOMC直後は1.1806までと1.1800の壁を試す動きとなり、パウエルFRB議長発言後は利食いの売りに1.1755まで値を下げるも、上昇力を維持しテクニカルにも上昇トレンドは変わらず。

GBPUSDは、FOMC後に1.3014とこれも1.30の大台を達成。AUDUSDは0.7150~00、NZDUSDは0.6640~80、USDCAD1.3330~80のレンジを継続中。


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21:30    USD 6月 米貿易収支・速報(財モノの貿易収支)=-706.4億ドル(予想 前回-743.4→-753億ドル)→ 数カ月減少していた輸出が持ち直し、赤字が縮小した。

23:00    USD 6月 NAR中古住宅販売保留の仮契約指数=前月比16.6%(予想15.0% 前回44.3%)、指数116.1(前回99.6)、前年比6.3%(予想 前回-5.1%)→ 予想を上回り、指数は116.1と14年ぶりの高水準

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USD    日経新聞 パウエルFRB議長会見 https://www.nikkei.com/article/DGXMZO62069050Q0A730C2000000/

USD    ロイターFOMC声明全文 https://jp.reuters.com/article/fed-fomc-statement-idJPKCN24U30W

USD    FOMCは、市場予想通りに政策金利0.00~0.25%で据え置きと、量的緩和政策も米国債を月800億ドル、住宅ローン担保証券(MBS)は同400億ドルを買い入れる現状の資産購入を維持すると決定した。 声明では、急低下した米経済は幾分か持ち直したが、年初の水準を大きく下回っている。 経済の道のりはウイルスの行方に著しく左右される。景気の下支えに向けてすべての措置を講じると再表明し、必要な限り事実上のゼロ金利政策を継続すると改めて強調した。新型コロナウイルス感染のパンデミックからの回復が安定しない中、米経済を支援するためにあらゆる手段を活用するとあらためて表明した。→ 量的緩和の拡充や、ゼロ金利を長期にわたって維持すると約束する「フォワードガイダンス」の導入の検討に既に入っている。9月の次回会合で、追加緩和を決定する可能性がある。 別の声明 ドル流動性スワップラインと、外国の中央銀行にドルを供給する暫定的なレポファシリティーを2021年3月31日まで延長したと発表した。

USD    パウエルFRB議長記者会見 ◎できる限りの手段を活用することを約束し続ける ◎この数カ月、経済再開で経済活動は持ち直し ◎企業の設備投資はまだ回復せず ◎4~6月のGDPは過去最悪になりそう ◎雇用は5~6月に増加 ◎失業は低賃金労働者、女性、ヒスパニックで特に深刻 ◎コロナは6月半ばから急拡大。ウイルス封じ込めは新たな局面に ◎この数週間、感染防止のための策が経済に影響を与え始めている。消費支出は6月下旬以降減少 ◎幅広い活動を再開しても問題がないと思えるまで完全な経済回復は望めない ◎金融政策の枠組み見直しの議論を再開。近い将来審議をまとめる ◎中銀間のドルスワップを延長。導入後、ドル市場は正常化したが必要とされるなら利用できるよう保つ ◎経済再開しても、レストラン、バー、ホテルなどで解雇された人の多くは復職が難しく、支援が必要だ ◎資産購入で米国債、MBSの市場機能は回復。世界の金融市場の絶対的な基盤で、うまく機能することが不可欠 ◎コロナの流行後、店舗や銀行の閉鎖で硬貨の流通が停止。造幣局と協力し対応 ◎事実上無制限といえるクレジットや流動性支援の制度を通じて経済を支えることができる。プログラムの中身やフォワードガイダンス(将来の指針)も調整できる ◎需要の大きなショックを受けており、しばらくディスインフレ(物価上昇の鈍化)圧力と闘うことになる ◎株式購入について何の作業も意図も持っていない ◎フォワードガイダンスは前回の会議で議論し、今後も議論されるが、まだ決定していない。ガイダンスは特定の期間と結びつけることもあるし、物価や雇用の目標達成と結びつけることもできる。状況に応じてそれぞれ魅力がある ◎銀行は高い流動性とともに強固な資本を積んでいる。この危機下の強さの源だ ◎金融政策の枠組み見直しは本来6月に完了予定だったがコロナで遅れ。非常に優先度の高いテーマだ(日経新聞)

USD    トランプ米大統領 新型コロナウイルスに対応した次の景気刺激策について、共和党と民主党の対立は解決からほど遠いと述べ、支援が失効しないよう議会は暫定措置を成立させる必要があるだろう。 ムニューシン財務長官はこれより先に記者団に対し、共和・民主両党の意見は「相当かけ離れて」おり、議会は失業保険の上乗せ給付と保護の短期延長で合意する必要がある

USD    エスパー米国防長官は29日、ドナルド・トランプ大統領の決定に伴いドイツの駐留米軍を1万2000人減削減する計画を発表した。米軍欧州司令部をドイツのシュトゥットガルトからベルギーに移転し、F16戦闘機をイタリアにある米軍基地に再配置することも明らかにした。

EUR    ドイツ経済研究所(DIW)は29日、第3四半期の国内経済が前期比3%の成長になるという見通しを示した。新型コロナウイルス危機から一部で回復するという。「明らかに回復の兆候がある。ただ成長は力強いものの、今春の歴史的な落ち込みから元通りになるには、おそらく2年はかかるだろう」と指摘した。

EUR    ストゥルナラス・ギリシャ中銀総裁は、「パンデミック緊急購入プログラム(PEPP)」の終了時期について、ECBが主にインフレ動向に基づいて決定すると述べ、PEPPが当初の予想より長期化する可能性を示唆した。 総額1.35兆ユーロ(約166兆円)のPEPPの購入枠をECBが使い切ることになると予想。世界の幾つかの地域での新型コロナウイルスの感染再拡大は心配の種だが、ユーロ圏経済がECBの予測に沿って回復しているとの認識を示した。

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