2020/07/18

2020年7月18日(土)昨日17日、海外市場の動き

2020年7月18日(土)昨日17日、海外市場の動き


EU首脳会議の初日は予想通り、復興基金の7500億ユーロの2/3(5000億ユーロ)を返済義務のない補助金とし、1/3(2500億ユーロ)を融資とする欧州委員会の提案に対して、ドイツ、フランス、イタリア、スペイン、ポーランドなど東欧勢が賛成するも、オーストリア、オランダ、スウェーデン、デンマークは反対と意見は真っ二つ。今日18日の二日目の会合で合意できそうにない雰囲気が強まっている。

ダウは-62.76(-0.23%)小幅軟化するも、NasdaqとS&P500は小幅高で終了。原油価格(WTI)は40.70ドル台と前日とほぼ変わらず。米10年債利回りは0.634%(+0.015)と終盤にかけ緩やかに上昇。

肝心の為替相場は、米国市場に入り、ミシガン大学消費者信頼感指数の弱さが目立ったことや米株の伸びが鈍くなったこと以外特に材料は見当たらなかったが、主要通貨に対してドル売りが強まる。

特にCHFの上昇が目立っておりリスク回避として選択されている可能性が高く他の主要通貨で全面高。EURはEU首脳会議では復興基金案をめぐり不調和音が高い中でも選好され、AUD、NZDの資源敏感通貨も強くドル売りの流れが目立っている。唯一、CADだけは前日と大きな変化もなく動きも鈍い。

USDCHFは、アジア市場の高値0.9459→米国市場の終盤では0.9380まで続落と終値ベースでは7月8日に次ぐ水準で、米中緊張拡大リスク、コロナリスクなどの回避として選好されている。EURCHFは1.0769→1.0710台へと終盤にかけ下げ幅を加速、CHFJPYは114.08まで上昇している。

USDJPYも一時107円台を割り込むなど、リスク回避通貨高として選択されているのか、ただ単に、107.50超のストップを目指したが失敗した反動のか不明。ただレンジ相場で対応しているのが正解かもしれないが、本邦勢の外債投資は強いも取り巻く状況を考えれば円高方向で変わっていないように思えてならない。

EURUSDは、アジア市場の1.1370台をボトムに米国市場で一時1.1440台まで上昇し、終了間際に1.1420台まで値を下げている。世界中が注目している7500億ユーロの欧州復興基金案での合意リスクが強い中でのEUR高となっている。クロスで見るとEURGBPはこのリスクを意識してEUR売りが続いていたが、欧州終盤には0.9135の高値から値を下げ0.9080台で終了しているが長い目で見るとEUR高の流れは変わらず。いずれにしても週明け月曜日のEUR相場には要注意。