2019/11/17

今週の為替相場を考える(11月18~22日)

為替相場を動かしているの実需もあるが、目先の最大の変動要因は投機筋がどのように考えているかで、テクニカル以外に何を材料として取引をしてるのだろうか? 株価なのか債券利回りなのか、それとも今後のFOMCの利下げの有無なのだろうか? 

週末の日経新聞では「株高=円安」の連動性についての記事があったが、時としては「米債利回りの上昇=円安」の連動性もまた事実でもある。

米株は強く、FOMCの利下げ打ち止め感もあり先週は失速気味ながら米債利回りはボトムから上昇傾向にある。一方、総裁が変わるも簡単に緩和傾向を変えることは難しいと思われるECB、ブレグジットリスクに利下げ期待も残るBOE、何らかの追加緩和の期待感が強いBOJ、サプライズな金利据え置きをしたRBNZも今後のデータ次第で緩和することもあるとあり、状況の大きな変化は期待できにくい。

米中通商協議では、両国は前向きに話し合いを継続し何らかの合意に達する可能性は高いという反面、中国が望む関税の撤廃に関してトランプ大統領は首を縦にせず、何らかの妥協案を期待する以外になさそうで、年末に向けて市場参加者もそれを先読みしていることだろう。

過去の相場変化を振り返ると、米中通商協議をめぐる両国のポジティブ、または、ネガティブ発言により相場が変動している。12月15日に予定されている米国の対中制裁発動が実施されるのか、それとも、キャンセルされるのか?それが判断できる材料はいつもながら重要となっている。


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◎USDJPY (予想レンジ 108.30~109.30)

米中通商協議の結果にリスクオン・オフで素直に上下する流れは変わらず、予想レンジを示すことはおこがましいが、これがなければ108.00~109.50のレンジを抜け出すことは期待できにくい。

先週と同じく、110円の大台は非常に重要で109円台からは一方的な上昇は難しく上値追いの買いは避けたい。また、108円をバックに押し目買いも有効に見え、上値は109.00~50は売りで、200週MA=109.94を超えるまではレンジ相場の動きは変わらず。



◎USDCAD (1.3200~1.3280)

どうも期待感はCAD買いなのだが? 現実は厳しい。カナダ中銀が金融政策を据え置き、2020年と2021年の成長見通しを下方修正へ、CPIも2か月続けてマイナスで弱く、住宅価格も弱さが目立つ。

目先の動きとしては1.3200をボトムに、200日MA=1.3270のレンジ相場で、オシレーター系は上値が重くなっておりDailyは売りながらWeeklyは押し目買いと混在中。


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