2019/11/20

2019年11月20日(水)昨日19日、海外市場の動き(午前5時半ごろの動き)

2019年11月20日(水)昨日19日、海外市場の動き(午前5時半ごろの動き)

米中通商協議をめぐる動きの落としどころは見えず、リスク回避の流れは変わらず。英総選挙をめぐる世論調査では保守党と労働との支持率差が縮小しGBPも強さは見られず。

CADはウィルキンス・カナダ中銀副総裁のハト派発言と原油安に弱く、AUDは豪中銀議事録から追加緩和期待度が強まりアジア市場で急落したが、香港学生暴動の収束期待と人民銀行の緩和と追加緩和期待もあり終わってみれば逆に反発。

欧州株は終盤にかけて下落、ダウは弱含みで推移、NasdaqとS&P500 大きな変化は見られず。米債利回りは軟化し10年債は一時1.77%台まで下落、原油価格(WTI)は55ドル台へと大幅下落。

相場全体に米中双方から発せられる通商協議をめぐる発言に変動する流れは変わらず。ただし、12月15日の制裁発動を前に何らかの合意にむけて交渉を続けていることは間違いなく、破局が確定するまでは積極的にJPY買いをする理由も見当たらず。

USDJPYは一日を通じて、株と債券利回りに連動しながら、大枠108.45~85のレンジに収れん。109円台をしっかり回復できるかが、次の円安相場の判断基準へ。

EURUSDは、1.10割れから4連騰中ながら、大枠1.1060~85の狭いレンジに収れん。前日の高値1.1090を意識した動きへ。

USDCADは、大枠1.3190~20の狭いレンジから、米国市場に入り下値再トライするも失敗。株安とウィルキンス・カナダ中銀副総裁のハト派発言に1.3272まで急伸し、1.3275の200日MAを意識。

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22:30    USD 10月 建設許可件数=前月比5.0%(予想-0.4% 前回-2.7→-2.4%)146.1万件(予想138.5万件 前回125.6→139.1万件)、住宅着工件数=3.8%(予想5.1% 前回-9.4→-7.9%)、131.4(予想132万件 前回125.6→126.67万件)

22:30    CAD 9月 製造業出荷=前月比-0.2%(予想-0.6% 前回0.8%)

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米中通商協議関連
◎米政府は2018年に課された2500億ドルの関税の一部撤回を検討。
◎関係者(ブルームバーグ)は、①物別れに終わった、米中双方が撤回する関税の規模を、5月の交渉時に暫定的に設定した内容と関連付けることを話し合っている。②一人の関係者は、中国側は5月より後に発動した関税全ての即時撤回を要求している。5月より前に導入された関税についても徐々に撤廃するよう求めている
◎トランプ大統領は、米政府が中国と通商問題で合意できなければ、対中関税を一段と引き上げる。

ブレグジット関連
◎調査会社ユーガブの世論調査の支持率は、保守党42%、労働党30%と差が17→12ポイントに縮小し、GBP売りの材料となる。
◎HSBCは、12月に行われる英総選挙の結果次第でポンドは上下いずれかに大きく動き、投票日には「何が起きてもおかしくない」状況で、ポンドは来年末までに約12%高の1ポンド=1.45ドルに上昇する可能性がある一方、合意なき離脱なら約15%安の1.10ドルへと下落する展開になるだろうと予測

ウィルキンス・カナダ中銀副総裁
◎政策金利は1.75%で低いが、まだ操作する余地がある。フォワードガイダンスや大規模資産購入など他のオプションもある → 年内の利下げ期待を高めCAD売りが強まる。

ウィリアムズNY連銀総裁
◎米経済の現状は非常に良好で、足元の金利は適切
◎金融政策は適切で、経済は望ましい状態にある

エルドアン・トルコ大統領
◎トランプ米大統領と先週会談した際、ロシアから購入した地対空ミサイルシステム「S400」について、米国の要求に応じて破棄することはないと言明

中国人民銀行(中央銀行)は19日の会合
◎人民銀行声明は、「経済の下振れ圧力は増し続けており、社会融資の縮小圧力も依然として一部分野で続いている」
◎易綱総裁は、景気支援のため融資増加による後押しが必要で、全般的なマネーサプライと社会融資総量が名目GDPとともに伸びていくべき。

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