2019/11/12

2019年11月12日(火)昨日11日、海外市場の動き(午前5時半ごろ)

2019年11月12日(火)昨日11日、海外市場の動き(午前5時半ごろ)

米国市場はベテランズデーで債券市場の取引はなく、オープンしている株式市場は、マイナスからスタートしダウは何とかプラス圏を維持するも、NasdaqとS&P500は回復できず小幅安。

為替相場は、債券市場が休場で材料不足ながら、GBPとNZDの上昇が目立ちリスク回避にJPYとCHFも上昇している。

米中通商協議に関する新たな発言もなく米国発の材料は乏しい反面、香港では警官がデモ隊に実弾を発砲するなどデモ激化を懸念し、英国では総選挙でジョンソン英首相が過半数を得る可能性が高まる。

英国の総選挙を前にしてブレグジット党首は労働党の議席を奪う目的にジョンソン首相の保守党と争わないことを表明。保守党が「過半数を得る可能性=離脱協定案も議会を通過する可能性」が高くなりGBPが急伸する動きへ。

ただし、英経済指標は弱い。貿易収支は赤字額が予想外に拡大、製造業と鉱工業生産は弱く、GDP前期は0.3%と何とかリセッション入りを免れるも予想より弱く、前年比は1.0%と9年ぶりの低成長に。

9日(土)に発表となった中国CPIは強く8年ぶりの伸びとなったが、逆にPPIはマイナス幅が拡大し2016年7月以来のマイナス幅と、中国経済の低迷を意識。

USDJPYは、米中通商協議で中国発のポジティブ発言に反してトランプ氏はネガティブで積極的に動けず。香港では警官による発砲で抗議参加者が負傷、その動きにアジア市場に続く欧州・米国市場も株安から抜け出せず、JPY買い要因として動く。ただし、108.90をボトムに下げ止まり欧米市場では108.90~10のレンジで動きは見られず。

GBPUSDは、アジア市場の1.2786をボトムに欧州市場で発表となった、多数の英国発の弱い経済指標にも売りは見られず、前日の高値を上回り1.2830台まで上昇。ファラージ・ブレグジット党首から「ブレグジット党は317選挙区で保守党とは争わない」との発言が飛び出すと1.2898まで急伸。1.2900の壁なのかこれ以上の買いも見られず終盤にかけては1.2850近辺まで値を下げている。

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ブレグジット関連
◎  ファラージ・ブレグジット党首、与党保守党が2年前の選挙で勝利した317の選挙区に候補を擁立しないと表明し、EU離脱の実現が危機に瀕してしているとした上で「17年当時のマニフェストを完全に破った労働党の議席を奪うことに集中する」
◎英総選挙のブックメーカーのオッズはジョンソン首相の勝利で議席数が問題。先週はハングパーラメントの確率が最も高いとみられていたが、週末に保守党が過半数を得るとの見方に傾いた。

FRB関連
◎ローゼングレン・ボストン連銀総裁(利下げ反対派)は、、GDPは潜在成長率近辺で推移しており、米経済は足元、良好な状態にあり、FOMCで利下げに反対票を投じた。

ECB関連
◎メルシュECB理事は、経済成長のリスクは引き続き下方向で、製造業の弱さが長く続けば、他のセクターの経済的リスクへの影響はより大きくなる

スペイン総選挙
◎10日投開票された今年2度目の総選挙は極右政
党ボックス(VOX)が4月の選挙の倍以上の議席を獲得。サンチェス首相率いる穏健左派の社会労働党(PSOE)は第1党を維持したものの、議席は減らし過半数届かず。右派と左派、どちらの勢力も過半数に届かない中で、組閣に向
けた各党間の協議が再び難航する可能性も。

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