2015/11/04

2015年11月4日(水曜)昨日13日、 海外市場の動き(午前5時30分近辺)

2015年11月4日(水曜)昨日13日、 海外市場の動き(午前5時30分近辺)

ドル買いの流れは、午前零時の弱い米製造業受注を契機にドル売りへ急変。にも関わらず、米金利+米株+原油価格は大幅上昇。ただし、資源国通貨高と12月のECB追加緩和を信じEURは弱く、主要国で全面安。

米製造業受注指数は、前月比-1.0%(予想-0.9% 前回-1.7→-2.1%)→ 予想を下回り2か月連続のマイナスで、ドル高やエネルギー産業の投資削減が響き、製造業の低迷が続いている。

ドラギECB総裁は講演で「12月のECB理事会で金融政策の緩和度合いを見直し、必要なら行動する意欲と能力がある」と、先のECB理事会後の記者会見で示した12月追加緩和へ向けた強い姿勢を、改めて肯定。市場は、既定事実としてとらえつつある。

CRBコモディティ・インデックス(CRY)は、194.91→197.56近辺へ上昇、WTIは46.14→一時48ドル台へ上昇。
ダウ平均は、17,829→一時18,000円近くまで上昇、米10年債利回りは、2.171→一時2.22%台まで上昇。

※※※※※※※※※※※※※※※※※

USDJPYは、121.20円台まで続伸、相変わらず121.20~50円ゾーンは利食いの売りが強く上げ止まるり、弱い米米製造業受注に売りへと変化するも、底堅い展開を維持。

EURUSDは、米金利の上昇とECBの追加緩和を先取りするEUR売りは止まらず。弱い米製造業受注にもEURクロスでEUR売りが強く続落。ただし、1.0940近辺をボトムに下げ止まり、1.0970台まで買い戻されるが、戻り売り基調は変わらず。

GBPUSDは、一日を通じて上下変動するも、結局は1.5420近辺と振出へ逆戻り。欧州市場は米金利の上昇と英建設業PMIは予想通りながら2か月連続で低下、米金利の上昇に1.5360まで下落。弱い米製造業受注に買い戻しが強まり、EURGBPの売りも強く、1.5430台まで値を戻す。

NZDUSDは、続落傾向が続き、弱い米製造業受注+商品価格の上昇に値を戻すも、共に追加緩和の懸念は消えず、買い戻しも限定的。

AUDUSDは、早朝のスティーブンス豪中銀総裁の声明で「景気回復の見通しが強まっていると判断」の買い要因と、「低インフレを受けて利下げ再開の可能性がある」との売り要因が混在。直後のAUD相場は上下変動するも、徐々にAUD買いが強まるも、米金利の上昇に0.7150まで下落。弱い米製造業受注+商品価格の上昇に、0.7200近辺まで値を戻す。


※※※※※※※※※※※※※※※※※

習近平中国国家主席=「中国経済は今後5年間、6.5%を下回ることはなく、7%前後の成長率を維持できる。ただ、先行き不透明感も増している。

ジョルダン・スイス中銀総裁=スイスフランは著しく過大評価された水準にあり、今後もマイナス金利などフラン相場押し下げに向けた政策を実施。

英バークレーズ銀行=世界各国の651人の投資家のうち、米金融政策の「正常化」が向こう1年間にかけて最大のリスクとなると回答が急減。7%(2年前)→40%へ大幅に低下。約20%がFRBによる初回の利上げは株式や新興国資産などのいわゆるリスク資産に対しプラスの影響。36%が中国経済の成長が市場にとり最大のリスク。20%が米国を含む先進国の景気減速が最大のリスク。物価動向で約75%がこの先1年から2年の間はインフレよりもデフレリスクが高くなるとの予想。

ドラギECB総裁=12月のECB理事会で金融政策の緩和度合いを見直し、必要なら行動する意欲と能力がある。内需は依然底堅いが、新興国の景気先行きをめぐる懸念や、他の外的要因が成長とインフレ見通しの下振れリスクを生んでおり、金融緩和の水準について12月の理事会で見直す必要がある。必要なら、責務の範囲内で利用可能なあらゆる手段を活用することを通じ、行動することが可能であり、かつその意欲がある。

ECB報告書=ECBの長期資金供給オペ(TLTRO)と量的緩和策(QE)の結果、企業などによる円滑な借り入れが可能になっている。TLTROにより、1,000億ユーロを超える資金が企業への融資に振り向けられたとした。銀行がECBから調達した資金は約4,000億ユーロと、当初の予想をはるかに下回っている。ただ、QEにより国債利回りが低下すれば、銀行にとり国債を保有するよりも企業や個人に融資する方が高いリターンが得られることから、ECBは資金供給オペとQEの組み合わせにより効果が上げられた。

※※※※※※※※※※※※※※※※※