2015/11/22

2015年11日21日(土曜) 最新のIMMポジション(11月17日集計分)から

2015年11日21日(土曜) 最新のIMMポジション(11月17日集計分)から

通貨ショート・ポジションは急拡大、ドル高を意識。

IMMのデータは毎週火曜日時点のポジションを集計し、今回は11月17日となります。先のFOMC、米雇用統計、米FOMC議事録、そして、パリ同時多発テロと、ドルに対しての信任は強まる中、先週は調整によるドル売りが続いていましたが、週末の金曜日には再びドル買いが活発となっていました。

7通貨(円、ユーロ、ポンド、スイスフラン、カナダドル、豪ドル、NZドル)のネット・ショートのコントラクトは-300,080→-372,945と前週から-72,865ショートが拡大しています。この拡大傾向は10月27日の週から、4週間連続でショートが拡大しており、ドラギECB総裁による追加緩和の可能性が高まっている時期のスタートとも重なっています。

傾向別にみると、NZドルだけは引き続きネットでロングを維持していますが、ロングは減少し、他の6通貨はすべてショートが拡大しています。一週間の-72,865ショートの増加幅は、昨年8月5日の週-71,211を上回り、2013年7月2日の週-72,142に匹敵する値となっています。

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円・ポジション
-66,888→-78,611(-11,723)、4週連続で円ショートが拡大しています。8月18日の-90,130に次ぐ水準となっています。12月のFOMCで利上げを期待し、ほぼ織り込みず見ながら、日本の2四半期連続のマイナス成長と追加緩和の実施期待は消えず、テクニカルにも弱く、この状況が円のショート拡大につながっていると思います。

ユーロ・ポジション
-142,939→-164,177(-21,238)、4週連続でユーロショートが拡大しています。12月のECB理事会では追加緩和が、FOMCでは利上げ開始と相反する金融政策違や、パリ・同時多発テロがユーロ圏に与える悪影響を危惧し、ユーロショートの流れは弱まりそうにありません。

ポンド・ポジション
-15,770→-25,260(-9,490)、4週連続でポンドショートが拡大しています。ショートの水準は-25,260コントラクトと、主要国の中では低水準で、ドル全面高の中では、ユーロ主導のドル高の影響に、EURGBPでポンド買いも強く健闘している通貨の一つでもあります。

スイスフラン・ポジション
-9,310→-15,329(-6,019)、3週連続でスイスフランのショートが拡大しています。ショートの水準は-15,329で、今年1月13日の週-26,444コントラクトに次ぐ水準となっています。

カナダドル・ポジション
-17,907→-28,352(-10,445)、前週の増加から一変しショートが拡大しています。水準的には10月20日の週と変わらず大きな売り変化となっていません。原油価格の低下やドル高傾向の中では、たの通貨と比較的すると健闘している通貨に思えます。

豪ドル・ポジション
-52,830→-66,464(-13,634)、3週連続で豪ドルのショートが拡大しています。過去2主観のショート拡大幅は計-27,839コントラクトと大きく、市場センチメントがやや変化しているのが気にまります。

NZドル・ポジション
5,564→5,248(-316)、2週連続でNZドルショートが拡大しています。ただし、ネットではプラスを維持し、ショートの幅は極めて限定的で、ドル高相場の中で健闘を続けている通貨となっています。

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