2015/11/01

2015年10日31日(土曜) 最新のIMMポジション(10月27日集計分)から

2015年10日31日(土曜) 最新のIMMポジション(10月27日集計分)から

IMMのデータは毎週火曜日時点のポジションを集計している。先週のビック・イベントのFOMCは集計日の翌日で、ドル高とドル金利上昇とやや弱い米GDP。そして、日銀による追加緩和見送りと、経済・物価見通しの下方修正による円安の影響は含まれず。

ただ、逆に考えれば、ハト派とタカ派が拮抗する日米の金融政策と言うビックイベントを直前に控えて、ポジション調整が強く進んでいたと思われる。そのため、今回の数字では投機的なポジションはスクエアーに近いのではと推測される。

前週、10月20日と10月27日の一週間を比較してみると、7通貨(円、ユーロ、ポンド、スイスフラン、カナダドル、豪ドル、NZドル)では、ネット・ショートのコントラクト数が-119,808⇒-183,870へ-64,062ショートが拡大。

直前の段階でドル高へとセンチメントが変わっていたのか? ドルショートカバーなのか? いずれにしてもこの水準を基準として考えたい。

個別の変動を見ると、円+ユーロはマイナス幅が拡大、ポンドはプラス幅が減少し売りへと傾く。逆に、スイスフラン+NZドルはプラス幅を拡大、カナダドル+豪ドルはマイナス幅を縮小させ買いへと動く、両極端な変化が見られた。

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円・ポジション
-3,639→-33,911(-30,272)、5週間連続していたショートの減少が止まり、ショートが大幅に増加へ。円高から円安へとセンチメントが急変していた。

ユーロ・ポジション
-62,566→-105,934(-43,368)、3週間ぶりにショートが拡大、それもマイナス幅は私の持っているデータ集計日の2009年1月以降の新記録となるマイナス43,368コントラクト。ECBの追加緩和期待+FRBの利上げ期待と、相反する金融政策の違いによることが大きいと思われる。

ポンド・ポジション
7,537→4,134(-3,403)、前週のネット・ロングポジションへの変化から、やや弱気でロングは減少。引き続きドルに対してネットロングを維持しながらも、FOMC後には大きく変化している可能性は高い。

スイスフラン・ポジション
625→1,499(874)、微増で3週連続でネットロングを維持。特筆することはないが、ネット・ロンググループを維持。

カナダドル・ポジション
-27,112→-18,895(8,217)、ネットショートは変わらないが、4週連続しショートは減少しカナダドル買いの動きが続く。FOMC後にはセンチメントが変化している可能性が高くなっている。

豪ドル・ポジション
-38,412→-36,352(2,060)、ネット・ショートは22週連続ながら、先週はやや減少へ。にわかに追加緩和の期待も高まり、弱気なムードは変わらず。

NZドル・ポジション
3,759→5,589(1,830)、3週連続しネットロングで増加を続ける。28日のFOMCと29日の中銀の利下げ示唆発言に強気なムードも弱まっている可能性が高い。

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