2015/11/05

2015年11月5日(木曜)昨日4日 海外市場の動き

2015年11月5日(木曜)昨日4日 海外市場の動き

ドルは全面高! 強い米経済指標+イエレンFRB議長は12月利上げの可能性を示唆。ただし、ブレイナードFRB理事はドル高を危惧。

強い米経済指標でドル高水準で迎えた米国市場は、イエレンFRB議長の議会証言で「条件次第で12月に利上げの可能性がある」と発言するも、「労働市場に一層の改善をもたらし、インフレ率が中期的に2%に戻っていくのに十分なペースで経済が今後も成長する」との条件付きで、ドル買いは加速できず。

NYダウは小幅下落し17,860ドル近辺へ低下、米10年債利回りは一時2.23%台へ上昇、原油価格は下落しWTIは46ドル台へ低下。ドルインデックス(DXY)は一時98台へ上昇。

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USDJPYは、予想を下回る米貿易赤字額や総合PMI、米ISM非製造業景況指数+イエレンFRB議長の議会証言を受け、121.50円の壁を上抜けた後は121.50~121.65円の狭いレンジで推移。

EURUSDは、ドイツのPMIは弱くユーロ圏総合PMIは全体として低下へ。12月のECB追加緩和を既定事実と捉えたEUR売りと、強い米経済指標+イエレンFRB議長の12月利上げの可能性を残す議会証言に、1.0850を割り込み続落へ。戻り売り基調は変わらず。

GBPUSは、英総合PMIは予想を上回り、GBP買いの流れが一時強まるが、ドル高の流れに1.5400の壁を割り込み、強い米経済指標+イエレンFRB議長の議会証言を受け1.5360まで続落。

AUDUSDは、アジア市場で豪貿易収支の赤字額は予想外に減少し一時買いが強まるも、欧州市場に入り売りへと変化、米12月の利上げ期待が残り売り圧力が続く。強い米経済指標+イエレンFRB議長の議会証言を受け、0.7140割れまで続落。

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米ADP雇用統計は、18.2万人(予想18.0万人 前回20万人)と、予想を若干上回る。

米貿易赤字は、-408.1億ドル( 予想-410億ドル 前回-480.2億ドル)→ 予想を若干下回り、ドル買いの流れは変わらず。

米総合PMIは、55.0(前回54.5)と、前回を上回り、ドル買いの流れを継続。

米ISM非製造業景況指数(総合)は、59.1(予想56.5 前回56.9)と予想を大幅に上回り、過去10年間で2番目の高水準で、ドル買いが続く。


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ECB月次経済報告=中国経済減速によるユーロ圏景気下押しへの影響は大きくないが、間接的な影響はより著しい可能性がある。

コンスタンシオECB副総裁=ユーロ圏の資産価格は、過大評価されておらず。

ブレイナードFRB理事=米国内の景気見通しは明るいがドル高が重しになっている。

ブレイナードFRB理事=FRBの政策は今後発表される経済指標に大きく依存される。中国経済の減速は逆風で、ドル高も米経済の下押し要因。コアインフレは目標を下回る。

ドラギECB総裁=ユーロ圏に域内全体の預金者を保護するための単一制度を導入すべき。


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イエレンFRB議長(下院金融サービス委員会の公聴会で証言)=米経済は改善し、インフレは時間と共に加速することが確信できれば、12月に利上げの可能性がある。超過準備預金金利(IOER)は金融引き締めのかぎとなる。

イエレンFRB議長=FOMCが期待しているのは、労働市場に一層の改善をもたらし、インフレ率が中期的に2%に戻っていくのに十分なペースで経済が今後も成長するということ。利上げのタイミングについてはまだ何も決まっていない。

イエレンFRB議長=米経済は「底堅いペース」で拡大しているが、米国の全体的な経済成長は海外情勢により足取りが鈍っている。

イエレンFRB議長=現時点で米経済は順調だと判断、12月の利上げ実施を正当化する可能性がある。労働資源の未活用が大幅に解消されてきたことを確認。

イエレンFRB議長=住宅市場への打撃や住宅ローン金利の急上昇を回避するため、利上げ開始後は、利上げペースは緩やかになる見通し

イエレンFRB議長=景気鈍化に伴う資本流出を相殺するため、中国など他国の中銀が、ドルの準備高を売却して、自国通貨を買い支えるとの観測が広がっていた。

イエレンFRB議長=米景気が著しく悪化する状況に陥れば、FRBがマイナス金利の導入を検討するが、ただ、マイナス金利が米国でどのように機能するか精査する必要がある。

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