2020/01/12

今週の為替相場を考える(1月13~17日)

今週の為替相場を考える(1月13~17日)

為替相場は、米大統領選をめぐる動きと米経済。弱い米雇用統計のサプライズを含めFOMCの金融政策に左右される流れは変わらず。それに、ブレグジット、米イラン緊張度合い、米中貿易問題が加わる。(詳しくは今週の主な材料を参照)

直近のIMMデータでは通貨ショートポジションは大幅に低下し、CADに続きGBPもロングへ変化を維持している。クリスマス・年末年始のポジション調整だけで今後ドル買いへと反発するのか? それとも、ドル安の始まりなのか? 迷うところであるが世界的な株高の流れだけは変わらず。(詳しくは最新のIMMデータを参照)

GBPUSDは、レグジット法案がようやく可決し不確実性は大幅に後退。今後は未知の領域の動きが始まるリスクとBOEのハト派発言は意識されるが、実需筋の買いに底値は固く、市場参加者は押し目買いに徹しているいるようで、1.290~1.300の水準はボトムとなっている。200週MAは1.3070近辺に位置し、過去数週間はこの水準を中心に変化しているだけで、結局は大きなレンジ相場を抜けだせず。

USDJPYは、またしても109.70近辺を高値に念願の110円の超大台トライは米イラン緊張拡大に失敗。ただ、米国はイランに対して経済政策発動にとどめるだけで市場には安心感が広まったことで、JPY買いもそこそこで打ち止めから反発するも、弱い米雇用統計に買いも失速。今週も上値は109.70台の壁が重要なポイントとなるが、弱い米雇用統計の影響が短時間で終わっていたのか、それとも今後継続するのか確認できず東京市場が休場の週明け月曜の動きを特に注目。

USDCADは、1.300の大台を割り込み、USMCA期待、米イラン緊張の蚊帳の外、原油価格の上昇と、絶好のCAD高のチャンス継続と思ったが、今回のステージでも1.2950台で下げ止まり反発。もちろん米イラン緊張緩和の動きも影響しているが、1.3100台まで値を戻すとは思わなかった。ただ、その後は1.3070台を高値に、強いカナダ雇用統計+弱い米雇用統計後に1.3029まで下落している。週足チャートは6週間陰線後に初めて陽線引けで反発リスクを残すも、時間がかかるかもしれないがCAD買い再トライを期待したくなる。

AUDUSDは、0.7032を高値に6日続落から、弱い米雇用統計もありようやく反発。最近は25日MAを境に上下に動きが加速していることもあり、先週末にこの水準を久々に上回り反発へ。強い小売売上高もあり0.6850でボトム感が豪中銀の緩和見通しも遠のき市場参加者の期待感も感じられる。

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