2020/01/18

2020年1月18日(土)昨日17日、海外市場の動き(午前6時半ごろの動き)

2020年1月18日(土)昨日17日、海外市場の動き(午前6時半ごろの動き)

週末金曜日。上昇トレンドの中で米中通商協議「第1段階」署名合意もありUSDは全面高で強く世界的な株高傾向は止まらず。

アジア市場では注目の中国GDPは前年比6.0%と予想通りで、鉱工業生産+小売売上高+固定資産投資と強く、AUD+NZDの買い材料となり、ドル売りムードが続くも欧米市場では逆に下落。

欧州市場では、英小売売上高が弱くGBPの弱さが目立つ半面、BOEの利下げ期待が強まり英株は強い。GBPUSDの下げが先行しドル売りからドル買いへと変化が見られ、主要通貨でドル買いが強まる。

米国市場に入り、米鉱工業生産は弱いが製造業部門は強く、住宅建設許可は11月が12年半ぶりの高水準となった反動もあり弱く、住宅着工件数は13年ぶりの高水準。ミシガン大学消費者信頼感は弱いがインフレ期待は意外に大幅に上昇。JOLT労働調査弱く減少幅は4年ぶりで労働市場がピークアウトした可能性を指摘する声も。

等々、米国発のデータは強弱混在する中で、前日の強い除く自動車の小売売上高+フィラデルフィア連銀景況観指数に続き、米住宅着工件数の大幅な伸びに反応したのか、米債利回りが上昇しJPYを除く主要通貨でドルは全面高。

原油価格(WTI)は一時59ドル手前まで上昇するも続かず58ドル台半ばと小幅高で推移、金価格は続伸。

EURUSDは、アジア市場で付けた200日MA近くとなる1.1143を高値に米国市場に入りフィキシング近くでは一時1.1086まで下落。12月26日の終値1.1096以来となる1.11の大台を割り込み終了となりそう。市場のEUR高期待の反動で米EUとの通商協議も楽観的な見通しとの報道もあり、売る気も感じられず。

USDJPYは、東京市場の仲値付近で付けた110.29高値に欧米市場では110.21を高値に、クロスのJPY買いもフォローしたのか他の主要通貨でドルが全面高で、株高+債利回りも強い中、オプションカットでは110.05まで値を下げJPY売りに勢いは見られず。ただし、110.00の大台を維持している。相変わらずどの水準でも一度動きが止まれば付ならない相場展開に。

AUDUSDは、今週の上昇幅をすべて帳消しにし、このままで終われば1月9日以来の安値で終了することになりそう。ただし、米中通商協議「第1段階」合意署名や、中国の積極的な経済対策を考えれば、大幅な下落も考えにくいと思うのだが?

USDCADは、アジア市場の1.3034をボトムに、主要国通貨でドルが全面高となる中で、米国市場では1.3075まで上昇。結局は1.3000の大台を割り込めず、逆に25日MA1.3078を上限に、終値ベースでは12月27日以降で1.3080台超えはない。つまりレンジ相場、期待はCAD高なのだか? 

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USD    22:15    USD 12月 鉱工業生産=前月比-0.3%(予想-0.2% 前回1.1→0.8%)、設備稼働率=77.0%(予想77.1% 前回77.3→77.4%)→ 予想と前回を下回るも、鉱工業生産の製造業部門は予想外に伸びた。

USD    22:30    USD 12月 建設許可件数=前月比-3.9%(予想-1.5% 前回1.4→0.9%)、141.6万件(予想146.8万件 前回148.2→147.4万件)→ 予想と前回を下回るも、前月まで7カ月連続で伸びていた。11月が12年半ぶりの高水準だった反動も要因。

USD    22:30    USD 12月 住宅着工件数=前月比16.9%(予想1.1% 前回3.2→2.6%)、160.8万件(予想138万件 前回136.5→137.5万件)→ 予想と前回を大幅に上回り、住宅ロー金利の低下もあり2006年12月以来となる13年ぶりの高水準で

CAD    22:30    CAD 11月 カナダ証券投資額=-17.5億カナダドル(予想 前回113.2→113.1億カナダドル)

USD    0:00    USD 1月 ミシガン大学消費者信頼感指数・速報値=99.1(予想99.0 前回99.3)、景気現況指数=115.8(予想 前回115.5)、消費者期待指数=88.3(予想 前回88.9)、インフレ期待1年=2.5(予想 前回2.3%)、5年=2.5%(予想 前回2.2%)→ 12月から小幅低下するも予想を若干上回る。現況指数は強かったが期待指数は低下。インフレ期待は予想外に上昇している。

USD    0:00    USD 11月 JOLT労働調査(求人件数)=680万件(予想726.5 前回726.7→736.1万件)→ 前回と予想を大幅に下回り2018年3月以来の低水準で減少幅は2015年8月以来で、4年ぶりの大幅減に、労働市場がピークアウトした可能性を指摘する声も。

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〇ボーガン欧州委員
①16日の米政府高官との協議で、米EUの通商関係をリセットするのに「良いスタート」を切ったが、多くの課題が残されている。
②訪米中にライトハイザーUSTR代表と2回にわたり意見を交換。
③航空会社への補助金やデジタルサービス税、貿易障壁に関する対立解消で進展を図りたいと考えていたと説明。「2日間(の協議)で関係がリセットできるとは期待していなかった」と続けた。

〇ゲオルギエバIMF専務理事
①米中通商協議「第1段階」の合意は暫定的で、不確実性は低下するが完全に払しょくできず。
②中国の今年GDPは6%近辺と予想

〇ブラード・セントルイス連銀総裁
①3回の利下げの効果を見極めるため、政策を少なくとも1年は現行にとどめることが適切。FRBが政策を変更する必要があることを示すものは現時点では何もない
②FRBは2019年で幅な利下げを実施した。この結果は20年に顕在化する
③今年上半期、または年間を通して、どの程度の影響が出るか見極めたい
②通商を巡る先行き不透明性が解消すれば、米経済成長は加速しインフレ見通しも改善する可能性。

〇米中通商協議「第1段階」合意署名に関して
①劉鶴副首相は、米中が貿易交渉を巡る「第1段階」の合意に署名したことで、将来的な二国間関係に向け良好な状況が作り出されたとの認識
②新華社、中国人民銀行が米中の第1段階の合意は主要国間の為替政策をめぐる将来的な交渉の参照モデルになるとの考えを示した
③人民銀は、合意書の外国為替に関する部分の文言は公平で相互的で、双方が尊重していく相互的な責務が示されているとの認識を示した。

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