2019/01/13

今週の為替相場を考える(1月14~18日)

今週の為替相場を考える(1月14~18日)

年末年初の大変動もようやく落ち着きを取り戻している昨今。3日のフラッシュクラッシュは日本の正月という祭日に発生し、14日の成人の日で日本の祭日が心配ではあるが、先の原因が「アップルの株価急落」という原因が引き金であったことを考えれば、今回は安心して3連休を過ごせることだろう!

今週の為替相場の台風の目は、「今週の主な材料」にも記載しているが15日の「EU離脱協定案の英下院の採決」で、市場は否定されることを織り込みながら、GBP相場を形成しているが直近では買に分がある。

だが何故! よっぽどの予想外の出来事が起こらない限り、ブックメーカーの掛け率から見ても(否定確率87.5%)、15日にはEU離脱協定案は否定されるだろう。となると、9日に決まった「政府が議会開催日3日以内(1月21日)」に代替案「プランB」を提示できる可能性は時間的に見ても極めて少なく、メイ首相が主張している「基本条約第50条の発動」は難しく3月29日の日程は延期する動きが高まることが予想される。

となると! GBPがどこまで上昇するのだろうか? 1.29台? 1.30台? 仮にそうなればGBPはクロスでも上昇となるが、結果がでるまではあくまでも希望的な判断。

次は、「米中通商協議」だが、7~9日の3日間と予定日を追加して協議し終了。妥協案の一部が報道されているが、ムニューシン米財務長官は「中国副首相が今月中に訪米し通商抗議を再開する」とある。この流れの一環でどのような発言が飛び出すのか? 仮に進展があれば「株高=円安」になるが、結果が今週中に出る可能性は低く、観測報道などで円相場が動くことになりそう。

次は、「一部政府機関の閉鎖」で、トランプ大統領が22日からのダボス会議を欠席した対応に当たる。民主党との対立姿勢は変わらず、閉鎖が当面続く可能性と非常事態宣言の可能性を意識。閉鎖が長引くとさすがにドル売りの材料にされやすいが、突然の解決ともなれば当然ドル買いでしょう!

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USDJPY 107.50~109.50のレンジ相場。

場外乱闘の104円台を除けば、108.00~109.00(共に±50point)のコアレンジで下げ止まっており、このレンジを抜け出すまではレンジ相場を想定したい。

これからは米中通商協議の落としどころ次第で円相場の方向性が見えてくるが 次には日米通商協議が待ち構えており、政治的は情勢だけを考えれば積極的な円安相場も期待薄なのだが?

株価連動型の円相場なのだが、米2年債、金価格との連動性の高さは株価以上で、2年債も2.37台をボトムに反発、USDJPYも105円台がボトムに反発した流れが維持できるか? 長期の話でになり恐縮だが、長期のテクニカルでは円高を示唆していることは間違いない。ただ、過去の長期レンジ相場(月足)は105.00~120のレンジで、月末ベースで105円を割り込むと話は別。


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EURUSD 1.1400~1.1600のレンジを予想。

ようやく長かった1.13~1.15のレンジ相場を上抜けしたかと思ったが残念! 週終値では結局は1.14台で終わり達成できなかった。ただ、これで上値トライが終了とは思われず、これからも1.1500の攻防が続くと考えたい。

パウエルFRB議長のハト派発言によるドル売り(EURUSDが上昇)したポイントとなる1.1460近辺をボトム下げ止まり先週末は終了しており、この水準で下げ止まることができるかが重要なカギとなりそう。

1.13~1.15のボックスに再下落でもすれば話は別だが、長期的なテクニカルだけを見ると1.1500~1.1800の新たな相場をどうしても期待したくなるのは、私一人だけなのだろうか?


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GBPUSD 15日の結果次第ながら希望を含め 1.2700~1.3000

15日の採決での否定を含めネガティブ材料はあるていど織り込み済みでは? 実際に3月29日の期限が延期され可能性が強まれば1.3000の反発を期待したくなる。そして、いずれ受け入れられる代替案が示されたらさらなる1.43台までの上昇も期待したくなるが? それはあまりにも早計! そう簡単にはいかないだろう?

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