2019/01/09

2019年1月9日(水)8日、海外市場の動き(午前5時半ごろの動き)

2019年1月9日(水)8日、海外市場の動き(午前5時半ごろの動き)

米株高、米債利回り上昇、為替相場は小幅ながらドル安で円は主要国通貨で小幅ながら全面高でポジション調整色が強い。予定外の3日目に突入した米中通商協議は? 15日のブレグジットの議会採決は? 共にどうなることやら、リスクは両サイド!

米中通商協議は予定外の3日目となる9日まで継続、交渉団メンバーも協議は順調といい、トランプ氏はとても順調とツィートするも、DJは「合意をまとめる用意が依然できていない」、「担当者は貿易問題での相違を狭めており、中国が米国の商品やサービスを購入することなどで進展があった」と関係者の話を報道。

メイ英首相は「アイルランド国境のバックストップ案は暫定措置であることをEUに確約を求めている」とあり、ダメなら議会で否定され3月29日の合意なくEU離脱の可能性が高まる。(EU側で延期の可能性を協議している可能性も)

米株は330ドル近い上昇からスタート一時50ドル高まで値を下げるも結局は+280近くで推移中と強さを維持。米10年債利回りは2.723%(前日2.696%)、2年債は2.584%(前日2.541%)と上昇傾向を維持。原油価格(WTI)は49.67(前日48.52)と上昇中。

USDJPYは、欧州市場の序盤につけた109台を高値に、米国市場に入り欧州クロージングタイムに108.50を割り込みストップを付け一時108.45まで下落。ただ、米株と米債利回りの再上昇に108.70近くまで値を戻しており、他の主要通貨でドル買いが強まる中で、JPYは他通貨(除くCADJPY)で弱いながら上昇傾向を維持。

GBPUSDは、欧州市場の序盤に流れた、離脱時期の延期の可能性や、否定する報道に1.2740台~1.2800直前まで上下しながらも、メイ首相がバックストップ問題でEUに確約を求める中、拒否されると15日の離脱案の議会採決で否定する可能性を示唆、その審議が今日(9日)から始まる。合意なきEU離脱のリスクを気にしたのか、上値を切り下げパウエル・ハト派発言に急伸した後の安値1.2710台を割り込み、一時1.2707まで下落しており、1.2700の大台で下げ止まることができるか?

USDCADは、1.2360台~1.3320台のレンジで上下しながらも、1.3270台と小幅なCAD高を維持。今日9日のカナダ中銀は政策金利1.75%で据え置く可能性が高くなっているが、声明や記者会見で上下変動するリスクは非常に高い。

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22:30    CAD 11月 貿易収支=-20.6億カナダドル(予想-21.5億カナダドル 前回-11.7→-8.5億カナダドル)

0:00    USD 11月 JOLT労働調査(求人件数)=688.8万件(予想706.3万件 前回707.9→713.1万件)

5:00    USD 11月 消費者信用残高=前月比221.5億ドル(予想196億ドル 前回254→249.8億ドル)

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【北米】
TWR    米交渉団メンバーで、エネルギー省のウィンバーグ氏は、7~8日の過去2日間の協議は「順調に進んだ」。米中次官級貿易協議は7日から2日間の日程で行われていたが、予定になかった3日目に突入し9日も継続へ。

トランプ大統領は、中国との協議はとても順調とツィートするも詳細は語らず。

ダウ・ジョーンズは事情に詳しい複数の関係者の情報を基に、米中は通商合意をまとめる用意が依然できていないと伝えた。両国の交渉担当者は貿易問題での相違を狭めており、中国が米国の商品やサービスを購入することなどで進展があったと報じた

トランプ大統領はツイッターで、経済に関する数字は本当に良好なようだ。現在のような急速に引き上げられ正常化された金利ではなく、過去の政権のように長期的なゼロ金利だったらどんなに楽だろうか!とはいえ、相場は2016年の選挙以降、依然大幅に値上がりしている。

米3年債入札、応札倍率が2.44倍で09年以来の低水準、最高落札利回りは2.559%

ドルの3カ月物ロンドン銀行間取引金利(LIBOR)2.7825%(前日比-1.4BP)、1日の下げとしては昨年8月10日以来約5か月ぶりの大きさを記録。世界成長鈍化を示す指標などを受け、主要金融機関は短期借り入れコストの低下を見込む。

債券利回りの予想引き上げが目立つ。ゴールドマンは経済成長の減速で予想を引き下げへ。ブラックロックは米債利回りの上昇は終わり、逃避先の地位復活と指摘している。

【欧州】
英紙デーリー・テレグラフは、EU当局者は、EU基本条約(リスボン条約)50条に基づく英国のEU離脱手続きについて、3月29日の離脱期日までに合意案が承認されない恐れがある延期の可能性を協議と報道、

英国のバークレイEU離脱担当相は、EU離脱の延期はなく、3月29日に離脱を目指す。

ORB世論調査(7日)は、メイ首相が妥当な合意をまとめたと考えている有権者の割合がわずか18%にとどまり、2016年の統計開始以来で最低を記録。59%はそう思わず、21%がわからず。

スラック英首相報道官、15日にEU離脱案の議会採決を行う。リスボン条約第50条の発動は延期させない。この案はEU側で協議されたかもしれないが、国内では話し合われていない。離脱協定案に関する審議が9日から始まり15日に採決が行われる。

クラーク英産業相は、合意なき離脱を回避することが根本的。

ロワゾー仏問題担当相は、マクロン仏首相とメイ英首相はリスボン条約第50条の延長について何も話しをしていない。英国への保証について我々はなにもできることはない。

スマート独外相は、英国のEU離脱が合意なき離脱となる可能性が残っている。メイ英首相とEUが合意した離脱協定案を支持するよう英国議会に呼びかけた。アイルランドと英領北アイルランドとの間に厳格な国境管理を導入することはEUとして受け入れられない。

メイ英首相は、アイルランド国境のバックストップ案は暫定措置であることをEUに確約を求めている。もし、確約が得られなければ議会で否定される可能性が高まる。スボン条約第50条の延長はしない。

【アジア・その他】
モルガン・スタンレー最新レポートは、中国の第4四半期GDPは6.2%(第3四半期6.5%)に減速すると予想。


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