2019/01/31

2019年1月31日(木)30日、海外市場の動き(午前5時半ごろの動き)

2019年1月31日(木)30日、海外市場の動き(午前5時半ごろの動き)

FOMC声明を受けドル下落、パウエル発言でさらにドル売りが加速。米株続伸、米債利回り急落、市場はこの一点が焦点に! ただ、残りの米中通商協議と米雇用統計も波乱の予感! 

USDJPYは一時108.80台へ、EURUSDは1.15を一時回復、GBPUSDは一時1.3140台へ、AUDUSDは0.7270台、NZDUSDも0.6910台へ。JPYクロスでは発表直後の円安も限定的ながら米株高にAUDJPY、NZDJPY、CADJPYで円安が目立つ。

FOMCは予想通り政策金利2.25~2.5%の据え置き予想通り決定。声明で「斬新的な利上げの文言を削除」、「バランスシート縮小は予想より早い段階で終了する可能性」にドル売りが加速し、パウエル議長の「利上げの論拠がいくらか弱まった」、「バランスシートし縮小を終了する適切な時期を精査中」等のハト派発言にドル売りが加速。

CMEのFedWatch Toolでは10月の0.25%利下げの可能性も1.8%、12月に0.5%利下げ可能性も1.1%に拡大。

米NAR中古住宅販売保留指数は前月比-2.2%、前年比-9.8%と予想外の大幅下落で、市場を先行するこの数字が2014年来続いていた指数100を割り込み、ドル売りの材料となるもFOMCを直前に控え反応は予想外に限定的。

USDJPYは、米国市場の序盤、23:00時につけた109.74を高値に、弱すぎる米NAR中古住宅販売保留指数もあり売りへと変化し、109.50台でFOMCを迎えた。政策金利の据え置きは予想通りながら、声明文で「斬新的な利上げの文言を削除し、バランスシート正常化を調整する準備を表明」したことで、米株が上昇する中で、米債利回りは急落しドル売りが加速し109.10割れまで下落。 パウエルFRB議長の記者会見は、「利上げの論拠がいくらか弱まった。バランスシートし縮小を終了する適切な時期を精査中。経済の見通しに逆流が見られる」等のハト派発言を受けドル売りがさらに強まり一時108.80台まで続落。109.00台の上値が重くなり引き続き売り圧力は変わらず。108.50、80が重要なポイントで今後の日経平均株価の上昇でどこまで買い戻されるのか? 109.00~20の戻り売り圧力は続きそう。米中パイレベル通商協議? 米雇用統計? 波乱含み相場へ!

EURUSDは、FOMC声明とパウエル発言を受け、1月11日以来となる久々の1.1500台を一時回復。この水準を維持できるかを注目。1.1500を維持できれば本物なのだが? 

GBPUSDは、ブレグジット代替案の採決も終わり今後の不安は隠せないが、安値1.3055と200日MA1.3057をボトムとし底値を維持し、FOMC声明とパウエル発言を受け、1.3140台まで急伸。上昇幅は他の主要通貨に比べ弱く、1.30~1.3200のレンジを抜け出せず。

さすがに、株高とリスク選好の影響が強いAUDとNZD。AUDUSDは0.7270台と前日比1.26%上昇し12月6日の高値水準に昇りつめ、ドル売りをリードしているが、米中ハイレベル通商協議の影響を強く受けるため、このまま急伸できるか? テクニカルではAUDブル!!

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USD 1月 ADP雇用統計=前月比21.3万件(予想17.8万人 前回27.1→26.3万人)→ 予想を上回る

USD 12月 NAR中古住宅販売保留指数=前月比-2.2%(予想0.5% 前回-0.7→-0.9%)、前年比-9.8%(予想 前回-7.7→-7.8%)→ 予想外の大幅下落し、2014年来で初めてのマイナスへ。

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FOMCは、政策金利2.25~2.5%の据え置きを決定、予想通り

FOMC声明は、声明で米経済見通しをめぐる不確実性の高まりに、年内の一段の利上げに忍耐強くなる姿勢を示す。斬新的な利上げの文言を削除し、バランスシート正常化を調整する準備を表明したことでドル売りが加速。前回12月のFOMC声明にあった、経済見通しへのリスクは「おおむね均衡している」と判断するとの文言を削除。「いくらかのさらなる緩やかな(some further gradual increases)」利上げが適切となるとの文言も今回の声明で削除。バランスシートを毎月500億ドルペース縮小は続ける方針を維持するも、経済・金融情勢を踏まえ、将来的にペースを変更する用意を表明、→ バランスシート縮小は予想より早い段階で終了する可能性にド米株急騰、米債利回り急落し、ドルは全面安

パウエルFRB議長は、利上げの論拠がいくらか弱まった。バランスシートし縮小を終了する適切な時期を精査中。経済の見通しに逆流が見られる。過度に高いインフレのリスクは後退した模様。最近の原油価格の下落がインフレを下押しする可能性。FRBの忍耐が景気を支えることができる。次の利上げは経済指標の結果次第。FRBの政策は中立のレンジ内。現在の政策は適切。バランスシートの構成についてこれからの会合で議論。市場の混乱を引き起こすバランスシートの計画は望まない。政府機関の閉鎖は第1四半期GDPに影響を残すが第2四半期で取り戻せる。バランスシート規模は準備金の需要などで決定。FRBは政治的な要因を考慮せず。→ この記者会見を受け利上げの可能性が弱まったとの判断にドル売りが加速

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