2019/01/04

2019年1月4日(金曜)3日、海外市場の動き(午前5時半ごろの動き)

2019年1月4日(金曜)3日、海外市場の動き(午前5時半ごろの動き)

アップルが12年ぶりに売上見通しを下方修正したショックに続き、米ISM製造業景況指数も約2年強ぶりの低水準に、米株の下落と米債利回りの低下は止まらず。2020年6月限のドル建てOIS金利は2020年4月までの利下げ織り込む。為替相場はアップルの報道を受けた魔のオセアニア市場の円高(含むクロス=対ドルで変動)の影響でどこまで主要通貨・資源国通貨がどこまで変動したかは取引業者によってことなり、禍根が残る動きとなった。

USDJPYは104円台までの円暴騰の影響は短時間で107.80台まで値を戻し、大幅変動のリスクは弱まるも、大枠106.80~108.00のレンジで変動が続いた。米国市場に入り弱い米ISM製造業景気指数後の株安と債券利回りの低下で下げた107.10台をンボトムに、108.30台まで上昇と、変動の激しい流れの中、クロスで円売りも入りはじめ107.50近辺で推移中。ただし、円高の流れが終焉の可能性は引く105.50~108.50が大きなポイントに。

GBPUSDは、オセアニア市場の1.2373をボトムと2017年4月の水準近くまで下落後に、1.2650直前まで値を戻している。英国のバークレイEU離脱担当相は、①英政府の合意否決なら無秩序離脱の可能性大。②メイ首相の離脱案が唯一の「実行可能な合意」、③2度目の投票延期をする可能性を示唆。④合意なき離脱の用意に関する広告キャンペーンを実施と、1月14日の週の離脱案の採決がどうなるのか? 巷では英国のEU残留の可能性を示唆する動きも。

USDCADは、オセアニア市場の主要通貨・資源国通貨の変動と一線を引いた流れで1.3654を高値に、アジア・欧州市場は大枠1.3600~1.3645の狭いレンジから、米国市場に入ると堅調な原油価格の影響なのか、1.3470まで下落し、カナダドル高で推移中。


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17:30    CHF 12月 SVME購買部協会指数=57.8(予想56.9 前回57.7)

18:30    GBP 12月 建設業PMI=52.8(予想52.9 前回53.4)

22:15    USD 12月 ADP雇用統計=前月比27.1万人(予想18.0万人 前回17.9→15.7万人)→ 予想と前回を大幅に上回る

22:30    USD 週間新規失業保険申請件数=23.1万件(予想18万件 前回21.6→22.1万件)→ 予想外に増加

0:00    USD 12月 ISM製造業景況指数=54.1(予想58.0 前回59.3)→ 予想と前回を大幅に下回り、2016年11月の53.2以来の低水準。新規受注62.1→51.1、雇用58.4→56.2、価格60.7→54.9、この発表を受け、米株は低下し、米金利も低下。

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【北米】
ハセット大統領経済諮問委員会(CEA)委員長は、①中国経済は減速している、リセッションに陥るだろう。②中国経済の失速は米国企業の業績に打撃となる見通しだが、中国との通商交渉が成立すれば企業の売り上げは回復する

米国務省は、中国への渡航者に安全情報を提供し、同国内での恣意的な取り締まりへの警戒を強めるよう呼びかけた。渡航に伴う危険度の区分は「普段以上の注意」が必要なレベル2。

米民主党は、3日に過半数を占める新議会下院で、トランプ大統領が求めるメキシコとの国境の壁建設費用を盛り込まずに政府機関の一部閉鎖を終わらせる法案の採択を計画。法案は、民主党のぺロシ下院院内総務が下院議長に選任された直後に承認される見通し。ただし、共和党のマコネル上院院内総務は、共和党が過半数を維持する上院では採決を行わない方針。

米アップルが12年ぶりに売上見通しを引き下げ、株価急落しリスク回避の動きが加速。 1月2日、年末商戦期を含む10~12月期の売上高見通しを下方修正したことは、年明け早々の株価回復を期待する強気筋にとって悪い前兆となった。アップルの株価は引け後の取引で一時8.5%急落し、S&P総合500指数先物EScv1も大幅安となった。→ この結果、リスク回避でUSDJPYは一時3.7%高まで急落(円急騰)。クロスの円買いで他の主要通貨は急落し一時ドル高へ。

米アップルクック最高経営責任者(CEO)は2日、投資家向け書簡で10~12月期(12月29日終了)の売上高を約840億ドル(約9兆550億円)と予想。主要新興市場で幾らか苦戦するとは予想していたが、特に大中華圏でこれほどの経済鈍化は見込んでいなかった。従来見通しの890億-930億ドルから下方修正した。前年同期の実績は883億ドル。

トランプ大統領は、現在進行中の様々な貿易交渉はうまくいっている

2020年6月限のドル建てオーバーナイト・インデックス・スワップ(OIS)金利は1年半以内の0.25ポイント利下げを示唆。昨年12月にFOMCが示した2回の利上げ予測とは、真っ向から対立する。市場はさらに、2020年4月までの利下げを完全に織り込みつつある。

カプラン・ダラス連銀総裁=世界経済の成長に関する不透明感や、金利に敏感な産業の弱さ、金融状況のタイト化がどのように展開するのか見極めるため、金融当局は利上げを見合わせるべき

【欧州】
英国のバークレイEU離脱担当相は、①英政府の合意否決なら無秩序離脱の可能性大。②メイ首相の離脱案が唯一の「実行可能な合意」、③2度目の投票延期をする可能性を示唆。④合意なき離脱の用意に関する広告キャンペーンを実施へ。

【アジア・その他】
日銀は22~23日の会合で、2019年度以降の物価見通し引き下げる検討に入った(日経新聞)=原油価格の急落や携帯電話料金の値下げなどを反映する。日銀は現時点でいまの金融緩和を粘り強く続ける構えだが、世界経済や金融市場の不透明感も踏まえ、政策運営を議論する。

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