2019/01/27

今週の為替相場を考える(1月28~2月1日)

今週の為替相場を考える(1月28~2月1日)

今週の主な材料にも記載しているが、米中通商協議のハイレベル会談とEU離脱合意案の代替案採決が加わり、米政府機関の一部閉鎖は暫定的ならが解除されており、どのような結果となろうが相場が動く可能性大。

また、今週は月末・月初の特殊要因もフィキシング前後の相場変動が高くなる可能性。そして、FOMC、米GDP、米雇用統計を含め、重要な経済指標が多数と、さらに相場変動に拍車をかける可能性も。(詳しくは「今週の主な材料」をご覧ください)

要注意材料!
【米中通商協議のハイレベル会談 1/30~31日】
【メイ首相のEU離脱合意案の代替案の採決 1/29日】
【FOMC・パウエル議長会見 1/30日】
【米GDP 1/30日】
【米雇用統計 2/1日】

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USDJPY 108.85~110.20

USDJPYの膠着状態からの脱却を期待したが、緩やかな円安傾向を維持するも110円台を達成できず失敗。米中通商協議のハト派・タカ派発言の混在に上下変動しながらも、ブレグジットの合意なきEU離脱回避の可能性の高まりのリスク選好の円売り、FOMCでバランスシート縮小の早期終了期待=米金利低下の円買い、株高の円売りと混在した動きへ。

今週は米中ハイレベル通商協議の結果がひとまず判明する。1月下旬に日本が「物品貿易交渉」としたことに反して、米国側は為替操作を含めた「包括的な交渉」と位置付けていた交渉は、米中交渉が優先され先送りされているとはいえ、正式に公表されている年間7兆円の対日貿易赤字の削減要求に変化が生じる可能性は低い。報道されている通り中国が米国に大幅譲歩することにでもなれば、対日貿易圧力はさらに強まる可能性が高い。

結果、FRBの利上げ圧力の低下と、米債利回りの低下に伴う円安相場が急反転するとは考えにくいものの、株高もありトランプ氏の対日貿易赤字の大幅削減圧力と為替条項をのこすことで極端な円高も期待できず、結果としてUSDJPYはさまよえる通貨になるリスクも否定できず。そのため、円クロスでの取引が最も有効であると考えたい。


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GBPUSD 1.3070~1.3300

29日のメイ首相のEU離脱合意案の代替案の採決次第であることは間違いない。期待は第50条の延長または撤廃や2回目の国民投票の可能性が高いことを考慮に。目先は最悪を脱しているとの期待からGBPロングぎみで調整の下げはありそう。今週の相場変動はEU離脱合意案の代替案の採決次第であることは間違いないが、テクニカルだけで考えれば200日MA1.3070クリアに上回っていることを考えれば、1.32~1.33までの上昇余地は考えられる。

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EURUSD 1.3000~1.5000

ドラギECB総裁発言や理事会を受け、早期利上げ期待の低下に売り圧力が続いていたが、先週末は反発し結局は1.13~1.15のレンジ相場を抜け出しきれてはおらず、方向性は不透明。オシレータ計のDailyは買変化、25日、75日MAは現在の水準近くに位置しており動きにくい。月末の特殊要因と英国のEU離脱合意案の代替案採決でEURGBPが動きで上下変動するだけなのか?

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AUDUSD 0.7100~0.7250

先週は久々の大陽線で引け0.7100割れの底堅さを確認しているが、相変わらず0.7080~0.7250のレンジ内。過度の期待は禁物ながら、中国各種PMIの発表と米中ハイレベル通商協議が控えており、その結果でサプライズがないとは言えない。


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