2019/04/11

2019年4月11日(木)昨日10日、海外市場の動き(午前5時半ごろ)

2019年4月11日(木)昨日10日、海外市場の動き(午前5時半ごろ)

為替相場は、イベントが豊富の中で、円高傾向を維持し、GBPも上昇傾向を維持。ECB理事会に揺れるEURは下落から元の水準に逆戻り。米中通商協議の合意の可能性を意識したのかAUDは続伸へ。

原油価格は在庫増に一時64.70まで上昇、ダウは弱含みの推移から終盤にかけ値を戻し+6.58(+0.03%)と小幅ながら上昇へ。米債利回りは低下し10年債は2.46%台、2年債も一時2.3%台へ低下し全体的にドル売りの流れに。

ECB理事会は「主要政策金利が少なくとも今年末にかけて、また必要な間、現行水準にとどまると予想」、EURは全面安から終わってみれば元の水準に逆戻り。米CPIの総合は強いもコアは弱くデータ収集方法の変更なのか? EU臨時首脳会議は英離脱延期を承認する見通しで「延期の是非ではなく、どのような条件で、どの程度の延期を承認するかが争点」に。FOMC議事要旨では「様子見が適切」と判断にサプライズはなく相場の動きは鈍い。米中通商協議の動きでは、ムニューシン米財務長官が「合意事項の施行メカニズムについて基本的に見解が一致」と報道、AUD買の動きが続く。

ブレグジットをめぐる動きでは、EU臨時首脳会議は英離脱延期を承認する見通し。「延期の是非ではなく、どのような条件で、どの程度の延期を承認するかが争点」。メイ首相は、離脱期日を6月30日に延期するよう要請。「できるだけ早く、秩序立った方法でEUを離脱したいと考えている」。「重要なのはこうした延期で離脱協定案の批准を可能にすることだ」と発言。

FOMC議事要旨では「様子見が適切」と判断。金融当局が「著しい不確実性」と長引く低インフレに取り組んでいるとの認識を示し、金融政策の柔軟性を維持する必要性を示しながらも、年内の利上げ予想を中央値でゼロにした。

USDJPYは、アジア市場と欧州市場の序盤につけた111.28を高値に、FOMC議事要旨の発表までは、米債利回りの低下や軟調は米株の動きもあり110.84まで続落。議事要旨後から米株も何とか持ち直し、米中通商協議の合意期待もみられ111円台を回復しているが、戻りも限定的。

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

21:30    USD 3月 消費者物価=前月比0.4%(予想0.3% 前回0.2%)、前年比1.9%(予想1.8% 前回1.5%)、コア前月比0.1%(予想0.2% 前回0.1%)、コア前年比2.0%(予想2.1% 前回2.1%)、→ 総合は強いもコアは弱い  実質平均時給=前月比1.3%(前回1.9%)、実質週平均賃金=1.3%(前回1.6%)共に前回より弱い。。データ収集方法の変更を受けて衣料品価格が低下した。金利に対して辛抱強くいられるという米金融当局の見解を幾分補強する内容に

23:30    USD EIA石油在庫統計=702.9万バレル(予想229.4万バレル 前回723.8万バレル)→ 予想外に在庫が拡大2017年11月以来の高水準に原油価格は上昇へ

3:00    USD 月次財政収支=-1470億ドル(予想-1800億ドル 前回-2340億ドル)→ 赤字額は予想を下回る

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

【北米】
FOMC議事要旨(3月20日分)は、金融当局が「著しい不確実性」と長引く低インフレに取り組んでいるとの認識を示す。経済見通しの動向と見通しへのリスクから判断すると、FF金利誘導目標レンジを年内変えずにいることが正当化される公算が大きいと判断。

FOMC議事要旨(3月20日分)は、①過半数の参加者が予想した」と議事要旨は指摘金融政策の柔軟性を維持する必要性を示しながらも、年内の利上げ予想を中央値でゼロにした。②FF金利誘導目標の適切なレンジに対する見解は、今後のデータや他の動向に基づいてどちらの方向にも変わり得るとの考えを幾人かの参加者が示した。③米経済は今第1四半期も成長が鈍化したとみられて、金融当局がこうした事態に対処していることを示唆。④英国のEU離脱問題や米国内の弱い支出の継続、予想以上に深刻な欧州や中国の景気減速に伴うリスクなど、複数の不確実さにも言及

FOMC議事要旨(3月20日分)は、①景気減速やリスクに言及しながらも、金融当局の見通しは依然、総じて楽観的であることも分かった。②「参加者は経済活動が引き続き拡大し、労働市場は力強さを維持し、インフレ率は2%近辺にとどまると概して予想。③米国の低インフレに対する当局者の当惑は続いている。④個人消費支出(PCE)」コア価格指数は1月に前年同月比1.8%上昇と、昨年12月の2%上昇から伸びが鈍化した。⑤こうした状況を考慮に入れると、インフレ圧力の兆しが引き続き限定されているなら、労働市場の逼迫兆候に対するFF金利の適切な対応はわずかなものになり得ると、一部の参加者が発言した」

ムニューシン米財務長官(CNBC)は、米中通商協議は引き続き順調に進捗しているとし、合意事項の施行メカニズムについて基本的に見解が一致へ。中国の劉鶴副首相と9日日夜に行った電話会談は生産的だったとし、協議は11日に再開すると表明。「合意事項の施行メカニズムについて基本的に見解が一致した。双方が施行に関する部署を設置することで合意した」と発言。

【欧州】
ブレグジットをめぐる動きでは、EU臨時首脳会議は英離脱延期を承認する見通し。「延期の是非ではなく、どのような条件で、どの程度の延期を承認するかが争点」

メイ首相は、離脱期日を6月30日に延期するよう要請。「できるだけ早く、秩序立った方法でEUを離脱したいと考えている」。「重要なのはこうした延期で離脱協定案の批准を可能にすることだ」と発言。

ECB理事会は、予想通りリファイナンス金利は0.00%、限界貸出金利は0.25%、中銀預金金利はマイナス0.40%主要政策金利の据え置きを決定し、金利ガイダンスも維持。長期リファイナンスオペでは詳細は発表なく、中銀預金金利の断層化も決定せず、ECB声明では、主要政策金利が少なくとも今年末にかけて、また必要な間、現行水準にとどまると予想している。

ドラギECB総裁の理事会後の記者会見は、フォワードガイダンス=ECBの主要金利に関するフォワードガイダンスを通して、かなりの金融政策刺激が提供されている。これは買い入れた資産の再投資、および新たな貸出条件付き長期資金供給オペ(TLTRO)により強化されている。、銀行へのマイナス金利の影響軽減策のほか、貸出条件付き長期資金供給オペ(TLTRO)第3弾(TLTRO罫線III)のプライシングについて理事会が検討していることを認める一方、決断は時期尚早と指摘。「これから6月までに入ってくる一段のデータの見極めが必要」と述べ、6月に決定を持ち越す考えを示した。

ドラギECB総裁の理事会後の記者会見は、「政策手段はいくらでもあるとし、ECBは必要であれば全ての施策を調整する用意。、域内経済の減速が継続した場合でも追加策を講じることは可能との認識を示した。ユーロ圏がリセッションに陥るリスクは依然低い。今回はQE,ガイダンス、今後の政策などは議論せず。トランプ大統領の関税政策が経済信頼感に影響。

ドラギECB総裁の理事会後の記者会見は、中銀預金金利の階層化について決定することは時期尚早。

【アジア・その他】
デベル豪中銀副総裁は、経済成長が鈍化する一方で労働市場が好調という現状について、政策金利の方向性を決定する上で注視していく。「重要な問題は、世界の成長の勢いに関する最良のシグナルはどちらなのかという点だ。GDPなのか、それとも労働市場なのか。こうした指標の差はどう解消できるのか」。→ この発言を受け豪債利回りはやや上昇し、AUDUSDの買いへと変化。

デベル豪中銀副総裁は、理論的には、必要であれば利下げは可能。中国経済は中国政府が予想する以上に鈍化しているとの見方を示し、中国の刺激策の効果が表れるまで時間がかかる可能性がある

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※