2019/04/16

2019年4月16日(火)欧州・米国市場序盤の動き

2019年4月16日(火)欧州・米国市場序盤の動き

為替相場の動きは引き続き緩慢。WTIは上下変動しながら小幅安で推移、欧州株は上昇傾向を維持し、米株は上昇からスタート、米債利回りも上昇傾向を維持。

為替相場は、注目の英雇用統計は予想通りで動けず。英国立統計局(ONS)が発表した統計によると、2018年12月─19年2月月の賃金は、約10年ぶりの大幅な伸びとなっておりインフレ懸念が強まる。コービン労働党党首は「政府との協議は行き詰まっている」との報道に、GBPUSDは一時1.3040台まで下落。英労働党報道官は「行き詰まりを否定」、予想外に弱い米鉱工業生産+設備稼働率にもドル売りの反応は鈍くGBP買いの流れは限定的。

ユンケル欧州委員会委員長は、先の緊急EU首脳会議について、英国がいつEU離脱を選択するかは英国次第、ブレグジットの撤回ないし10月31日の離脱期限が再延長される可能性は低いとある。トゥスクEU大統領は、英国は依然として合意なくEUを離脱する可能性だけでなく、離脱手続きを中止して残留する可能性もあると言う。

EURUSDは、アジア市場の安値1.1293→欧州市場に入り1.1314まで上昇するも、比較的堅調な独+ユーロ圏ZEW景況感調査にも関わらず、1.1280まで下落。複数のECB政策当局者は、下方修正を繰り返しているECBの予測モデルの正確性を疑問視する声も一部からあがった。理事会メンバーの中には、成長の阻害要因は一時的なものではなく、著しい回復を予想する理由はないと主張する向きもいる。ドイツの自動車業界の不振は、新排ガス規制への対応の遅れによる一時的なものとされているが、ECB理事の間では、消費習慣の変化やディーゼル車離れ、中国の需要低迷など、より恒久的な要因が懸念とある。

USDJPYは、二日目の日米通商協議の行方を気にしながらも、欧州市場序盤の111.85をボトムに下げ止まり反発。結局は111.85~05の狭い動きを抜け出せず。

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17:30    GBP 3月 雇用統計:失業率=3.0%(予想 前回2.9%)、失業保険申請件数=2.83万人(予想2.0万件 前回2.7→2.67万件)、ILOベース失業率=3か月比3.9%(予想3.9% 前回3.9%)、除くボーナス平均所得=3か月前年比3.4%(予想3.4% 前回3.4→3.5%)、含むボーナス3か月前年比3.5%(予想3.5% 前回3.4→3.5%)→ ほぼ予想通りで動きは緩慢

18:00    GER 4月 ZEW景況感調査:期待指数=3.1(予想0.5 前回-3.6)、現況指数=5.5(予想8.5 前回11.1)→ 期待指数は予想を上回るも、現況指数は予想外に弱い

18:00    EUR 4月 ZEW景況感調査=4.5(予想 前回-2.5)→ 前回を大幅に上回る

18:00    EUR 2月 建設支出=前月比2.96%(予想0.3% 前回-1.4→-0.83%)、前年比5.2%(予想2.0% 前回-0.7→-0.1%)

21:30    CAD 2月 製造業出荷=前月比-0.2%(予想-0.0% 前回1.0→0.8%)→ 予想・前回を下回る

22:15    USD 3月 鉱工業生産=前月比-0.1%(予想0.2% 前回0.1%)、設備稼働率=78.8%(予想79.2% 前回79.1→79.0%)→ 共に予想を下回る

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