2019/04/09

2019年4月9日(火)昨日8日、海外市場の動き(午前5時半ごろの動き)

2019年4月9日(火)昨日8日、海外市場の動き(午前5時半ごろの動き)

為替相場はドル全面安、ダウは下落し米債利回りは逆に上昇。 前日の米国土安全保障長官に続き大統領警護隊のアレス長官を解任。サプライズではなく聞きなれているが、米国によるイランとベネズエラへの制裁、トルコのロシア製防衛システムの導入による米国への対抗措置のリスク、メキシコ国境閉鎖のリスク。

ダウは-83.97(-0.32%)へ低下、逆にNasdaq+S&P500は小幅高。米債利回りは上昇し、10年債は一時2.52%台と終値ベースでは3月20日の水準近くへ。2年債も一時2.36%台へ上昇。原油価格急伸し一時64.48ドルへ上昇、リビアのトリポリでの軍事衝突、イラン革命防衛隊をテロ組織に認定、イランとベネズエラへの制裁を懸念。

為替相場は、米製造業新規受注が比較堅調な中、的ドルに対してネガティブ材料が続くのか、米債利回りが上昇するも結果的にはドル売りに傾く。その中で、CADとEURの上昇が目立っている。

EURUSDは、10日のECB理事会を前にして、先にドラギECB総裁がマイナス金利の影響を抑える措置を講じる可能性を示唆したことを意識。また、ドイツ銀行協会が民間銀行の超過準備への金利負担を軽減するように、ECBに預金金利の段階的な設定を要請していたことを意識したのか、ユーロ圏のセンティックス投資家信頼感指数も予想外に強く出てマイナス幅が縮小。欧州市場では一時1.1275まで続伸するも、米国市場では、ドラギECB総裁の意向にもかかわらず実務的な動きは見られないとのもあり大枠1.1258~70のレンジで動きは鈍い。

USDCADは、さすが原油価格との連動性が高く、原油価格の上昇と共にCAD買が続く。アジア・欧州市場の1.3380台を高値に、米国市場ではカナダ住宅建設許可件数が予想外に強いこともあり、USDCADは4日間連騰から逆に一時1.3305まで続落。CAD高の流れが続きそうな雰囲気も。

GBPUSDは、メイ首相とコービン労働党党首との協議は結論がでず9日も継続とある。明日10日のEU臨時首脳会議の前日までに「自国が望む離脱の進め方に関する計画」を定めてトゥスク大統領に書簡を送る必要がある。いったいどうなるのであろうか? 最後の落としどころを模索している可能性もあり、結果を見守る以外に手はなさそう! アジア市場開始直後の1.3022をボトムに、欧米市場は大枠1.3035~75のレンジ相場を継続中。

USDJPYは、アジア市場では久しぶりに円高へ動く。株安と米債利回りの軟化を意識と、トランプ政権の担当者の解任劇が続いたことを意識したのか、それとも仲値の売りが要因なのか不明。欧州市場では大枠111.40~50で動かず。米国市場では米製造業受注直後でオプションカット時の111.29をボトムに、米債利回り続伸傾向もあり、111.54まで上昇し50近辺で推移。

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21:15    CAD 3月 住宅着工件数=19.25万件(予想19.3万件 前回17.32→16.63件)→ ほぼ予想通り

21:30    CAD 2月住宅建設許可件数=前月比-5.7%(予想2.0% 前回-5.5→-6.0%)→ 建設許可件数は予想を大幅に上回る

23:00    USD 2月 耐久財受注・確報値=前月比予想-1.6%(予想-1.6% 前回-1.6%)、除く輸送機器=前月比-0.1%(予想0.1% 前回0.1%)→ 速報値と変わらず

23:00    USD 2月 製造業新規受注=前月比-0.5%(予想-0.6% 前回0.1%)、除く輸送機器・前月比0.3%(予想 前回→-0.1%)

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【北米】
NY連銀、3月の消費者インフレ期待は、1年先は2.8%で変わらず、3年先2.8→2.9%へ上昇。

トランプ大統領、大統領警護隊のアレス長官を解任

ニールセン米国土安全保障長官(7日)、即時に辞任すると表明した。→ トランプ大統領が優先課題に掲げる不法移民対策の指揮をとってきたが、トランプ氏と衝突することもあり、米CBSによると、トランプ氏が辞任するよう要請し、ニールセン氏がこれに応じたという。

リビアのトリポリでの軍事衝突、イラン革命防衛隊をテロ組織に認定、イランとベネズエラへ制裁。

【欧州】
メイ英首相は、9日にベルリンでメルケル独首相と会談、その後パリでマクロン仏大統領と会談へ。

メイ首相とコービン労働党党首との協議は? コービン党首は政府からEU離脱協定の支持に必要な確約を得られず。→「問題は政府が元の越えられない一線から動いているようにみえないことにある」と指摘、9日に政権との追加協議をおこなう。

BOE公表データは、今後1年の英国民のインフレ期待は昨年12月と変わらず平均3.2%と予想、5年ぶりの高水準を維持。BOE利上げ予想は53→47%に低下。

英政府は5月の欧州議会選挙に参加するための法的な手続きを行ったことを表明。

ドイツ銀行協会、ECBに中銀預金金利を段階に設けることにより、民間銀行の超過準備への金利負担を軽減するよう要請した。

【アジア・その他】
中国人民銀行と財政省、中央政府債券の個人購入促進策を導入

中国の3月末外貨準備高、5カ月連続で増加-3兆988億ドルと、前月末比85億8000万ドル増えた。先進国市場の国債利回り低下に伴い保有する外国国債の評価膨らむ

豪総選挙、5月に実施される見通しの総選挙で野党労働党が勝利する可能性が高いことが示された。8日に発表されたニュースポールの世論調査(2党間選好ベース)では労働党の支持率が52%と、保守連合の48%を上回った。ただ、3月の前回調査(労働党54%、保守連合46%)からは差が縮まった。→ モリソン首相は週内にも総選挙の実施を発表する見通しで、投票日は5月11日か18日になる可能性が最も高いとみられている。

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