2019/04/21

今週の為替相場を考える(4月22日~26日)

今週の為替相場を考える(4月22日~26日)

ブレグジット、米中通商協議、トランプ大統領のようような疑惑復活、米債と米株の動向。国内では、日米通商協議、4月26日の安倍首相訪米、米通商拡大法232条の自動車関税、5月26日と6月28~29日のトランプ大統領訪日、消費税10%施行、参議院選挙など、今週および今後の変動要因は多数。

先週の金曜日は、海外の主要市場はグッドフライデーの休日でほぼマヒ状態。週明け月曜日はイースターマンデーで欧州市場は休場となるが米国市場はフルに活動する。

長期休暇入りを前にして、欧米勢の短期ポジションの調整も進んでいたことが想像でき、連休後のスタートが一方向に偏るかことで目先の相場感を占うことも可能では。また、本邦再度は10連休に突入することで、円相場にどのような大きな変化がみられるの注目。市場参加者のイメージは正月明けの円急騰が脳裏に焼き付いている。


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USDJPY 予想レンジ(111.50~112.50)

Dailyベースでは、昨年12月末の高値水準となる112円台を示現するも、達成後の動きは以外にも緩慢で112円を中心とした狭い動きに終始。Weeklyベースでは、112円の大台を2週間トライしながらも、日米通商協議の開催真っ盛りで為替条項も組み込まれる可能性が高く、機関投資家の売りと思われるオファーに阻まれ破ることはできず。今後はUSDJPY単独ではなく、円クロスでどこまで円売りをフォローすることができるのかを注目。

テクニカル分析では、Daily、Weekly、Monthlyベースで円安方向を示している。この期待通りに円安へと動くのか? それとも市場の大勢を裏切り円高へと方向転換するのか? リスクは五分五分。個人的な期待感は112.20~30のポイントを上抜けし、112.50の重要なポイントもブレークし、市場全体が円先安へと動いた後に、円高へ向かうことなのだか!

FXオプションではUSDJPYは円高期待が弱まる傾向が続く。3か月のリスクリバーサルはドルプット1.08と、3末の1.48をピークに低下、円高をへの動きは変わらないがその動きが弱まりつつある。

IMMポジションでも円売りポジションは拡大傾向止まらず。円ショートは118,913コントラクトと拡大傾向は止まらず、昨年10月2日以来の水準まで上昇し、円ショートを積み増す動きとなっている。


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EURUSD 予想レンジ(1.1150~1.1350)

Dailyベースでは、1.1300台を定着できず逆に失速。大枠1.1200~1.1350のレンジを抜け出せず。Weeklyベースでは、1.1200前後をボトムにブレグジットの半年間の延期が決まり下げ止まり感は見られるが、主要国で政治的な不安感はぬぐい切れず、独成長の鈍化見通しもあり本格的なEUR買い戻しに至らず、大枠1.1200~1.1400のレンジをいつまで続くのであろうか?

テクニカル分析では、Daily、Weekly、MonthlyベースでEUR安の方向性に変化は見られず。これが市場参加者の総意と思われが目先はニュートラルな状態では?

FXオプションで、EURUSDでユーロの先安感が弱まる。3か月のリスクリバーサルはユーロプットが0.0~-0.01とほぼニュートラルな水準となっており、3月末の0.42近辺から低下している。

IMMポジションでは、前週比では4週続いたショートの拡大も収まり小幅ながらロングとなっているが、高水準的にあることに変わりない。

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AUDUSD 予想レンジ(0.7150~0.7220)

Dailyベースでは、0.7000をボトムに緩やかに底値を切り上げ上昇、先週は米中通商協議の合意期待感の拡大にもすでに織り込み済みなのか大枠0.7150~0.7200のレンジで上げ止まり感も見られる。

Weeklyベースでは、年初の突発的な下げを除けば0.7000をボトムに下げ止まりながらも伸びは期待を裏切り鈍く、0.7000~0.7200のレンジを抜け出せず。

テクニカル分析では、Dailyは買い、WeeklyとMonthlyは売りと中長期で潜在的な売り圧力に変化は見られず。

FXオプションで、AUDUSDは大きな変化は見られず。3か月のリスクリバーサルでは3月末の0.85からはややAUD売りは弱まるも、前週からは0.65と変わらず。

IMMポジションでは、直近では2週連続して前週比で小幅ながらロングが拡大しており、2週連続の変化は1月29日以来で、微妙ではあるが市場センチメントが変化している可能性も。

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