2019/04/27

2019年4月27日(土)昨日26日、海外市場の動き

2019年4月27日(土)昨日26日、海外市場の動き

日本が超連休入りとなる週末の金曜日。注目の米第1四半期GDP・速報値は、前年比3.2%と予想2.3%を大幅に上回り一時ドル買いとなるが、在庫投資と純輸出のプラス面に反し、国内最終需要は1.4%に鈍化しPCEも弱く、米債利回りは大幅下落しドル売りへと変化。

為替相場でドル売りをリードした米債利回りは米GDPを受け下落し。10年債は前日2.53%台から2.5%の大台を割り込み2.4982%、2年債も前日2.33%台から2.3%の大台を割り込み2.282%付近へ低下。

原油価格も波乱があり、WTIはトランプ大統領の口先介入もあり前日の65ドル台から一時62.28ドルまで下落し、結局は-3.6%下落の62.86ドルで推移。ダウは下落からスタートし終盤にかけては上昇幅を拡大し+0.31%高で終了。NasdaqとS&P500も小幅高。

日米通商協議は、安倍首相が26日訪米する前日の財務相会談では米側が貿易交渉の枠内で「為替条項」の導入を含めた議論をするよう求め、日本側が反論する場面があった。貿易交渉自体は早期妥結を目指す方向で一致するが、為替条項を巡って日米で意見が異なる。

米中通商協議は、クドローNEC委員長は交渉の一段の進展を望んでいるといつもと変わらず。交渉の結果については慎重ながらも楽観的で、「中国経済はかなりの期間で減速している。一方、米経済の好景気サイクルの終わりは差し迫っていない」と強気姿勢は変わらず。30日にライトハイザーとムニューシン両氏が北京訪問、5月8日には劉中国副首相がワシントンを訪問し、最終案が出される可能性と、5月中に米中首脳会談が開かれる可能性を残すことを期待したい。

USDJPYは、日本時間に発表となった日本鉱工業生産の速報値は前月比-0.9%、前年比-4.6%と下落し景気後退入りの可能性や、第1四半期のGDPがゼロからマイナス成長になる可能性が高まるが、発表後の円相場への影響は見られず。アジア市場ではいつもながら仲値での攻防が主役で111.45~111.79のレンジで上下変動し、ほぼアジア・欧州市場ではこのレンジを抜け出せず。米国市場に入り米GDPの発表を受け111.80前後から、前年比3.2%のサプライズに112.02まで急伸。本質は弱いのでは?との疑問が流れる中で米債利回りは下落したことで逆にドル売りへと変化。ロンドン仲値に向け111.43まで下落しようやく下げ止まる。ただ、反発も111.60台が限度で引け間際には投機的な動きに111.50を一時割り込み111.50台で終了。

GBPUSDは、欧州選挙に参加する可能性の高まりや、与党と野党労働党との協議への不信感も晴れず、ブレグジット協議が結局はどうなるか不明。米GDPの発表を受け直後は1.2874~1.2950のレンジで変動するも、一日を通じては底堅く推移し、ロンドンフィキシングでは1.2940台へ上昇。それをピークに1.2910近辺まで値を下げるも前日比では0.1%程度の上昇を維持。

AUDUSDは、シドニー株続伸し11年超ぶりの高値で取引を終える。S&P/ASX200指数 は前営業日終値比3.50ポイント(0.1%)高の6385.60で終了し株高には驚く。アジア市場の0.7007をボトムに引き続き0.70の大台を維持し、米GDPの発表を受け直後は0.7021~53のレンジで上下変動。その後も底堅く推移しロンドンフィキシング前には0.7060台まで上昇。それをピークに終盤にかけては0.7030台まで値を下げる。引き続き0.70の大台の攻防を見てみたい。

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7:45    NZD 3月 貿易収支=9.22億NZドル(予想1.16億NZドル 前回0.12→-0.68億NZドル)、輸出高=57憶NZドル(予想53憶NZドル 前回48.2 →47.1億NZドル)、輸入高=47.7億NZドル(予想51.5 前回48→47.8億NZドル)、前年比-56.2億NZドル(予想-63.39 前回-66.2→-66.9億NZドル)→ 黒字額は予想を上回る

8:30    JPY 3月 雇用統計: 失業率=2.5%(予想2.4% 前回2.3%)、有効求人倍率=1.63(予想1.63 前回1.63)→ 予想と前回より悪い

8:30    JPY 4月 東京都区部消費者物価指数ー前年比1.4%(予想0.8% 前回0.9%)、除く生鮮・前年比1.3%(予想1.1% 前回1.1%)、除く生鮮エネルギー・前年比0.9%(予想0.7% 前回0.7%)→ 予想を上回り昨年10月以来の高水準へ

8:50    JPY 3月 鉱工業生産・速報値=前月比-0.9%(予想-0.1% 前回0.7%)、前年比-4.6%(予想-3.8% 前回-1.1%)→ 予想外にマイナス幅が拡大

10:30    AUD 第1四半期 生産者物価指数=前期比0.4%(予想0.6% 前回0.5%)、前年比1.9%(予想2.0% 前回2.0%)

10:30    AUD 第1四半期 輸入物価指数=前期比-0.5%(予想-1.1% 前回0.5%)、前年比5.2%(予想 前回4.4%)

21:30    USD 第1四半期 GDP・速報値=前年比3.2%(予想2.3% 前回2.2%)、個人消費=前年比1.2%(予想1.0% 前回2.5%)、デフレーター前年比0.9%(予想1.2% 前回1.7%)、コアPCE・デフレーター=前年比1.3%(予想1.3% 前回1.8%)、最終需要=前年比2.5%→ 予想を大幅に上回り一時ドル買いとなるが、数字を押し上げた主な要因は在庫投資と純輸出で、国内最終需要は1.4%に鈍化、PCEおよび非居住者向け固定投資の減速、連邦政府支出は減少と、見かけほど強くはないとの判断なのか米債利回りは下落し、ドル売りへと変化。

23:00    USD 4月 ミシガン大学消費者信頼感指数・確報値=97.2(予想97.0 前回96.9)→ 前回を下回るも予想を上回る

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【北米】
クドローNEC委員長は、FRBの金融政策に関しては、利下げに向けて動いているというのが私の見解。FF金利が若干高く取引されているのは事実だが、FRBは引き下げに動いている。

クドローNEC委員長は、米中通商協議で、交渉の一段の進展を望んでいる。交渉の結果については慎重ながらも楽観的。

クドローNEC委員長は、堅調な米経済情勢が貿易交渉で「米国に一定の力を与えている」と強調。中国が貿易制度の改革に意欲的になる可能性があると確信。中国経済はかなりの期間、減速している。一方、米経済の好景気サイクルの終わりは差し迫っていない。

トランプ大統領は、通常兵器の取引規制条約から離脱を表明。

トランプ大統領、GDPは利上げがなければもっと上がっていただろう。

【欧州】
レーン・フィンランド中銀総裁は、ECBの預金金の断層化の効果に懐疑的。複数のECBメンバーは低金利が長期間続くとみている。経済状況の不透明感や成長鈍化できわめて刺激的な政策が続くだろう。欧州経済の鈍化が一時的なのか、長期的なものか疑問点。

レーン・フィンランド中銀総裁は、投資家はECBのインフレ押し上げを目指す金融政策の効果を疑問視している可能性。

レーン・フィンランド中銀総裁は、フィンランド中銀の年次報告の中で「低インフレが長期にわたった結果、インフレ期待を永続的に押し下げてしまい、さらに簡単に下がりやすくした可能性がある」とし「市場は現在の状況で、金融政策措置はインフレを加速させるために有効ではないとみなしている可能性がある」、ドラギ総裁が前回理事会後の会見で懸命に否定していたが、ECBがインフレ目標の上振れよりも、まず下振れを容認することになるとの見方もある。

メイ首相報道官、欧州選挙に参加する可能性が高まっている。労働党との協議は進展している。

【アジア・その他】
日本鉱工業生産の速報値は前月比-0.9%、前年比-4.6%と下落し景気後退入りの可能性が高まる。第1四半期のGDPがゼロからマイナス成長になる可能性が高まる。

日米通商協議25日(日本時間26日)は、安倍首相が26日訪米する前日の会談で、財務相会談では米側が貿易交渉の枠内で「為替条項」の導入を含めた議論をするよう求め、日本側が反論する場面があった。貿易交渉自体は早期妥結を目指す方向で一致するが、為替条項を巡って日米で意見が異なる。

シドニー株続伸し、11年超ぶりの高値で取引を終える。S&P/ASX200指数 は前営業日終値比3.50ポイント(0.1%)高の6385.60で終了した。

原油価格下落へ。トランプ大統領がOPECにガソリン価格抑制に増産圧力をかけ原油価格は下落へ。稼働中のリグが急減したこともあり、原油価格も下げ止まる。

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