2019/04/17

2019年4月17日(水)昨日16日、海外市場の動き

2019年4月17日(水)昨日16日、海外市場の動き(午前五時半ごろの動き)

為替相場はGBP売りが目立つも変動率は低く、総じてドル買いでJPYとCADは健闘。米株は小幅上昇をなんとか維持、米債利回りは10年・2年債共に続伸、WTIは続伸。

直近のことながら、19日(金)はグッドフライデーで米国を含め多くのアジア・欧州主要市場は休場、22日(月)はイースターマンデーで欧州主要国は休場となる。連休を前にして、17日(英CPI、米貿易収支、カナダCPIなど)、18日(豪雇用統計、ユーロ圏各国PMI、米PMI、その他多数の米経済指標)の海外市場では経済指標の発表が多く、為替相場がどのような影響を受けるのだろうか?

最近の相場の動きをつかむ目安として直近では、USDJPY110.50~112.50レンジを抜け出せるのだろうか?(現実は110.80~112.20だが)。 GBPUSDは1.3000のボトムを維持できるか? EURUSDは1.1300からどう乖離しているか? USDCADは1.33~1.34からどう変化しているか? AUDUSDは0.7000をボトムに0.7200を超えられるのか?

米中通商協議はクドローNEC委員長が今週も継続しているという。2日目の日米通商協議で「為替条項や自動車の数量制限」など米側が要求はどうなっているのだろうか?

GBPUSDは、英雇用統計は失業率が上昇し、失業保険申請件数も予想を上回るが、平均所得は予想通りで動きは鈍い。英2018年12月~19年2月の賃金は、約10年ぶりの大幅な伸びにインフレ懸念が強まる。コービン労働党党首から「政府との協議は行き詰まっている」との報道に、GBPUSDは一時1.3048まで下落。英労働党報道官は「行き詰まりを否定」するも買い戻しは鈍く、予想外に弱い米鉱工業生産+設備稼働率にもドル売りの反応は鈍くGBP買いの流れは限定的で1.3043まで続落。

AUDUSDは、豪中銀議事録からアジア市場では利上げ確率の低下観測に0.7170→0.7140まで下落、欧米市場では逆に0.7140→0.7170→0.7179まで上昇し前日終値とほぼ同水準まで値を戻す。

EURUSDは、独・ユーロ圏ZEW景況感調査が予想外に強い中、複数のECB政策当局者によるハト派報道+ECB予想モデルに疑問視する声もあり、弱い米鉱工業生産+設備稼働率にも関わらず1.1300の大台を回復できず1.1280台で推移。ノボトニー・オーストリア連銀総裁は、ガイダンスを変更する理由はない。階層化に関する公式の計画はないと発言。

USDJPYは、相変わらず期待してはいけない通貨なのか? 一日を通じて大枠111.85~05のレンジを抜け出せず。ただし、米株も底堅く続伸、米10年・2年債共に強く、円売り要因に変化は見られず。小幅な変動ながら結局は112円の大台を維持し円安傾向を維持。112.20~30を超えることができるか? それが問題!


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21:30    CAD 2月 製造業出荷=前月比-0.2%(予想-0.0% 前回1.0→0.8%)→ 予想・前回を下回る

22:15    USD 3月 鉱工業生産=前月比-0.1%(予想0.2% 前回0.1%)、設備稼働率=78.8%(予想79.2% 前回79.1→79.0%)→ 共に予想を下回る

23:00    USD 4月 NAHB住宅市場指数=63(予想63 前回62)


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【北米】
ペロシ米下院議長(民主)は15日、トランプ米政権が欧州連合(EU)に追加関税を課す方針を示したことで、米国がEUと連携して中国に経済的圧力をかける機会が失われた

茂木経済財政担当相が日米通商協議(15日)は、ライトハイザーUSTR代表と昨年9月の日米首脳会談での共同声明に沿って、交渉を進めるという基本方針を再確認するも、為替条項や自動車の数量制限など米側が要求するとみられる項目については、2日目の交渉終了後に説明するとあり、不安心理を払しょくできず。

クドローNEC委員長は、中国との貿易協議は非常に良い進展が続いている。今週も中国と協議がさらに続けられる。

ローゼングレイン・ボストン連銀総裁15日、インフレ目標レンジを採用すべき。例えばインフレ目標を1.5─2.5%のレンジに設定することが可能。

ポンペオ米国務長官は15日、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長が核問題を巡る協議で米国が態度を改めるのを年末まで待つと表明したことについて、金委員長が非核化の合意を早期に果たすことが重要と述べて北朝鮮側の要求を一蹴した。

トランプ米大統領は15日、米中通商協議がいかなる結果に終わろうが米国が勝者となるとの考えを示した。

【欧州】
英紙ガーディアンは、コービン労働党党首は「政府との協議は行き詰まっている」とあり、GBPUSDの売りが強まる。英労働党報道官は「行き詰まりを否定」するもGBPUSDの買い戻しは限定的。

英国立統計局(ONS)が発表した統計によると、2018年12月─19年2月月の賃金は、約10年ぶりの大幅な伸びとなった

トゥスEU大統領は、英国が依然として合意なくEUを離脱する可能性だけでなく、離脱手続きを中止して残留する可能性もある

ユンケル欧州委員会委員長は、先の緊急EU首脳会議について、英国がいつEU離脱を選択するかは英国次第、ブレグジットの撤回ないし10月31日の離脱期限が再延長される可能性は低い→ 。

複数のECB政策当局者は、下方修正を繰り返しているECBの予測モデルの正確性を疑問視する声も一部からあがった。理事会メンバーの中には、成長の阻害要因は一時的なものではなく、著しい回復を予想する理由はないと主張する向きもいる。ドイツの自動車業界の不振は、新排ガス規制への対応の遅れによる一時的なものとされているが、ECB理事の間では、消費習慣の変化やディーゼル車離れ、中国の需要低迷など、より恒久的な要因が懸念。

ノボトニー・オーストリア連銀総裁は、ガイダンスを変更する理由はない。階層化に関する公式の計画はない。

【アジア・その他】
中国全国の新築住宅価格は、前年比10.6%(前回10.4%)、前月比0.6%(前回0.5%)(ロイター算出)。

豪中銀議事録は、インフレは当面抑制される公算としたうえで、目先の利上げ確率は低いとした。また住宅投資はピークを過ぎたとの認識を示した。→ AUD売りが強まる。AUDJPYの売りの影響なのか、USDJPYも一時110.90を割り込む。
①GDPは12月第4四半期に0.2%増加し、年間で2.3%増加しましたが、2月の金融政策声明に示された予測を下回る。12月四半期の干ばつの継続的な影響は、農場の生産高と収入に影響を及ぼし、農村部の輸出は減少しました。農場のGDPは2018年下半期に6%以上減少した。
②成長見通しの下方修正と労働市場の逼迫にもかかわらずインフレに対する上向きリスクがほとんどないことを考慮すると、金融政策は以前の予想よりも緩和的であり続けるというガイダンスと一致した。
③金融市場参加者の利下げについての予想は、予想よりも弱いデータ、特に12月四半期の国民経済計算を経て先送りされていた。金融市場の価格設定は、キャッシュレートが2019年の後半、そして2020年に再び下げられると予想されていたことを意味。

オアNZ中銀総裁は、政策金利の緩和的バイアスは当面続く。中銀が最近ハト派的な姿勢に転じたのは国際経済の状況が背景にある。中銀は緩和バイアスを維持するかとの質問に対し、継続しているが、入手した経済指標次第との認識。NZ中銀はこれまで総裁だけが金利を決定する権限を持っていたが、次回の会合から金融政策委員会による政策決定に移行。NZドル相場について「喜ばしい」水準の付近にあると述べ、現在の為替相場に懸念を抱いていないことを示唆。

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