2020/04/23

2020年4月23日(木)昨日22日、海外市場の動き(午前5時半ごろ)

2020年4月23日(木)昨日22日、海外市場の動き(午前5時半ごろ)

米軍もキム・ジョンウン氏の病状を確認できず、原油価格は何とか持ち直し、米一部州で経済活動を再開へ。欧米株は続伸し、米債利回りは上昇へ。

ユーロストックス50は+1.56%、ダウは+450.70(+1.96%)、原油価格(WTI)は10.26をボトムに一時16.18ドルまで上昇、米10年債利回りは、0.615%と上昇へ。為替相場は通貨間で強弱混在、欧州市場のドル売りのピークとして米国市場に入るとドル買いが強まる。

22日にECBは緊急理事会を開催し、イタリアの投資適格を危惧し担保基準の一段の緩和を決定。今日23日のEU首脳会議を前に、欧州委員会は2兆ユーロ(234兆円)の経済復興計画を提案している。加盟国では南北の対立に共同債(コロナ債)の発行に至らないが、変わってECBを通じて債務を共有化する可能性も。いずれにしてもこの結果でEUR相場は動くことになりそう。

AUDUSDは、一日を通じて早朝に小売売上高(速報値)が前月比2.6%と過去最大とに上昇してから続く上昇が目立ち0.6270台をボトムに欧州市場では一時0.6350台へ上昇。米国市場に入ると0.6300台まで値を下げるも0.6320近辺で推移と上昇を維持。

EURUSDがEU首脳会議で共同債の発行など大規模な経済対策を期待した上昇も、17日から続く1.0900を超えられない動きを意識したのか1.0885で終了、米国市場に入ると利食い売りに1.0800まで下落し1.0820近辺で推移。

USDJPYは、欧米株の上昇にも動きは限定的で、107.51~95のレンジで方向感定まらず。107台Lowは買いたいがそこが出は値を下げず、108円台の売りも厚く特にいうことは無し。

USDCADは1.4115~1.4237のレンジで、1.41台近くは買いと1.42台は売りのレンジが2日間続いている。原油価格に連動する可能も強く、仮に原油価格が上昇すると考えれば1.42台は絶好の売り場。逆は1.41割れで絶好の買いと双方で綱引き相場。

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トランプ大統領は、国立公園など公有地の閉鎖を解除すると発表

ムニューシン米財務長官は、休止状態にある米経済の大半が夏終盤までに再開する見通しを示す。

ムニューシン米財務長官は、原油価格は8月には1バレル=30ドルに達するだろう

米民主党のペロシ下院議長は、前日に上院で可決された5000億ドル規模の新型コロナウイルス追加対策法案(第4弾)について、23日に下院でも可決される見通し。

トランプ大統領は、全米の一部州で経済活動が安全に再開していると表明。南部ジョージアやサウスカロライナなど少数の州知事は21日、経済活動を一部再開する方針を表明した。新型コロナウイルス感染抑止のための行動制限を早期に解除するよう求める市民のデモが決断を促した格好だが、保健当局は経済再開を急げば、感染が再び拡大すると警告する。

トランプ米大統領が新型コロナウイルス感染症の治療薬として期待感を示す抗マラリア薬ヒドロキシクロロキンについて、投与を受けた米退役軍人の治療結果を分析した査読前の論文がネット上で公開された。これによると、効果は全くなく、死亡リスクを高める恐れさえあるとの結果が示された。

トランプ大統領は、北朝鮮委員長の容態に関する情報を誰も確認していない。移民の入国を一時的に停止する大統領令を発動

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ECBは22日、緊急理事会を開催し担保基準の一段の緩和を決定した。新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、イタリアや多くの企業が投資適格級格付けを失いかねず、こうした事態に配慮したものとみられる。 ECBは今後も必要に応じて担保基準の緩和に向け追加対策を講じ得ると強調した。

ショルツ独財務相は、ドイツの連邦赤字は、今年対GDP比4.25%になる見通し。累積債務残高は、対GDP比75.25%に達する見通し。

欧州委員会は、23日のEU首脳会議を前に2兆ユーロ(約234兆円)規模の経済復興計画を提案している。過去数週間にわたった域内の亀裂を修復する方法を模索している。EUは3000億ユーロ規模の復興基金を2021-27年予算に組み込み、資本市場で3200億ユーロを借り入れる。内部文書では、どのようにして総額で2兆ユーロに資金を積み上げるのか触れていない。EUは今年のGBPが最大で10%縮小すると見込んでいると、関係者は語った。(ブルームバーグ)

複数の匿名当局者、イタリアの財政赤字は今年、GDPに対する比率が10%を超える見通しだ。(ブルームバーグ)

EU加盟国は、23日に首脳会議で2021─27年のEU予算を経済対策に充てることで合意することが見込まれている。ただ、資金の拠出方法に関しては域内の意見が一致していないことから、会議の成果に対する期待は低い。会議ではそのほか、直近の対策として6月に発行する5000億ユーロの支援策を承認する見込みだ。ドイツとフランス、オランダ、イタリア、スペインの首脳は20日、電話会議を実施し、南北の「誤解」を解く方向に進展した。イタリアやフランス、スペインなど打撃が大きい加盟国は「コロナ債」と呼ぶ共同債を発行し、経済再生に充てることを求めている。ドイツやオーストリア、デンマーク、スウェーデン、オランダなど財政に余裕がある北部の国がこれに反対している。

新型コロナウイルス危機のコストをユーロ圏が共同で負担することに一部の首脳は反対しているが、結局はECBを通じて債務を共有化することになるかもしれない。(ブルームバーグ)

ラガルドECB総裁は、欧州議会の議員らに宛てた21日付の書簡で、マーストリヒト条約では、国債の直接引き受けなど発行市場での国債購入を、規律ある財政政策を奨励するという条約の目標を損なうものと定めている」と言明。3月の原油相場急落に鑑みて、総合インフレ率は今後数カ月に大幅に低下する可能性が高い。国債の直接引き受けやいわゆる「ヘリコプターマネー」政策には踏み込まない姿勢を示した

レーン・フィンランド中銀総裁は、世界経済が2008年の金融危機時と同程度か、あるいはそれよりも大幅なマイナス成長に陥る可能性が高い。IMFに対して加盟国の半分以上が緊急融資を要請しているとし、こんなことは前例がない。

英外務省高官のマクドナルド氏は、ジョンソン首相は12月末のEU離脱後の移行期限を堅持する見通し。 移行期間を延長するには6月末までに双方の合意が必要となるが、英国では移行期間の延長を禁止する法案が議会によって可決されている。

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東京商工リサーチは、21日までに売上高や利益の下方修正を開示した上場企業は265社にのぼり、売上高が2兆0954億円、最終利益は1兆7013億円が消失したという。売上高の下方修正額が最も大きかったのはJXTGホールディングスで、航空船舶輸送の減少などを理由に通期の前回予想から3500億円引き下げた。利益の下方修正額も最も大きく、4550億円引き下げ一転赤字となった。売上高の下方修正は大きい順にファーストリテイリング(2500億円)、エイチ・アイ・エス(1250億円)、ANAホールディングス(1200億円)。利益では、JXTGに次いで丸紅、出光興産、住友商事が1000億円以上の下方修正額となった。

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オーストラリアのモリソン首相は、トランプ米大統領やドイツのメルケル首相、フランスのマクロン大統領と電話で会談し、新型コロナウイルスの感染拡大に関する国際的な調査への支持を求めた。

ANZ銀行は、コモディティー向け融資について、現在の顧客以外に新規貸し付けを行わない方針を決定

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米エネルギー情報局(EIA)が22日発表した週間統計によると、17日までの週の原油在庫は1500万バレル増の5億1860万バレルとなり、2017年に付けた過去最高(5億3500万バレル)に迫った。

北海ブレント先物LCOc1は、15.98ドルと前日比24%急落、一時11999年6月以来の安値。

原油価格の下落の影響で、シンガポールの燃料取引大手ヒン・レオン・トレーディング(HLT)で巨額損失隠しが発覚
シンガポールを拠点とする石油商社は、銀行が、取引相手からの信用状(LCs)を必要としない高リスクの信用枠を削減した。カウンターパーティーリスクはかなり高い。この状況で誰が取引しようと考えるだろうか。経済は以前のように早期に回復はしないだろう

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米ハイテン統合参謀本部副議長は、北朝鮮の北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長が重篤な状態にあるとの報道に関する情報は得ておらず、金委員長は依然として軍を完全に掌握しているもようだ

北朝鮮メディア、22日も金委員長の動静を報じなかった。

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15:00    GBP 3月 消費者物価指数(HICP)=前月比0.0%(予想0.0% 前回0.4%)、前年比1.5%(予想1.5% 前回1.7%)、コア前年比1.6%(予想1.6% 前回1.7%)、小売物価指数(RPI)=前月比2.6%(予想-0.2% 前回0.5%)、RPI前年比2.6%(予想2.2% 前回2.5%)、RPIX(除く住宅ローン利払い)=前年比2.7%(予想2.4% 前回2.5%)→ 小売物価指数は予想を上回る

15:00    GBP 3月 生産者物価指数=出荷前月比-0.2%(予想-0.3% 前回-0.3→-0.2%)、前年比0.3%(予想0.1% 前回0.4→0.5%)、出荷コア前月比=0.3%(予想0.0% 前回-0.1%)、コア前年比0.9%(予想0.5% 前回0.4%)、仕入前月比-3.6%(予想-3.5% 前回-1.2→-0.9%)、仕入前年比-2.9%(予想-3.2% 前回-0.5→-0.2%)

17:30    GBP 2月 住宅価格指数=前年比1.1%(予想1.6% 前回1.3%)

20:00    TRY トルコ中銀金融政策発表=政策金利を1.0%引き下げ9.75→8.75%に決定。予想は0.5%の利下げ。→中銀は利下げで通貨リラ相場に一段の圧力がかかることは認識しながらも、新型コロナウイルス感染拡大のほか、原油価格の急落による影響に対応していく姿勢を示した

21:30    CAD 3月 消費者物価指数=前月比-0.6%(予想 前回0.4%)、前年比0.9%(予想1.1% 前回2.2%)、コアcommon前年比1.6%(予想 前回1.8%)、コアmedian前年比2.0%(予想 前回2.2→2.1%)、コアtrim前年比1.8%(予想 前回2.1→2.0%)→ 上昇は2006年9月以降最も減速

22:00    USD 2月 FHFA住宅価格指数=前月比0.7%(予想0.3% 前回0.3→0.5%)

23:00    EUR 4月 消費者信頼感・速報値=-22.7(予想-19.6 前回-11.6)→ 新型コロナウイルス危機の影響によりイタリアではデータを取得できなかった。

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