2020/04/05

今週の為替相場を考える(4/6日~4/10日)

今週の為替相場を考える(4/6日~4/10日)

為替相場、株価と債券利回りの影響をある程度受けることは間違いなく、世界的な中銀に緩和策や政府の財政政策により何とか落ち着きをとりもどしてはいるが、今週もすべては新型コロナウイルスの感染拡大の影響受けた相場変動が予想され、突然急落・急伸するリスクは引き続き高い確率で存在している。

現状は、ボラは低下気味に動き、VIXも85まで暴騰後に先々週は36.24、先週は46.80まで低下し。米10年債利回りは、0.318→1.283%まで上昇後、0.55%まで下落しており、米2年債利回りは、一時0.182%と安値を更新し下げ止まり感が見られない。日経平均株価はボトム感があるも、高値から50%近くの20000円の壁を超えられないこと。ダウは19,000以下でボトム感があるが、19000~23000のレンジを抜け出せず、引き続き上値が重いことも気になる。

新型コロナウイルス感染拡大による世界中の経済的損失は予想外に深刻で、景気減速と米失業率の悪化は止まらない。世界経済の減速は間違いなく、バンカメは2020年世界のGDP予想を今までの0.3%→-2.7%に下方修正したこと。米住宅ローンのデフォルトは急増し、サブプライム危機の2008年上回る恐れがあること。米議会予算局(CBO)の予想では、第2四半期の国内GDP-7%、失業率10%を上回り、米10年債利回りは1.0%を割れとなるリスクがあること。ノルウェー政府年金基金やGPIFなど大規模な政府系ファンドも損失が拡大していることもどうしても意識せざるを得ない。

USDJPY
リスク回避の円高から、国内での新型コロナウイルスの感染拡大と非常事態宣言のリスク拡大に円安へと変化。ただし、200日MA=108.31に位置し、25日MA=107.69、75日MA=108.96と、比較的狭い範囲に集中し、最近の水準に収束しており、直近5日間だけを見ても、107~109円の2円幅で、ようやく大変動も終息気味。(ただし、突然急変するリスクは変わらず)

今週は6日が中国清明節、10日は欧米がグッドフライデーで休日となり、主要中銀は現状で新たな緩和策を講じる可能性も低いこともあり、107~109円のレンジを抜け出すことは難しとの前提に立ち、引き続き円高傾向にあるとの予想に立ったストラテジーとなる。

もちろん、首都で緊急事態宣言でも発令され日本株が急変すれば話は別だが、108.50超では売りから入り、109.00~20超えでストップ。107円台前半では買い106.50~80割れではストップで考えたい。

EURUSD
この1週間で様変わり。先々週は一部に期待された財政出動の動きやECBの7500億ユーロ規模の緊急量的緩和(QE)に200日MAを上回り1.1150まで上昇したEUR高相場も、先週は蓋を開けてみたら1.0800を割り込み5連続の下げとなった。

大枠では1.06~1.15の900ポイントレンジで、直近では1.08~1.12の400ポイントのレンジ。直近では一時1.08を割り込んでいるが、低水準から売り込むことも難しいように思えてならない。EU財務相会合や他の発言で共通債の発行の可能性が高まれば別でEUR買いへと動くと思うが、合意できる可能性がより低いように思えて、戻り売り圧力は変わらず。

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