2020/04/09

2020年4月9日、昨日8日 海外市場の動き(午前5時半ごろ)

2020年4月9日、昨日8日 海外市場の動き(午前5時半ごろ)

ダウ+779.71(+3.44%)と大幅高、米10年債利回りは一時0.77%台へ上昇、原油価格(WTI)は26ドル台へ上昇。為替相場は総じてドル安で、AUD+NZDは上昇が目立ち、EURはドル売りの中で強さは見られず。

①「NY州の死者拡大」にも、米国立アレルギー感染症研究所(NIAID)所長は「新たな入院患者数が減っていることから、米国の感染は来週以降に転換点を迎える」を好感
②ゴールドマン「富裕層顧客に、株式投資への回帰を促し特に米国株を推奨」を好感
③米株にとってネガティブ材料となっていた「急進的リベラルのサンダース氏が民主党大統領選から撤退」を好感した株高と、FOMC議事要旨でFRBの危機戦闘モードを確認した安心感も見られた。

原油価格(WTI)はOPECプラスで減産合意が難航する中で日量1000万バレルの減産期待は残り、米石油企業が400万バレルの減産期待もあり26ドル台へ上昇。

EURUSDは、市場が期待している、欧州連合(EU)財務相で、新型コロナ対策のパッケージを協議したものの合意に至らず。EUR相場にとっては重要な材料で、アジア市場の1.0902をピークにアジア市場では一時1.0830まで値を下げるも、。ショルツ独財務相は、合意は12日までに成立することを期待と欧米市場ではドル売りの流れもあり1.0850台をボトムに50~90のレンジに終始。

USDJPYは、アジア市場の株安時につけた108.50をボトムに、欧米市場では一時109.10まで上昇。ただし、109円台の上値は重く米株の上昇や米債利回りの上昇にも関わらず、108.60~90の狭いレンジに終始。落ち着きを取り戻しているのか、今後の動きでエネルギーをためているのか? 狭いレンジに終始。

AUDUSDは、新型コロナウイルスの感染拡大の対応阻止が功を奏し、感染者ペースが低下。アジア市場の0.6116をボトムに、欧米市場で上昇が止まらず、米国市場では0.6244まで上昇し0.6230台で推移と上昇が目立つ。

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FOMC議事要旨(3月3日と15日分)
①新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)が米経済に及ぼし得る打撃の規模を把握するのに伴い、当局者らは危機戦闘モードに入った。
②リスクは下振れを示し、「強力な」対応が正当化されると当局者らは判断した。
③「参加者全員が短期的な米経済見通しについて、過去数週間に急激に悪化し、極めて不透明になったとの見方を示した」
④新型コロナ感染拡大がもたらす「景気見通しへの下振れリスクが急拡大」したことに鑑み、「参加者らはリスク管理の観点で、金融政策での強力な対応が求められていると指摘した」
⑤FF金利誘導目標のレンジをゼロ-0.25%に引き下げることを決定。金融システムに資金を注入するため、大規模な債券購入プログラムを再開した。
⑥当局者らが3月15日会合の時点で、追加行動の必要性を予想していたことが示された。

サンダース氏
①民主党の大統領候補から撤退。

ゴールドマンサックス
①いまこそ市場に戻り、株式相場下落の機を生かして回復に備えたポジションを取る時
②富裕層顧客に、株式投資への回帰を促し、特に米国株を勧めた。新型コロナウイルス拡大阻止のロックダウンが終了すれば、景気が力強く回復するとの見通しが理由

米国立アレルギー感染症研究所(NIAID)所長
①新たな入院患者数が減っていることから、米国の感染は来週以降に転換点を迎える」

米議会の民主党指導部
①次の景気刺激策として、少なくとも5000億ドル(約54.44兆円)を提案する。7日にムニューシン財務長官が中小企業支援で2500億ドルの増額を要請した感の2倍に相当する。

ヘッジファンド運用者のクリスピン・オデイ氏が投資家に警告
①「この状況は2008ー09年や2001-02年と違うほか、1989-92年とも異なっている」と指摘。「今年のGDPの落ち込みは1931-32年と同様になるだろう。当時は国や機関が消滅し、アドルフ・ヒトラーといった人物がドイツを支配する機会を掌握したひどい時代だった」と続けた。ブルームバーグは同書簡を確認した。

エバンス・シカゴ連銀総裁
①最良のシナリオが実現した場合でも、この危機を脱却した後の米国と世界の経済は、危機前ほど豊かではないだろう。
②第2四半期の米経済は厳しい縮小を迎えるとの見方も示した。失業率は「最悪20%まで上昇し得る。


米テキサス州のエネルギー規制当局者
①OPECプラスは少なくとも日量2000万バレルの減産を行う必要がある
②米企業が今後3カ月で「組織的に」日量400万バレルの減産を行う見込み

PIMCO
①GDPは第2四半期に-30%、2020年全体では-5%になるとの見方。
②最近の雇用関連指標は失業率が最大で20%まで上昇する可能性を示唆。第2四半期の経済成長率は-30%に落ち込むが、その後の2四半期は回復する。。


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ラガルドECB総裁
①ユーロ圏の雇用に不安な兆候
②1ヵ国が打撃を受ければ、他国は影響避けられない

欧州連合(EU)財務相
①新型コロナ対策のパッケージを協議したものの合意に至らず。
②ショルツ独財務相は、合意は12日までに成立することを期待。

ビルロワドガロー仏中銀総裁
①新型コロナウイルス危機への対策として一部で主張されている追加の金融緩和措置を検討するための唯一の要因は、インフレの大幅な下振れリスク

ナスク英財務相
①ジョンソン英首相の症状が改善していると明らかにした。ただ、引き続き集中治療室に入っている

クオモNY州知事
①ソーシャル・ディスタンシング(社会的距離)は奏功しているものの、新型コロナ感染症による死者が前日から779人増え、1日の死者数としては最多になった。

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WHO予測(8日レポート)
①楽観的なシナリオでは、財の貿易が今年、世界で13%減少するが、来年には21%増加する。GDPは今年2.5%減少するが、来年は7.4%増に回復する
②悲観的なシナリオでは、財の貿易は今年、最大で32%減少し、来年24%増加する可能性がある。GDPは今年が最大8.8%減、来年は5.9%増と予測
③楽観的なシナリオが現実となった場合でも、減少率は2009年の約12%に匹敵する。悲観的なシナリオならば、世界貿易は大恐慌以来の急激な落ち込みとなる。

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EIA統計
①米原油在庫、過去最大の増加 製油所稼働率低下で

OPECプラス
①協調減産の事前調整が難航
②イランのザンギャネ石油相は、石油市場に対する明確な成果が期待できなければ会合の開催には同意しない
③ロシアは、日量160万バレルの減産を行う用意があると表明

OECD
①新型コロナウイルス危機により、主要国の経済活動を示す月次の先行指標が過去最大の落ち込みになった

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21:15    CAD 3月 住宅着工件数=19.52万件(予想18万件 前回21.01→21.06万件)

21:30    CAD 2月 住宅建設許可件数=前月比-7.3%(予想-4.5% 前回4.0→3.3%)

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