2020/04/12

今週の為替相場を考える(4/13日~4/17日)

今週の為替相場を考える(4/13日~4/17日)

先週金曜日に続き13日(月)もイースターマンデーで香港、オセアニア、欧州主要市場の多くは休場となるが、米国市場は通常通り営業となり、ロングウイークエンド明けの相場は、米国市場がリードする展開で、新型コロナウイルスの感染拡大を阻止できると市場が考える通貨の上昇と、逆は売られやすくなると思われる。

振り返ってみると、米株安を見込みVIXでもロングが多くあったが結果は逆で、それらのポジションの巻き戻しもイースター休暇を前にして調整が進んでいる可能性は高く、ダウは3月23日の18200ドル台をボトムに、FRBが米国債とMBSを無制限で終了期限を設けず購入すること発表したことで上昇が続き、4月3日から再上昇していた。四半期末も終わりイースター休暇も終わり積極的な買いもはけ、大規模な米国の経済対策と新型コロナウイルスの感染拡大の綱引き相場となっている。

米10年債利回りは、四半期末のドル需要と新興国を主とした国内資金の海外逃避にドル不足となり米10年債利回りは一時1.27%台まで上昇していたが、3月20日にFRBは主要5中銀(BOJ、ECB、BOC、BOE、SNB)とドル・スワップ協定を通じた流動性供給の拡充を発表したことで、0.5%台まで低下し現在は0.72%近辺で推移している。

為替相場を見ると、USDJPYは3月6日(土曜)のOPECプラスで減産合意が失敗し、原油価格が暴落したことで週明け9日には101.18まで下落し、これをボトムにGPIFの外債購入積み増しの報道や米株高もあり3月24日には111.72まで上昇。これをトップに106.92まで下落後に、直近では大枠108円台を大きく抜け出せずレンジ相場となっている。日本は新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐことができるのか? また週末にOPECプラスが日量1000万バレルの減産で合意しているが、今週はこの動きが相場の材料にされやすい。

USDJPYは、短期的に底値を探る動きを期待しているが、108円割れから積極的に売る材料があるか? または売ろうと考えている市場参加者が多いかと考えると疑問で、むしろ107円をボトムに107円台ミドル~00のレンジ買い、109円台は売りの2極化が続きそうである。

EURUSDは、3月18日夜にECBは新型コロナウイルス対策として7500億ユーロの緊急量的緩和(QE)を発表し売りの流れが続いていたが、3月20日~23日の1.0630台をボトムに下げ止まり、FRBが米国債とMBSを無制限で終了期限を設けず購入することや、FRBのドル不足が緩和したことや、G20の5兆ドルの大規模支援や、独メルケル政権が財政健全路線を放棄し1560億ユーロの国債発表を発表するなど、1.1148まで続伸から、4月に入る売りへ変化し1.0760台で何とか下げ止まっている。

EURUSDは、ECBと各国政府の確固たる対応を評価してなのか、予想外に底堅く推移しているが、短期的には一度下値を試す動きを期待し、1.0800~50をボトムに1.1000の大台を狙う動きを期待したい。


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