2020/04/30

2020年4月30日(木)昨日29日、海外市場の動き(午前5時半ごろの動き)

2020年4月30日(木)昨日29日、海外市場の動き(午前5時半ごろの動き)

レムデシビルが新型コロナ臨床試験で主要評価項目を達成し、早期治療薬の誕生を期待。主要国ではロックダウン解除の可能性を模索。FOMCは景気回復に積極的な行動を表明、議長もあらゆる範囲の手段を活用とある。

株続伸+原油高もあり、為替相場は弱すぎる米GDPもありドル全面安でリスク回避の巻き戻しに動き、特にAUD+NZD+CADとリスク敏感通貨が上昇し、クロスではJPYは全面安。

USDJPYは、欧州市場の序盤で106.50割れを試し106.36まで一時下落するも続かず。米国市場では株高+弱い米GDPに主要通貨でドル売りが強まる中で、クロスのJPYなのか、106.50割れを試した反動なのか、106.76まで反発し106.50台が再び固くなる。ただし、前日比では円高傾向を維持。上値の重さはかわらず続落中。

AUDUSDは、早朝の0.6485をボトムに強い豪第1四半期CPI(前年比2.2%)のサプライズにAUD買いが強まり、0.6547まで上昇。欧州市場では一時0.6506まで値を上げるも弱い米GDPを契機に再び上昇し終盤にかけては0.6550台と、6連騰中。

欧米株は強く、ダウは+532.31(+2.21%)の上昇で、Nasdaq+S%P500 も強く、日経先物も20400台への上昇も。原油価格(WTI)も強く一時16.78ドルまで上昇し15.30台で推移。米10年債利回りは0.621%、2年債は2.0%と大きな変化は見られず。

FOMCは、予想通り政策金利0.0~0.25%で据え置き、ゼロ付近での金利を維持し債券購入を継続すると改めて表明。パウエル議長は雇用の最大化と物価安定のため、あらゆる範囲の手段を活用と。

①豪CPIの前年比は2.2%と予想外に強く、アジア市場はAUDUSDが上昇、欧州市場に入り利食いの売りに押され、弱い米GDP上昇へ
②ユーロ圏景況感指数は67.0と過去最大の落ち込み、EURUSDの上値が重くなり、
③独CPIの前年比は+0.8%と予想を上回るも前回1.4%からは大幅低下し反応は鈍い。
④米GDPは前年比-4.8%と予想外に弱く11年ぶりの落ち込みに、ドル売りへと変化。
⑤米NAR住宅販売保留は、前月比が-20.8%と2010年以来の大幅低下。
⑥ギリアド、レムデシビルが新型コロナ臨床試験で主要評価項目を達成

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20:00    GER 4月 消費者物価指数・速報値=前月比0.3%(予想0.1% 前回0.1%)、前年比0.8%(予想0.7% 前回1.4%)、HICP前月比0.4%(予想0.1% 前回0.1%)、前年比0.8%(予想0.5% 前回1.3% )

21:30    USD 第1四半期 GDP・速報値=前年比-4.8%(予想-4.0% 前回2.1%)、個人消費(Personal Consumption)=前期比-7.6%(予想-3.6% 前回1.8%)、PCE価格指数=前期比1.3%(予想1.2% 前回1.4%)、コアPCEデフレーター=前期比1.8%(予想1.4% 前回1.3%)→ 11年ぶりとなる2008年第4四半期以来の大幅な落ち込みで、ロックダウン措置が第1四半期中は1カ月に満たなかったがGDPが大幅に減少したことを考慮すると、第2四半期の落ち込みは予想がつかず。

23:00    USD 3月 NAR住宅販売保留指数=前月比-20.8%(予想-10.0% 前回2.4→2.3%、前年比-16.3%(予想 前回11.5→9.3%)→ 共に予想外の大幅な下落で、前月比は2010年以来の大幅低下、新型コロナウイルスの感染拡大によって住宅購入を検討していた消費者が遠のいた。

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パウエルFRB議長は、雇用の最大化と物価安定のため、あらゆる範囲の手段を活用。雇用最大化と物価安定が軌道に乗ると確信するまで、0.00~0.25%の政策金利を維持。いまは政府債務を懸念する局面ではなく、経済を支えるために財政の力を活用する時期。コロナウイルス拡大阻止のための外出制限などの各国の措置は経済を突然停止させた。来週の雇用統計で失業率は2ケタに急上昇するとみられる。FRBの資産購入で、ここ数週間で市場の状況は大幅に改善した

FOMC声明は、新型コロナウイルスのパンデミックにより米経済は悪化しており、景気回復を支えるため積極的な行動をとる。今回の政策決定は全会一致。FRBはこの試練のときに米経済を支え、雇用の最大化と物価の安定の目標を推進するために、あらゆる手段を使うことを約束する。経済が足元の状況を乗り切り、最大雇用と物価安定の目標達成に向け軌道にのったと自信をもてるようになるまで、この目標レンジを維持すると予測。 弱い需要と著しく低い石油価格が、消費者物価の上昇率を押し下げている。米国と海外の経済活動の混乱は、金融情勢に深刻な影響をもたらしており、米国の家計と企業の信用の流れを妨げている。 FOMCは、市場情勢を注視し、適切にその計画を調整する準備をする。決定はパウエル議長及びウィリアムズ副議長を含む10人のメンバー全員の賛成による。

FOMCは、予想通り政策金利0.0~0.25%で据え置き、ゼロ付近での金利を維持し債券購入を継続すると改めて表明。た。声明で、「経済を支えるため、政策手段を活用し適切に行動する」と言明した。今回の政策決定は全会一致。今後の金利の道筋に関するガイダンスについては、曖昧な表現を据え置いた。声明には「経済が最近の出来事を乗り切り、最大限の雇用と物価安定の目標を達成する軌道にあると委員会が確信するようになるまで」、FF金利の誘導目標レンジをゼロ付近に維持すると記述。3月15日に発表された声明の文言が繰り返された。

ギリアド、レムデシビルが新型コロナ臨床試験で主要評価項目を達成、初めての有効なCOVID19治療薬が生まれる可能性がある。

米第1四半期GDPは前年比-4.8%と、2008年第4四半期以来の大幅な落ち込み。ロックダウン措置が第1四半期中は1カ月に満たなかったがGDPが大幅に減少したことを考慮すると、第2四半期の落ち込みは予想がつかず。

クドロー米国家経済会議(NEC)委員長は、米経済は下期に大きな跳ね返るがあり、経済は下期に17%から20%の成長を遂げると見込む

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ドイツ政府は、2020年の経済成長率見通しを+1.1→-6.3%に大幅に下方修正へ。景気は第2四半期に底入れし、その後は回復するとの見方を示したものの、アルトマイヤー経済相は新型コロナウイルスの感染拡大によりドイツ経済は第2次世界対戦以降で最悪のリセッションに陥るとの見方を示した。2021年予想1.5%、失業率は2019年227万人→2020年262万人に増加、2021年246万人へ戻すと予想。

ドイツ経済研究所(DIW)は、ドイツ経済は2020年が6%を超えるマイナス成長に陥るとの見通しを発表。四半期別で第1四半期は-2%、第2四半期は-10%になるとの見方

仏政府報道官は、ロックダウンは5月11までのデータ次第、第2波の流行リスクは高い。

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