2020/04/12

今週の主な材料(4/13日~4/17日)

今週の主な材料(4/13日~4/17日)

13日(月)はイースターマンデーで香港、オセアニア、欧州主要市場の多くは休場となり、経済指標は発言も見当たらない。

今週の火曜日からはイースター明けで全市場がそろい、ポジション調整も一巡していることもあり、新たな気持ちで取引が始まることになりそうである。また、引き続き今週のメインテーマも新型コロナウイルスの感染の度合いで変わらず。

日本の大都市の一部では緊急事態宣言が発令され経済活動はより後退する中で、WHOからも指摘されている通り、東京を中心都市感染者数は拡大傾向にある。中国では武漢市の都市封鎖が解除される反面、海外渡航者による感染拡大も危惧されている。欧州では絶対的な感染者数は多いものの、減少傾向にあることを示唆しているが、流動的であることに変わりない。

米国では、クオモNY州知事が感染による死亡者は増加しているが新規の感染者数は減少傾向にあることを力説していた。ただ、全米を見ると米ジョンズ・ホプキンス大学の集計では、日本時間11日午前9時までの24時間で2108人が死亡した。死者の累計は1万8700人以上で確認された感染者は50万人を超えたとある。死者の約半数は東部ニューヨーク周辺に集中しているとあり、トランプ政権の側近が5月から経済活動の再開を目指すとの声も多いが、なかなか難しいのでは?

各国中銀の流動性確保に向けた超大型緩和策と、政府による大規模な経済支援策で、2週間前には四半期決済とドル不足からドル買いが進んでいたが、先週はドル売りの流れがめだっていた。今週は、これらの新型コロナウイルスの感染の度合いや、主要国中銀や政府による新たな対策の有無も重要になっているが、大きな調整もイースター休暇である程度は終了していることが予想される。

4月15日には、カナダ中銀が金融政策を発表するが0.25%の据え置きは固いと思われている。3月に3度の利下げを実施しこの間で政策金利を1.75→0.25%まで引き下げ、ゼロ金利まであとが残り少ない。4月9日のカナダ雇用統計では失業者数が5.6→7.8%に拡大、雇用者数は3.03万人→-101.07万人へと失業者数が大幅拡大。3月27日の直近最後の利下げ時のポロズカナダ中銀の会見では4月15日に新たな経済見通しを発表するとあり、今回も注目したい。週末には暴落していた原油価格もOPECプラスで1000万バレルの減産で合意したこともあり、ネガティブ材料には反応しやすいのでは?

4月16日には豪雇用統計の発表があり、失業率の予想5.5%(前回5.1%)、新規雇用者数予想-3.0万人(前回+2.67万人)と悪化が予想されている。3月19日に豪中銀は政策金利を0.5%引き下げ0.25%と後のない水準まで大幅に引き下げ、為替介入を示唆する強硬な発言と、雇用とインフレが中銀目標を達成するまで金融の引き締めはしないとの強硬な発言もあり、その日を境にAUDが強含みで推移している流れを考えれば、予想より悪ければ調整の売りが強まるが長続きしないのでは?

4月17日には、中国のGDP、鉱工業生産、小売売上高、固定資産投資など主要な経済指標の発表が続く。特に、GDPは1月17日に発表された第4四半期は6.0%となっていたが、新型コロナウイルスの感染拡大による経済活動の低迷の影響にどこまで低下するのだろうか? 今回のGDP予想は前期比-9.8%(前回1.5%)、前年比-6.0%(前回6.0%)となっている。最近の武漢市の都市封鎖が解除と新型コロナ戦争の勝利に悪い数字をどこまで織り込み、どこまで無視できるだろうか? 場合によっては当局の介入を受けることが予想される株価を注目しながらの取引になりそうである。

今週の発表予定は別表をご覧ください。
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