2017/11/23

2017年11月23日(木曜)昨日22日、海外市場の動き


2017年11月23日(木曜)昨日22日、海外市場の動き

ドル全面安!  欧州市場で米債利回りの低下から続いたドル売りの流れは、弱い米耐久財受注に引き継がれ、FOMC議事録でさらに加速へ。

米株は弱く、米債利回りは10年債・2年債共に低下、耐久財受注は前月比-1.2%(予想0.3% 前回2.0%)と予想外に弱く、FOMC議事録では、2%のインフレ目標が長期間達成できない可能性に反対の動きも見られた。

ただし、CME FedWatchでは12月13日の利上げ期待の確率は91.5%と変わらず強い。23日から続く米感謝祭・ブラックフライデーを前にして、米税制改革案の成立期待を意識したドルロングのポジション調整がドル売りの要因へとも思われる。

GBPUSDは、欧州市場に入り、英政府は成長率見通しを下方修正したことで欧州市場では一時1.3210台まで値を下げる局面も見られたが、ブレグジット交渉では12月のEU首脳会議を前にして、メイ政権は制裁金の上乗せなど課題を克服する可能性も残り、ドル全面安の中でGBPUSDは上昇傾向を維持し、終盤にかけては1.3320台まで続伸。

EURUSDは、独連立協議が決裂してからのEUR売りも有効性を示さず、ユーロ圏の消費者信頼感指数が歴史的プラスへと変化。目先のショートもあぶりだされ1.1800を載せてからはさらにその動きが加速し1.1820台まで上昇。ただし、独総選挙の可能性を含めた選択肢の実行によってはさらに政局が混迷するリスクは消えず。

USDJPYは、何と言ったらいいのであろうか。11月15日に113~114.50のレンジの下限を割り込んでからはテクニカルな円買いが続き、米長期金利の低下=円高の流れは変わらず。弱い米耐久財受注で112.00円をクリアに割り込み、FOMC議事録を受けて111.50の重要なポイントをも割り込み終盤にかけては111.14まで続落。

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〇米株は弱く、ダウは-64.65(-0.27%)、Nasdaq+4.88(+0.07%)、S&P500-1.95(-0.08%)。欧州株も軟調でStoxxEurope600は-1.04(-0.27%)と低下。
〇米債利回りは低下、10年債利回りは前日2.36→2.32%、2年債も低下し1.77→1.735%となりドル売りの要因の一つとなる。
〇原油価格(WTI)は前日56.83→58.06と+1.23(+2.16%)と大幅上昇。

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ハモンド英財務相が秋の財政報告で、英政府が成長見通しを下方修正=2017年2.0→1.5%、2018年1.6→1.4%、2019年1.7→1.3%と下方修正、2018年には税制赤字がGDP比2.0%以下へ。

FOMC議事録(11月1日)=経済が力強く近いうちに政策金利を引き上げる可能性が高いと考えているが、数人はインフレ率が左右と判断。

FOMC議事録(11月1日)=インフレ率では、多くが予想する以上に長期にわたって目標の年率2%を下回る水準が続く可能性があると判断→ RBはここ数カ月、インフレ指標の低迷は一時的な現象で、時間と共に解消するとの見方を基本的な仮説としてきた。大半は引き続き、労働市場のひっ迫で中期的インフレ率が上昇する可能性を指摘し、低インフレの原因について議論。

FOMC議事録(11月1日)=多くは、労働市場の引き締まりにもかかわらずインフレ指標の低迷が長引いており、一過性の要因のみではなく、一段と持続的な動きも影響している可能性を指摘。→ FRB重視のインフレ指標の個人消費支出(PCE)価格指数は9月に前年同月比1.6%で、FRB目標の年率2%を下回りコアも1.3%と弱い。

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