2017/11/29

2017年11月29日(水曜)欧州・米国市場序盤の動き

2017年11月29日(水曜)欧州・米国市場序盤の動き

明日30日の米上院本会議で税制改革法案の採決を前にして、米債利回りは上昇し欧米市場ではドル買いが強まる。

欧州株は上昇、StoxxEurope600は+2.78(+0.72%)、独DAXは上昇、英FTSE100は下落へ。米10年債利回りは2.35%へ上昇、2年債も1.76%と共に上昇。

EURUSDは、ユーロ圏景況感指数は2000年来の高水準で、ユーロ圏金融安定性報告では「ユーロ圏ソブリン債市場への圧力は金融危機依然の水準まで低下」と評価。独CPIは予想通りながら前回より上昇するも、EURUSDは1.1880台をピークに1.1820へ下落。

USDJPYは、111.37~67のレンジから、欧州・米国市場の序盤に上値を超え111.80台と11月22日の水準へと上昇。AUDUSDも、アジア市場の0.7608を高値に、欧州・米国市場序盤にかけ0.7560台まで続落。GBPUSDは英国のEU離脱交渉の進展を期待したGBP買いも続かず、欧州市場の1.3430を高値に上値が抑えられている。

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ECB=ユーロ圏が不安要素に直面し続けたとしても、景気拡大の広がりに支えられ、金融の安定に対するリスクは抑制された状態を維持する。

独連銀安定性報告書=主要国の国政選挙を終えて懸念が後退。ユーロ圏ソブリン債市場への圧力は金融危機依然の水準まで低下した。

独連銀安定性報告書=低金利と国内の好ましい経済状況により、市場参加者がリスクを過小評価する危険がある。高水準の不動産価格や弱い銀行セクターなど複数のリスクに直面しているが、8
年間続いている好景気を背景に、投資家は経済の脆弱

バルニエEU首席交渉官=合意しなければ次の移行交渉フェーズに進めない。離脱清算金を巡る英国との合意を今後数日中にEUに報告できるよう望んでいる。交渉官は12月4日にメイ英首相および欧州委員会のユンケル委員長と会談する予定。

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米税制改革法案や予算案などに関連した年内の議会日程。
11月30日=上院本会議で税制改革法案を採決。複数の共和党議員が法案の修正を求めていることから遅れる可能性も。上院通過後、上院案と下院案の調整を行い、承認されればトランプ大統領に送付。
12月8日=連邦政府の暫定予算の期限が切れる日。政府機関の閉鎖を回避するため、議会は2018年9月末までの1兆ドル以上の予算案を可決するか、当面のつなぎ予算を承認する必要がある。どちらも承認できなければ、政府機関が一部閉鎖される可能性がある。
12月12日=アラバマ州上院議員補選。共和党候補はセクハラ疑惑が浮上しているロイ・ムーア氏。民主党候補はダグ・ジョーンズ氏。共和党上院トップのマコネル院内総務をはじめとする同党の議員らは、セクハラ疑惑を理由にムーア氏に撤退を求めており、ムーア氏が当選したとしても党内の混乱が予想される。上院の議席数は共和党が民主党をわずかに上回っているが、ジョーンズ氏が勝利すればこの差がさらに縮まる。
12月14日=下院の年内最終審議日。
12月15日=上院の年内最終審議日。
12月22日=クリスマス前の最後の平日。税制改革法案を大統領に送付する期限となる可能性も。

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