2017/11/25

2017年11月25日(土曜)昨日24日、海外市場の動き

2017年11月25日(土曜)昨日24日、海外市場の動き

ブラックフライデーの海外市場は、米国市場が短縮取引の影響もあり相場全体の動きは緩慢ながら、米PMIは予想を下回りドルは弱く、ドルインデックスは92.76と2か月ぶりの低水準へ、米株と米金利は上昇、原油価格も強含みで推移。

為替市場は、独メルケル政権の連立交渉で協議再開の可能性と、強い独Ifo景況感指数によるEURの上昇と、格下げの影響による南アランドの下落が目立った。

ドル安の流れが強まったのは、22日のFOMC議事録も一つの契機で、利上げの可能性と低インフレへの懸念の両面を示唆したことによる警戒感から始まり、米税制改革法案の実行への不安感も加わり、感謝祭・ブラックフラーデーを前にしたポジション調整が大きな要因と思われる。

EURUSDの上昇傾向の要因は、ユーロ圏の景況感の改善で23日のユーロ各国のPMIは予想外に強く、ユーロ圏PMIは約6年ぶりの高水準となり、23日のECB議事録ではオープンエンド型(無期限型)の資産買い入れプログラムで激しい討議が行われたことが示され、ECBの債券買い入れの縮小か停止の可能性も気になっている。

本日のEURUSDは、欧州市場に入り1.1830台の安値からブレグジット交渉への進展期待に反発したGBPUSDに連動し買いが強まり、過去最高となった独Ifo景況感指数にユーロ買いが加速し1.1870台へ上昇。独連立協議から離脱していたドイツ社会民主党(SPD)が他の政党と協議する用意を示唆したこともあり1.19の大台を上回り1.19400台へと上昇、結局は1.19台を維持して1.1929で終了した。

USDZARは、南アフリカの経済、財政上の課題は予想より深刻である可能性に、現地通貨建て債券格付けを「BBBマイナス」→投機的等級(ジャンク級)となる「BBプラス」に、外貨建て債券の長期格付けも「BBプラス」から「BB」に引き下げたことで、USDZARは13.86→14.15まで急上昇、ZARJPYは8.015→7.858まで下落。

GBPUSDは、早朝の1.3313を高値に、アジア・欧州市場の序盤には一時1.3279まで値を下げるも、メイ英首相から「EU離脱交渉はともに前進することが必要」、「英国は欧州の安全保障の維持にコミットする」との発言や、テンレイロBOE政策委員の「11月利上げは時期尚早適切なタイミング」との発言もありGBPUSDは1.3350台まで上昇し、ロンドン中心部のオックスフォード通りで銃声との報道に値を上げる局面も見られ、EURGBPは上昇が続くも1.3310台をボトムに1.3338で終了し上昇傾向を維持。

USDJPYは、アジア市場の終盤にかけて111.50台まで上昇するも続かず、111.30~55のレンジで取引が続いた。欧州市場から米国市場の前半にかけて米株高+米金利の上昇に円売り圧力が続き、クロスでのEURJPYの買いを筆頭に円売りの流れが続き、薄商いの中で111.62まで上昇、終了間際には111.50台まで値を下げている。

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〇米国債利回りは10年債(2.34%+0.02%)、2年債(1.74%+0.02%)と共に上昇。
〇米株は上昇、ダウ+23,557.99+31.81(+0.14%)、S&P500+5.34(+0.21%)とNasdaq+21.80(+0.32%)はハイテク株が強くアマゾンの上昇に共に過去最高を更新
〇原油価格(WTI)は58.95ドル+0.93(+1.6%)へ上昇。

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NZD 10月 貿易収支=前月比-8.71億NZドル(予想-7.5億NZドル、前回-11.43→-11.56億NZドル)、前年比-29.86億NZドル(予想-27.05億NZドル、前回-29.1億NZドル)→赤字額が予想を上回る

GER 11月 Ifo景況感指数=117.5(予想116.7 前回116.7→116.8)、現況指数=124.4(予想125.0 前回124.8)、期待指数=111.0(予想108.8 前回109.1→109.2)→ 予想を上回り過去最高へ 独連立協議の決裂による政治的停滞、EU離脱に向けた交渉、米国の保護主義台頭の影響も軽微。

USD 11月 総合PMI・速報値=54.6(予想 前回55.2)、製造業PMI・速報値=53.8(予想54.8 前回54.6)、サービス業PMI・速報値=54.7(予想55.5 前回55.3)→ 予想を下回る

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メイ英首相=EU離脱交渉はともに前進することが必要。英国は欧州の安全保障の維持にコミットする→ この発言を受けてGBPUSDは一時上昇。

テンレイロBOE政策委員=11月利上げは時期尚早ではない適切なタイミング。市場はBOEのコミュニケーションを非常によく理解している

連立交渉を打ち切った独自由民主党(FDP)は、メルケル首相のキリスト教民主・社会同盟(CDU・CSU)緑の党との連立協議の用意があることを示唆。

S&Pは南ア格下げへ=南アフリカの経済、財政上の課題は予想より深刻である可能性に、現地通貨建て債券格付けを「BBBマイナス」→投機的等級(ジャンク級)となる「BBプラス」に、外貨建て債券の長期格付けも「BBプラス」から「BB」に引き下げた。→ USDZARは13.86→14.15まで急上昇。

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