2017/11/30

2017年11月30日(木曜)アジア・欧州市場序盤の動き

2017年11月30日(木曜)アジア・欧州市場序盤の動き

米上院本会議で税制改革法案の採決を今夜に控え、複数の議員が法案の修正を求めるなど、予断を許さない状況となっており、結果を見守ることにしたい。

アジア市場の特徴は、弱いNZDに対して、強いAUDとGBPと明暗が分かれているが、USDJPYは日経平均株価が+127.76(+0.57%)と強くややビット気味ながら、米金利は大きな変化は見られず、中国株は弱さが目立ち動きは鈍く、動きににくい状況が続く。

NZDUSDは、弱いNZ住宅建設許可には反応は鈍かったが、午前9時のANZ企業信頼感が-39.3(予想 前回-10.1)→2か月連続のマイナスでマイナス幅が拡大し、企業活動見通しは6.5%(予想 前回22.2%)→ 前回から大幅に悪化し、NZDUSDは1.6880台→1.6830台へと下落。

一方のAUDUSDは、中国の製造業・非製造業PMIは予想と前回を上回り強くAUD買いの材料となり、AUDNZDの買いも強く、AUDUSDとNZDUSDの動きを真逆にし、AUDUSDは0.7550台を安値に07590台へと上昇。ただし、0.7600の大台には抵抗があるらしくトライは見られない。

GBPUSDは、ブレグジット交渉をめぐり離脱に伴う清算金の合意が近いことがGBPの買いを支援している。交渉に際しては政局が不安定なアイルランド国境問題は残っているが、最悪を脱したと思われることと、月末のGBP買い需要を意識し、早朝の1.3410を安値に1.3480まで上昇している。

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米税制改革法案や予算案などに関連した年内の議会日程。

11月30日=上院本会議で税制改革法案を採決。複数の共和党議員が法案の修正を求めていることから遅れる可能性も。上院通過後、上院案と下院案の調整を行い、承認されればトランプ大統領に送付。
12月8日=連邦政府の暫定予算の期限が切れる日。政府機関の閉鎖を回避するため、議会は2018年9月末までの1兆ドル以上の予算案を可決するか、当面のつなぎ予算を承認する必要がある。どちらも承認できなければ、政府機関が一部閉鎖される可能性がある。
12月12日=アラバマ州上院議員補選。共和党候補はセクハラ疑惑が浮上しているロイ・ムーア氏。民主党候補はダグ・ジョーンズ氏。共和党上院トップのマコネル院内総務をはじめとする同党の議員らは、セクハラ疑惑を理由にムーア氏に撤退を求めており、ムーア氏が当選したとしても党内の混乱が予想される。上院の議席数は共和党が民主党をわずかに上回っているが、ジョーンズ氏が勝利すればこの差がさらに縮まる。
12月14日=下院の年内最終審議日。
12月15日=上院の年内最終審議日。
12月22日=クリスマス前の最後の平日。税制改革法案を大統領に送付する期限となる可能性も。

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