2017/11/28

2017年11月28日(火曜)アジア・欧州市場序盤の動き

2017年11月28日(火曜)アジア・欧州市場序盤の動き

目新しい材料は見られないが、NZドルだけがショートポジションの巻き戻しによる上昇が目立っている。

中国政府は高リスクの融資の取り締まりを強化に中国株の弱さは変わらず。北朝鮮リスクも加わりアジア株は総じて弱く、日経平均株価は上下変動しながら-9.75(-0.04%)と小幅な下げにとどまっている。

また、今日の海外市場では、パウエル次期FRB議長の議会承認公聴会が主役となるが、それに先立ち昨日は証言テキストが発表され「金利が幾分さらに上昇し、バランスシートが徐々に縮小すると予想」とあり、金融当局の現状を強く擁護。現行の運営と規制、景気誘導のあり方への広い支持を示唆している。

あえて言えば、イエレンFRB議長の方針を世襲するようにも思われ、質疑応答でよほどのことがなければ、サプライズは期待できず。

原油価格(WTI)はキーストーンのパイプラインの再開ニュースでは石油価格が下落し57.78-0.33(-0.57%)と弱含みで推移。

さて、為替相場は、NZDUSDが早朝の0.69台をボトムに0.6940台まで上昇し11月10日の水準まで値を戻している。

USDJPYは、リスク回避に選好されやすく、一時111円の大台を割り込みながらも予想外の円売り圧力は弱く、戻りも111.30台と限定的。

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税制改革法案の上院採決は30日の見通しで市場の関心度は高い。上院共和党は52議席で3名の造反がると法案を成立させることが困難になる。

アイルランド=与党に閣外協力する第2党が不信任案を突き付けたフィッツジェラルド副首相が辞任を拒否し、28日(日本時間29日午前5時)までに不信任決議の動議を提出前倒し総選挙が来月にも実施される可能性が高まっている。

ダドリーNY連銀総裁=議長の後退に向けた動きはこれまで順調。全く心配はない。インフレ率が目標を少々下回っても懸念はしない。労働市場がさらにひっ迫し、賃金の伸びが加速していく。税制上の刺激策は現状では不要。

黒田日銀総裁=長期金利が1%上昇すると24.6兆円の損失。現時点で金融仲介機能が阻害されているとは思わない。リバーサルレートは参考となり得る一つの理論

パウエル次期FRB議長(上院銀行委員会での指名承認公聴会に先立ち公表した証言テキスト)=金融当局の現状を強く擁護。現行の運営と規制、景気誘導のあり方への広い支持を示唆。

パウエル次期FRB議長(上院銀行委員会での指名承認公聴会に先立ち公表した証言テキスト)=目的はインフレ率が当局の目標に向けて徐々に上向く中で、力強い労働市場を維持することだ。金利が幾分さらに上昇し、バランスシートが徐々に縮小すると予想。→ イエレン現FRB議長が設定した金融政策の軌道に合致する。来年2月に任期を終えるイエレン議長の下でFRBはこの2年間に計4回利上げを実施、4兆5000億ドル(約500兆円)に膨れ上がったバランスシートの緩やかな縮小を開始した。

パウエル次期FRB議長(上院銀行委員会での指名承認公聴会に先立ち公表した証言テキスト)=規制に関して=現状維持を示唆。金融危機後の規制改革を見直すとしながらも、金融安定性を守ると明言した。

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