2017/11/04

2017年11月4日(土曜) 昨日3日、海外市場の動き

2017年11月4日(土曜) 昨日3日、海外市場の動き

弱い米雇用統計を受けてもドル売りは瞬間芸でドル続伸。強い米ISM非製造業毛期指数+製造業新規受注もあり、12月の利上げ確率は変わらず。米株は上昇し米債は相変わらず長期低下、短期上昇しスプレッドは縮小気味。

注目の米雇用統計は非製造業部門雇用者数が26.1万人(予想31.0)→(予想に届かいないが2016年7月以来の増加)。時間当たり平均賃金の伸びは前年比2.4%(予想2.7)と弱く、平均時給も低下気味で、直後の反動は当然ながらドル売りで、ドルは一時全面安。

ただし、米株や米債の反応は鈍く、30分も立たないうちにドル売りも弱まり、強い米ISM製造業景気指数+製造業新規受に反応したのか、逆のドル買いへと急変し、一日を終了。

EURUSD(-0.44%)は弱さが目立つ。米雇用統計直後の変動は激しく、高値1.1690→1.1600の大台を何度も試しながら、1.1600近辺を何とか死守して1.1607で終了。スペイン高等裁判所が、カタルーニャ自治州のプチデモン前首相と同州の4人の前幹部に対する逮捕状を発行するなどの材料も尾を引いている。

AUDUSD(-0.86%)は、アジア市場の予想を下回る小売売上高から続くAUD売りの流れは変わらず。米雇用統計直後の高値0.7694→0.7639まで下落し0.7651で終了し共に安値圏(ドル高値圏)で終了。

USDCAD(-0.40%)と唯一主要通貨ではドル安傾向を維持。カナダ雇用統計で失業率は若干上昇するもk雇用者数が予想外の増加し、原油価格の急伸もあり、ドル買いの動きとは異なりドル安の水準を維持。米雇用統計後のドル売りの流れを維持しながら、1.2835→1.2716まで下落から1.2758で終了。

USDJPY(-0.04%)と特に日本独自の材料は見られず。米雇用統計直後の安値113.63→114.43まで上昇。引き続き113.50はボトムで底堅く、前日の114.20台から高値は40台へと上昇しボトムアップしている。相変わらず緩やかな上昇なのか、レンジ相場なのか判断できず。

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〇原油価格(WTI)はOPEC主導の減産延長期待もあり上昇、55.64+1.10(+2.02%)。
〇米株は小幅上昇、ダウ+22.93(+0.10%)、S&P500+7.99(+0.31%)、Nasdaq+49.49(+0.74%)
〇米債利回りは、10年債は低下(2.33%)、2年債は上昇(1.615%)と先日来の流れは変わらず。

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USD 10月 雇用統計:失業率=4.1%(予想4.2% 前回4.2%)、非農業部門雇用者数=26.1万人(31.0万人 予想 9月-3.3→1.8万人)→ 予想に届かないが2016年7月以来の増加、民間部門雇用者数=25.2万人(予想30万人 前回-4→1.5万人)、製造業雇用者数=2.4万人(予想1.8万人 前回-0.1万人)、政府部門雇用者数=0.9万人(予想 前回0.7万人、労働参加率=62.7%(予想63.1% 前回63.1%)、平均時給=26.53ドル(予想 前回26.55)、時間当たり平均賃金=0.0%(予想0.2% 前回前月比0.5%)、時間当たり平均賃金=前年比2.4%(予想2.7% 前回2.9→2.8%)、平均週間労働時間=34.4(予想34.4 前回34.4)

USD 9月 貿易収支=-43.6億ドル(予想-43.5億ドル 前回-42→-42.84億ドル)

CAD 10月 雇用統計: 失業率=6.3%(予想6.2% 前回6.2%)、雇用者数=前月比3.53万人(予想1.5万人 前回1.0万人)、フルタイム=8.87万人(前回11.2万人)、パートタイム=-5.34万人(前回-10.2万人)

CAD 9月 貿易収支=-31.8億カナダドル(予想-29.5億カナダドル 前回-34.1→-31.8億カナダドル)

USD 10月 ISM非製造業景気指数=60.1(予想58.5 前回59.8)→ 予想を上回り2005年8月以来の高水準

USD 9月 製造業新規受注=前月比1.4%(予想1.3% 前回1.2%)、除く輸送機器=前月比0.7%(前回0.4→0.6%)→ 予想を小幅に上回る

USD 9月 耐久財受注・確報値=前月比2.0%(予想2.0% 前回2.2%)、除く輸送機器 前月比0.7%(予想 前回0.7%)→ 予想と変わらず

USD 10月 総合PMI・確報値=55.2(予想 前回55.7)、サービス業PMI・確報値=55.3(予想55.9 前回55.9)


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ブロードベントECB副総裁=インフレを目標水準に戻し、景気を下支えするためには、恐らく2、3回の追加利上げが必要になると予想するも、確約ではない。

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クーレECB専務理事=前週のECBで資産買い入れの延長を決定しユーロ圏資産に対する投資の呼び込みにつながれば、ユーロ相場の上昇につながる。→ FRBは積極的にバランスシートを縮小、ECBはQEの延長を決定。一部投資家の間で、米ドル建て資産からユーロ建て資産へのポートフォリオの緩やかな再均衡化が予想された可能性があり、ユーロの支援要因になる。

スペイン高等裁判所=カタルーニャ自治州のプチデモン前首相と同州の4人の前幹部に対する逮捕状を発行。

独DAXは最高値を更新。英FT100は終値で過去最高値更新。

ボトニー・オーストリア中銀総裁=ECBは来年9月以降、資産買い入れについてより明確に定義された「テーパリング」を開始する可能性がある。ユーロ圏のインフレ率が目標に到達するまでに数年を要する可能性が、エネルギー価格の上昇を踏まえると2018年には現在の予想以上に上昇することもあり得る。

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トランプ大統領(ティラーソン国務長官と不仲)=自身の政策を支持しない一部の国務省スタッフに苛立ちを表明。米外交政策は自分ひとりが決定すべきと言明し、私の見解が政策となるわけで、「最も重要なのは私の見解」。大統領の任期中、ティラーソン氏を国務長官にとどめる計画かとの質問に対しては、「わからない。状況を見守ろう」

米下院歳入委員会のブラディ委員長=前日共和党が公表した税制改革法案を巡り、週明けに追加修正条項を提案する計画。

JPモルガンチェース=米利上げ回数の予測を3回→4回へ引き上げる。

カシュカリ・ミネアポリス連銀総裁=インフレが上向く兆しは見られず、FRBは利上げを手控える必要がある。